プレイ-獲物- 下
書名: プレイ-獲物- 下
著者: マイクル・クライトン
著者: マイクル・クライトン
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紹介
ナノマシンには生物の“捕食者‐被食者”の関係がプログラムされていた.以前このプログラムの開発をしていたジャックは,事態収拾のためにプラントへと赴く.しかし,独自に開発されたナノマシンは,ウイルスのように自己増殖し始め,予想を遙かに上回る速度で進化を遂げていた.しかも野生化したそれらは,捕食動物のように群れを作り人間を襲い始めたのだ!人類の未来に警鐘を鳴らすハイテク・パニック・サスペンス.
評価
評点:★★★★☆ ( 7/10点)
(これは上下巻をあわせた評価です)
マイクル・クライトンお得意の『科学小説』.クライトンですから安心して読めますし,ナノマシンの製造工場など素晴らしいリアリティがあります.前半,主人公が失業するくだりなどはアメリカのビジネス社会が垣間見られて非常に興味深い部分もあります.ただ,残念なのは,クライトン自身がナノマシンとか人工的な進化プログラムと言ったまさにこの物語の核心をなすガジェットについて今ひとつ消化不良なのではないかと思わせるように物語が展開することです.なんだか恣意的すぎてファンタジーかホラーになってしまっている気がします.クライトンの持ち味である冷徹なテクノロジーの記述が最後には保てなくなっているような気がして……ちょっと残念な読後感でした.
(これは上下巻をあわせた評価です)
マイクル・クライトンお得意の『科学小説』.クライトンですから安心して読めますし,ナノマシンの製造工場など素晴らしいリアリティがあります.前半,主人公が失業するくだりなどはアメリカのビジネス社会が垣間見られて非常に興味深い部分もあります.ただ,残念なのは,クライトン自身がナノマシンとか人工的な進化プログラムと言ったまさにこの物語の核心をなすガジェットについて今ひとつ消化不良なのではないかと思わせるように物語が展開することです.なんだか恣意的すぎてファンタジーかホラーになってしまっている気がします.クライトンの持ち味である冷徹なテクノロジーの記述が最後には保てなくなっているような気がして……ちょっと残念な読後感でした.