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「お前のいつもの走(ヤ)り方でイイ・・FCにこだわる理由―――ソレを見せてくれ」
「わかりました 自分は今すぐにでも構いませんが?」
「オイオイ(笑)随分な自信じゃねーか」
「地元ではなくて相手の得意ステージで敢えて挑むのが自分達の・・いえ自分のルールです」
「わかった・・じゃ そーいうコトだイイな?オキ」
「俺はかまわねーヨ」

ピリリとした空気が展望台の片隅に走る。
群馬県と関東北部で繰り返してきた十分な下準備を行った上での場外バトルとは少し格好は違うが、本来であれば
公道バトルは挑んできた相手と噛みあいそうであれば受け、そうで無ければ譲る…そういった物だ。

「所長・・じゃあコースは?」
「ココはどっちを走っても登りと下りがあるからナ―――パワー差を考えて少しでも下りが多い方がイイと思うんだが・・
兄さんはどうだい?」
「構いません」
「OK・・決まりだナ」
「そーそ・・後はポジションだけど」
「あ ワリーけど俺は後追いがイイんだけど」
「だ・・そうだがイイかな?兄さん」
「FC先行FD後追いで問題ありません・・最後に勝ち負けですが―――」
「別にイイんじゃねーの?走ってその辺はお互いわかるだろうから・・じゃ 取りあえずこの駐車場を出るとまずは上り坂なんだが・・・・兄さんがソコを登りきったらコッチがスタートするコトにするよ」
「ハンディキャップ・・というワケですか?」
「別にバカにしてるワケじゃないのよ・・うちらが地元ってコトを忘れないでくれ」

キュルル・・パラパラパラ!
FCとFDのEgに火が入り、双方は運転席に潜り込む。

「珍しいじゃねーか・・先行逃げ切りのお前が後追い選ぶなんてヨ」
「ホラ負け無しのチームの走りってヤツをじっくり観察したいじゃない?それに―――」
「それに?」
「やっぱやめとく」

ボァァァ!ヴァヴァン!
FCのレーシング音が響き渡る。

―――後追いを選んで来るとは・・意外だったな―――

ゴクン・・クラッチミートで僅かに車体を震わせFCは車道を走り出す。

―――スタートでアドバンテージを稼いだとしても後半セクションで取り返されるだろう・・だがそれは計算済みだ―――

緩やかな上り坂を駆け上がるFC。
その時オキはFCの周りの空気が震えているような感覚を覚えた。

「所長!あのFC」
「踏めェ!オキ 置いてかれっぞ―――!」