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―群馬県―

「えっ?啓介さんが事故?」

昼休み、拓海の携帯に史浩から着信があった。

「ああ、昨日の夜中首都高でな。涼介から連絡があってさ。どうやら現地のルーレット族とやりあったみたいでさ…はぁ、最近は啓介も落ち着いてきてると思ってたんだけどな。」
「啓介さん、ケガはないんですか?」
「本人は幸い軽症みたいだけど、FDの方は大分酷い感じだよ。ロールケージがあってもアレだからな…啓介のやつ、よっぽどの速度だったんだろうな。とりあえず今は松本の工場にあるんだわ。素人の俺が見ても、フレーム修正はしなくちゃならないだろうなぁ。」
「そうですか…。」
「そういうわけだから少しの間、遠征は休止だ。スマン迷惑掛けるな。」
「いえ、大丈夫です。」

電話を終え、拓海の胸には啓介の身を案じながらも、遠征続きで疲れていたのか少しの間休めるだろうという安堵感があった。

「首都高…か――――。」

「おーい、藤原!昼休みおわんぞーッ!」
「は、はい。」

仕事帰り、拓海はかつてのバイト先へと立ち寄った。いつもの面子が拓海を迎える。

「ヨォ、今仕事終わりか?」
「はい。あ!池谷センパイ、ちょっと聞きたい事があるんですけど」
「なぁんだよ水臭い、どうしたんだ?」

「ルーレット族って何ですか?」

ずるッ!

「拓海…おまえな――」
「なんだよ拓海~!そんな事も知らないのか!?ルーレット族ってのはなぁ…」
イツキが口を挟み、池谷の言葉は遮られた。

皆いつもの調子だな―。
拓海は変わらない面子の変わらないやりとりに、何故か安心感を覚えた。