乱れ撃ち読書録@chipmunk1984 顔のない神々 上

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顔のない神々 上



書名: 顔のない神々 上
著者: 山田 正紀




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紹介

1971年、夏。中近東を旅行中の久藤は“ひかりのみち教団”信者の女性から、彼女の息子淳一を捜すよう頼まれる。砂塵舞うアフガニスタンの荒野で少年を発見するが、彼は現地で“魔王”と呼ばれ忌み嫌われていた。それから2人の奇妙な旅が始まった。―公害企業主呪殺祈祷を行い逮捕された“教団”統理千装槐二郎は、獄中で国会議員海藤と会い、彼の巨大な謀みを聞く。一方、18歳の教団2代目教祖爽子は槐二郎の息子であった淳一と出会う。石油ショック後の混乱した時代に宗教界を統合し日本支配を狙う海藤の野望が燃える…。壮大なスケールで展開するSF幻代史。

評価

評点:★★★☆☆ ( 6/10点)
(これは上下巻をあわせた評価です)
山田正紀が得意とする『神』をテーマにした意欲作.山田正紀らしい『神』の描写,アジアや宗教の知識がちりばめられ一気に読める佳作です.ただ,『幻代史』として『あったかもしれない』もう一つの戦後日本を描こうとしたことが中心となってしまい,山田正紀の『神』が読みたいと思って手を取ると少しはぐらかされるかもしれません.いろいろな超常能力者が登場するのですが,そんな能力がなくても普通の人間の営みだけでもこの物語は成立するような気がして,肝心の『山田正紀流の神』がオマケのように感じられるのが不満でちょっと点数を下げています.また,オウム真理教以来,このような(カルト)宗教を扱った作品は読みづらくなっていますね.現実がフィクションを越えた感もありましたら...そういう面でも現在では少し損をしているでしょうか?

おまけ