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「だからァ なーんで所長も来るんだヨ」
「ふぅ―――ヤマで吸うタバコはウマイわぁ」
「・・ったく 人の話を全然聞いてねぇ」

都会では見られない青い空、澄んだ空気。そして新緑の木々。
彼方には雪を被った霊峰富士を望む。
東海道五十三次で古くから難所として、また絶景として親しまれてきた箱根路の風景がそこにあった。

「だってヨ 遠征で群馬県からココまで来るって言うんだろ?熱くなってスピンされたらたまんねーし(笑)なぁオキ」
「だからしねーよ!林所長は嫌味ったらしいよナ―――」
「ハハッハ!」

オキ・・そう呼ばれた若い男性がぷいっとむくれる。
年の頃は20歳そこそこだろうか、赤く染めた髪の毛が一際目立つ。
一方笑い声を上げている林と呼ばれた男性・・オキに対し年齢は2倍程だろう。服装には無頓着のようで、何故かツナギ姿である。

「で―――なんだっけ?プロジェクト・・なんたらってのが来るんだろ?」

タバコを片手に林がオキに尋ねる。

「いい加減に覚えろよ・・プロジェクトD 関東圏の峠で遠征を繰り返してる負け無しのチームさ・・
今度は神奈川と箱根の辺りに来るって言うんで地元の連中を集めて走ろうってなったワケ・・で」
「お前にお声がかかった・・と」
「そーいうコト」
「しっかしなんだねー・・お前に任せて大丈夫かねェ」
「ちょっとォ・・それどーいう意味ヨ?」
「別にィ」

ヴぁ・・ァァァァァ・・フォア・・

彼方から近づいてくるエキゾーストノートが二人の耳に届く。

「所長・・コレは?」
「1台上がってくる・・こりゃREだ」