乱れ撃ち読書録@chipmunk1984 タイムスリップ大戦争

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タイムスリップ大戦争



書名: タイムスリップ大戦争
著者: 豊田 有恒




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紹介

19XX年、日本全土は震度2の軽震に襲われたが、奇妙なことに、この地震には震源地がなかった。その直後、非常事態発生のニュースが伝えられ在日アメリカ空軍が出動。世にも不思議な自体が判明した。それは、日本だけが現状のままタイムスリップし、太平洋戦争のまっただなかにほうりこまれてしまったのだ。ミサイルやジェット機を装備した日本の出現に、世界中が大混乱!豊田有恒の痛快SF長編。

評価

評点:★★★★☆ ( 7/10点)
タイムスリップをテーマとしたスラップスティックコメディで,これより数年前に発表された半村良の『戦国自衛隊』とともに,後にブームとなった『架空戦記物』の原型にもなっている.ただし,内容的には『大戦争』の部分はあくまでスラップスティックを作り出すための状況設定にすぎず,この本の面白さは,歴史に詳しい作者が歴史上のディテールを上手く披瀝しながらコメディに落とし込むという上品なジョークをきちんと描いているところにあります.じっくり読み返すと近代史に対する世間の表層的な見方に一言,なんていうところも見え隠れしますね.実に30年ぶりの再読なのですが,初読の時はまだ子供だったので,そういった上品なギャグやディテールより太平洋戦争で日本が勝つ痛快さに喜んだりや若干尻つぼみに見えるラストに不満があったのですが今読むと思いの外深みもあります.いわゆる昭和の空気を知らないとちょっと厳しいところもあるかもしれませんがそれでも,今,もう一度読み返しても良い作品だと思います.

おまけ