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―――綺麗に乗れる・・―――<br /><br />
先を行くZ、そしてGTRと一本の線で繋がるように涼介はポルシェを走らせる。<br />
戦闘モードではないクルージング(巡航)、ここまで息の合う走りを出来るのは涼介の経験上、啓介以外では有り得なかった。<br />
心地よい走りの中の僅かに残る冴えた部分を働かせれば、Zの動きにも多少の欠点はある。<br />
前後の大きなピッチングや収まりの悪いロール・・足をいくら変えても70年代の古い基本設計は誤魔化せない。<br />
だが・・そんなコトは全てが霞んで消えていく。<br />
隠せない珠玉のL28改 その存在感―――<br /><br />
導かれる形で江戸橋JCTから9号、そして湾岸へ。<br />
Zはあの日と同じように、闇の彼方へ走り去って行くのだった。<br /><br />
気がつくと時計の針は3時近くになっていた。<br />
ゴールデンタイムと呼ばれる時間帯だが僅かに空が明るい。<br /><br />
「今日はここまでですね」<br /><br />
涼介は谷町JCTにポルシェを入れ、S大学病院に向かわせる。<br /><br />
「どうかな・・何かわかったかい?」<br />
「ええ・・Zのコトは勿論 走るコトの考え方と言うか 先生今日はありがとうございました」<br /><br />
夜明け前のS大学病院。<br />
遠くから聞こえる鳥の鳴き声が朝を告げようとしている。<br />
島の手配で停めておいたFCのEgに涼介は火を入れる。<br /><br />
数日後、群馬県A山。<br />
プロジェクトDの遠征にかかりきりと言っても、赤城レッドサンズは健在である。<br />
が・・高橋兄弟の不在、そして涼介が湾岸線で負けたという噂から、絶対的な柱を失ったA山の均衡は乱れようとしていた。<br /><br />
パァン!<br /><br />
深夜のA山に何かが弾けるような音が木霊する。<br />
音の主は激しいスキール音を立てながらA山の南面を矢のような勢いで登っていく。<br /><br />
「げぇ・・・!見たかよ 今のクルマ」<br />
「間違いねえ!あの黒いエボⅢは!」<br />
「エンペラーの須藤京一だぁ!」<br />
<p>―――綺麗に乗れる・・―――<br /><br />
先を行くZ、そしてGTRと一本の線で繋がるように涼介はポルシェを走らせる。<br />
戦闘モードではないクルージング(巡航)、ここまで息の合う走りを出来るのは涼介の経験上、啓介以外では有り得なかった。<br />
心地よい走りの中の僅かに残る冴えた部分を働かせれば、Zの動きにも多少の欠点はある。<br />
前後の大きなピッチングや収まりの悪いロール・・足をいくら変えても70年代の古い基本設計は誤魔化せない。<br />
だが・・そんなコトは全てが霞んで消えていく。<br />
隠せない珠玉のL28改 その存在感―――<br /><br />
導かれる形で江戸橋JCTから9号、そして湾岸へ。<br />
Zはあの日と同じように、闇の彼方へ走り去って行くのだった。<br /><br />
気がつくと時計の針は3時近くになっていた。<br />
ゴールデンタイムと呼ばれる時間帯だが僅かに空が明るい。<br /><br />
「今日はここまでですね」<br /><br />
涼介は谷町JCTにポルシェを入れ、S大学病院に向かわせる。<br /><br />
「どうかな・・何かわかったかい?」<br />
「ええ・・Zのコトは勿論 走るコトの考え方と言うか 先生今日はありがとうございました」<br /><br />
夜明け前のS大学病院。<br />
遠くから聞こえる鳥の鳴き声が朝を告げようとしている。<br />
島の手配で停めておいたFCのEgに涼介は火を入れる。<br /><br />
数日後、群馬県赤城山。<br />
プロジェクトDの遠征にかかりきりと言っても、赤城レッドサンズは健在である。<br />
が・・高橋兄弟の不在、そして涼介が湾岸線で負けたという噂から、絶対的な柱を失ったA山の均衡は乱れようとしていた。<br /><br />
パァン!<br /><br />
深夜のA山に何かが弾けるような音が木霊する。<br />
音の主は激しいスキール音を立てながらA山の南面を矢のような勢いで登っていく。<br /><br />
「げぇ・・・!見たかよ 今のクルマ」<br />
「間違いねえ!あの黒いエボⅢは!」<br />
「エンペラーの須藤京一だぁ!」</p>