SS1


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 激しく激しく、非常時のサイレンが鳴り響く。

 『二時間後、敵戦艦の交戦予想範囲に到達。各員、迅速に戦闘準備を――』


 艦内のロビー。
 自動販売機と長い革張りの椅子が置かれた乗組員・憩いの場所。そこには何人かの若者がたむろしていた。
 無秩序に、渾沌とした雑談を交わしながら。

 「サイレンうぜぇ」
 「いや、うざいぐらいでなきゃサイレンの意味無いだろ」
 「艦内も音量デカすぎて寝れん」
 「いや、寝るなよ」
 「戦艦と交戦ってところ話題にしようよ、せめて」
 「マジかよイインチョー」
 「委員長って言うな」
 「ってか、また防衛戦? 四機で一機も通さないとかマジ無理なんだけど」
 「ショボい癖に沢山出てくるしね」
 「メ○ルギアみたいに後ろから首絞めれば増援来ないかもよ」
 「お前1しかやったことねぇだろ。モグリだな」
 「海に沈めてやるゥゥゥゥゥゥ!」
 「でもまぁ、沢山来るのはやだな……モガガガガガガ」
 「まるで機体がゴミのようだ!」
 「こら、版権ネタはやめろと注釈してるだろツネ野郎」
 「ビッビー」
 「てめぇら潰すぞ」
 「取りあえず同意」
 「あ、俺も俺も」
 「こふっ、まぁそのへんにしとけって。ただでさえ人員不足だってのによ」
 「マイナスポイントだから正直いらねぇ。解雇してしまえばいいのに」
 「それは酷い」
 「まぁどうでもいいや。さっさと行こうぜ」

 そうしてある者は当たり前のように、
 ある者は静かに、
 ある者は怠慢しながら、
 ある者は別のことを考えながら、
 ある者は苦笑しながら、
 ある者は消化不良気味に、
 ある者は無視されながら、

 〝機械仕掛けの巨大戦艦(クロックワーク・ドレッドノート)〟を巡る日常を駆け抜けていく。




 喧騒が遠ざかる。
 そうしてロビーには、結局誰も座らなかった革の長椅子と空の缶だけが残る。

        ◇          ◇

 ハッチオープンまで十分をカウントした所で、アトラスコックピット内でツネは舌打ちをしていた。
 ボタンがいかれない程度に荒っぽく通信を呼び出す。
 「――敵戦力が実は二隻なんて聞いてないわけだが」
 『……っと、この艦、索敵範囲狭いから仕方ないじゃないですか』
 ツネの専属オペレーター、ヘルレイからの返答を示すウインドウと共にその顔が映し出される。

 「そういう問題かアホがぁ! 連合側にだって戦闘衛星くらいあるんじゃねぇのか!?」
 『だから敵軍に全部打ち落とされてるかと……っていうか私に当たらないでください!』
 理不尽なその怒り口調には慣れているのか、それ以上気に障らない程度に突っ込み返す。
 流石専属オペレーターと言ったところか。
 ジャンクメンバーによって形成される〝機械仕掛けの巨大戦艦〟の人材シフトに狂いはないらしい。

 「どっかのパラレル世界ではケルベロスの精霊で俺とは相棒な設定の筈なのに……何でオペレーター止まりかねぇ。サブパイロットくらいやって欲しかった……俺のことマスターって呼んでくれないし……」
 『何処の脳内妄想ですか。っていうかマスターは生まれ変わったとしても絶対ヤです』
 一通りの漫才を終えた所で、通信が切断される。どうやらいい加減に見限られたらしい。

 暫く待機。残り五分を切ったあたりで、通信呼び出し音。
 発信元はエリコ3、AcT-03 サバイバーによるものだということを確認するとプチブロウクンハートな気分で受信を受理する。
 「……何だ、軍曹」
 『いやぁ戦闘前に挨拶位しておこうと思ってね』
 「出撃前のミーティングでしただろそれ」
 陽気とは微妙にズレたベクトルの口調な軍曹は、時に微妙にネジの外れたことを言う。
 今の軍曹はそんな感じだったので、とりあえずごく当たり前の突込みを返すことにした。

 『そうかそれでは切るとしよう。お互い頑張ろうな』
 「ん、オーケー。じゃあな」
 通信を切断する。……きっと他の二人にも似たような通信送ってるんだろうなー。

 コックピットの時計を見ると、残り三分を切っている。
 「そろそろカタパまでスタンバるか……」
 〝機械仕掛けの巨大戦艦〟は、マニュアルで色々動かして作業することが多い。
 最新鋭だというのに、開発者……もとい、ここの艦長の意向によりマニュアルで出来ることはなるべくカットしているらしい。

 正直めんどくさいことが多い。
 が、しかしそれ故か手馴れたもので、手際よくカタパルトに到達する。
 見れば隣のカタパルトはハンテッドが待機完了していた。
 「ったく、とんだ最新鋭機だぜ」

 委員長もとい、ソーマ・クレインの声がカタパルト内に響く。
 『エリコ1、エリコ2、発信準備完了。どうぞ』

 『エリコ2、ノースブリッジ出る』
 「エリコ1! ツネク、アトラス出るぞ!」







 どう見ても書きかけです。本当にありがとうございました。
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