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AM3:00首都高湾岸線東行き

クルマがまばらな3車線道路を白いRX-7が走っていた。
テールサイドに貼られた赤い”Redsuns”のステッカーが白いボディに映える。

”Redsuns”正式名称は赤城レッドサンズと言う。その名が示す通り、群馬県を本拠地とするガチンコの走り屋チームである。FCのハンドルを握る人物・・・高橋涼介はその人望と技術を買われ、赤城レッドサンズを率い、現在は選りすぐりを集めた県外遠征専門チーム”プロジェクトD”を率いている。

「俺たち赤城レットサンズも有名になったよなあ。峠の走り屋じゃ知らねえヤツはいねえ」
「ああ。だがな、油断はするなよ啓介。神奈川への遠征はこれからが正念場だ」
「わかってるよ兄貴」

助手席に座る若い男が口を開く。
短く刈り上げた髪の毛を金髪に染め上げ、整髪量で逆立てているという外見から彼・・・高橋啓介の性格が窺える。

「それにしても何だって兄貴が下見に行くんだよ?こんなのケンタにやらせとけばイイじゃねーか」
「まぁそう言うな啓介・・自分で足を運んでこそわかる物が世の中にはあるんだ」 

「ふうん・・しかし首都高ってのは峠に比べちゃレベルが低い気がするぜ。只突っ走ってるだけじゃねーか?」

その時だった。

カアァッ!!
突如ルームミラーに映る、二灯のランプ。
同時に迫り来る圧迫感・・・そしてそれは次第にルームミラーに自身の姿を徐々に映し出す。

異形・・・一言で言えば正にそうだった。

現在のクルマとは異なる流線型のボディ、電子式インジェクションとは違うキャブの吸気音。
そして普通のクルマとの一番の違いは、まるで生きているような・・・そんな意思さえ感じさせるかのような動きとその存在感。 

「お・・・おい!兄貴!後ろから見慣れねえZが来たぜ!」
「今俺達が120km/h前後・・・速度差は100km/h以上、ただのZじゃないな」

ガオァッ!

一瞬の出来事だった。
ZはFCの背後から飛び出し呆然とする二人を残し、闇の彼方へ消えて行く―――

「!?バ、バカな!?兄貴のFCがあんな初期型のZに負けただと!?」