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「先日横浜の懇談会で城島先生と会ったんだ・・その時に君達の話が出てネ ドライバーの運転技術とセンスは勿論のコト それよりも基本的な戦略についての評価をしていたヨ 立案と指揮はチームを率いる涼介君・・君らしいじゃないか」

啓介も涼介に視線を移す。
そう、これまでの経験を思い出せば、ドラテクをはじめセッティングは全て兄から譲り受けた物だった。
同時に遠征先でも様々な課題を出し、窮地を乗り越えて来れたのも兄のお陰である。
啓介はそんな兄を改めて誇りに思うと同時に、自分の未熟さをかみ締める。

「お褒めに預かり光栄です ですが島先生・・城島先生はまだ何か言っていませんでしたか?」

今まで黙って話を聞いていた涼介が初めて口を開いた。

「中々鋭いネ・・城島先生は君達を高く評価していたが同時に一つの欠点も指摘していたヨ それがさっき僕が言ったイメージなんだ・・ 君は”俯瞰”と”鳥瞰”という言葉を知っているかな?」
「ふ・・・・かん?兄貴 どーいう意味だ」
「全体を大きく捉えるのが俯瞰なら鳥瞰は更に広範囲を大きく見るコトだ・・バードアイ つまり鳥が大きく見る視点を取れば全体の形が掴み易い・・という意味だ」
「俺には漢字で書けないな」
「そう・・つまり涼介君が持っているそのイメージをそのままドライバーに伝えるあまり自分で考えて理解するという経験値が足りないと・・コレが城島先生が言っていたコトであり啓介君が事故を起こした理由だ」

―――グゥの根も出ねぇぜ・・完敗だ―――

声に出さず啓介は心の中で呟いた。

「時間にすればコンマ数秒だが・・そのイメージがあるかどうかで大きく明暗を分けるというイイ経験になったと思うヨ  それじゃあ―――」

島は二人に背を向けた。

「待って下さい!島先生」
「なんだい?」

呼び止める涼介の方を島が振り向く。

「先生は・・首都高を走る古いZを知りませんか?」
「知っていると言ったら?」
「会わせて下さい・・S30Zとそれを操る人物に」

島は少しの間、涼介を見つめる。

「今日はこれからどうするつもり?」
「はい・・次の遠征先のチームにバトル中止のお詫びに御殿場まで行きます」
「御殿場・・?」