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初期・早期ガン」(2006/06/23 (金) 20:38:27) の最新版変更点

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娘が退院して早や8カ月がすぎようとしています。もちろんその間全て順調だったわけではありません。親としては、娘のちょっとした変化にも気が狂いそうになるほど心配するものです。 それでも娘は今日も元気に起きて来て、学校へ行く準備をしています。 あの死の宣告からは1年2カ月が経過しています。 あと半年か1年ということだったので、すでに延命という点では、私たちのしてきたことは間違っていなかったと自負しております。 しかも病院のベッドで寝たきりではないのです。学校へ行き、友達と遊び、若干の不自由はありますが、とりあえず普通の生活をしているのです。 手の骨がまだもろいため、激しい運動ができないのと、まだ抗ガン剤治療をしているため髪の毛がないのと、そして身体にまだガン細胞があることを除けば普通の元気な14歳の女の子なのです。 病院の医療だけにまかせていれば、娘の今はなかったと思っています。私たち患者側がガン治療に参加したことで、今の元気な娘があるのだと信じています。 どのような病気でもそうでしょうが、とくにガンの場合は患者側の対応が大きなウエイトをしめると考えます。 もし、あなたがガンと宣告されたら……、どのように考え、どのように行動したらよいか、患者側の立場から考えてみたいと思います。 たとえば、あなたがガン検診に行って早期のガンがみつかったとしましょう。こんな時病院の先生は多分こんなふうにおっしゃると思います。 「〇〇さん、良かったですねぇ、こんなに早くガンがみつかって。今すぐ治療をすれば、あなたのガンはきっと治りますよ」と。 ガン検診の目的はガンの早期発見、早期治療です。ガンは早ければ早いほど治る確率は高くなります。その意味でこの先生の言葉は真実です。 しかし、もう一つ別の考え方もできると思うんです。 「〇〇さん、あなたは確かに検診でガンがみつかりました。でも今あなたは健康で、ガンに対する自覚症状もないわけですよね。それならこれ以上ガンが大きくならなければ、あなたは今のまま健康な状態でいられるのですよ。」 たとえば「あなた」は今48歳の男性です。職業は自営の職人さんです。自営なので国民健康保険に加入しています。いわゆる民間のガン保険などには、加入していません。妻と子供が二人いて子供はまだ学校に通っています。家のローンもだいぶ残っています。身体が資本の商売で、今までは健康に自信があり、病気らしい病気はしたこともありません。 こんな人をモデルに考えてみましょう。(実は自分がモデルです) こんなあなたがある日、奥さんのすすめで胃ガン検診に行きました。 自分の健康には自信があったので、 「大儀だなぁ、朝飯も食えずにバリウムなんか飲まされて、せっかくの休みが台無しだ。あぁ、朝からパチンコいきたかったなぁ…」などと、のんきに考えていました。 そして日々の生活に戻り、忘れていた頃に検診の結果がとどきました。「要再検査」ハガキにはそう書いてありました。 これを見てあなたは、急に動揺し始めました。 「ウワァ~俺、ガンだったのかぁ!」 -まだそう決まったわけではありません。検査をしなさいということです。 「そういゃあなんか最近身体がだるかったよなぁ」 -オヤオヤ健康には自信があったのではないんですか? 「酒を飲んで悪酔いすることもあったし」 -若い時もよく悪酔いされてたと思いますが 「胃のあたりがなんかおもったるい感じもするし」 -気のせいじゃないですか? だいたい人間50に近くなりゃ、少しはガタもきます。 「それもこれもみんなガンのせいだったのか」 -だからまだ決まったわけではありません。 「ア~、俺はこれからどうすればいいんだろう」 -そうです、それを真剣に考えてください。 あなたは少し気が弱いところがあるのか、あれこれ一人で悩んでしまうタイプなのですね。それも悪いほう悪いほうへ考えがいきがちです、いわゆるストレスですね。 実はガンにとってはこのストレスが一番良くないのです。 そこで一つ、良いことを教えてあげましょう。ガン検診では早期発見のため、ほんの少しでも怪しいところがあった人は全て「要再検査」にするのだそうです。 ですから要検査の結果がでた人の中から本当にガンがみつかるのは20~40人に一人の割合なのだそうです。 ですからこの時点では、まだあまり深刻に悩む必要はないと思います。 それより「40人に一人の割合なら俺は運がいいから大丈夫だろう」くらいに楽観的に考えてください。 とにかくあれこれ思い悩む、つまりストレスが一番ガンに悪いというのをぜひ肝に銘じておいてください。 それでもやはり少し気になりますよね。そう、なるべく早い機会に病院で精密検査を受けられたほうがいいでしょう。 そこで何もなかったらそれでガンについてのストレスは終わりです。気分良く生きていけるでしょう。 しかし万が一そこで小さなガンがみつかったら先ほどの先生の言葉になると思います。そしてほとんどの方がその先生の言葉どおり、現代医学のガン治療に入っていかれます。 ガンはとても恐ろしい病気です。日本人の死亡原因のトップを独走し続けていて“ガン”イコール“死”というイメージは、大多数の方が持っていると思われます。 そんな恐ろしい病気に自分がかかっているとわかると、一刻も早く現代医学にすがりつき、治してもらいたいと考えるのは当然のことでしょう。確かに現代の医療技術を持ってすれば、初期のガンなら5年生存率は90%以上になるそうです。 「ア~それなら大丈夫だ。俺は悪運が強いんだ。なんとか90%のほうにはいれるだろう。とにかく早く治療をしてもらおう!」 あなた今こう考えましたね。その考え方は良い考え方です。とにかく前向きにとりくまなければ、ガンに勝つことはできません。 こういう場合一番悪いのは、 「ア~、もし10%のほうに入ったらどうしよう、俺はもう駄目だ、絶望だ」と悪いほう悪いほうへ考えていくことです。 残念ながらこういう方は、どんな治療技術を持ってしても、その成果は下がってしまいます。 病気は自分で治すものなのです。その点あなたは、とにかく前向きにガンと取り組もうという考えになってくれました。 そう、それがガン治療の第一歩なのです。 どんな病気でもそうですが、医師や薬が病気を治すのではありません。それらの手助けを借りて、自分自身の身体が病気と闘っていくのです。 その主役である自分自身が逃げていたら、ガンなどという恐ろしい病気に打ち勝つことなど絶対にできません。 もう一度言います。 病気は自分で治すものなのです! その点あなたはとにかく前向きに取り組もうとしているので、ガン治療の第一歩を踏み出したといえるでしょう。 でもそんなあなたにちょっとショックな話をしなければなりません。5年生存率90%とはどういう意味か御存じですか? 「えっ? たとえば胃ガンの手術をして、それから5年後まで生きている人の割合だろぅ?」 えぇ、私もそう思っていました、なんとなく。 でも実はちょっと違うのです。たとえば胃ガンの治療が済んで、退院したその帰り道に交通事故にあわれて亡くなってしまうような不運な方もいらっしゃるでしょう。そういう人は含めません。 「まぁ~、そりゃそうだろう、そりゃ医者のせいじゃないよ」 そのとおりです。 さらに心臓病やエイズで亡くなった方も含めません。 「うん、わからんでもないねぇ」 肺炎で亡くなった方も含めません。 「わかったよ、くどいねぇあんたも」 胃ガンの手術をして体力が落ちているところで、肺炎に感染して亡くなった方も含めません。 「エッ?」 さらに肺ガンで亡くなった方も含めません。 つまり胃ガンの治療をして、その胃ガンで亡くなった方の割合が10%だということです。 ガンの手術はもちろん、抗がん剤治療や放射線治療は、非常に体力を消耗させる治療法です。病気に対する免疫力もガクッと落ちてしまいます。 こんな時は、普段ならなんでもないような風邪ですら命取りになることもあるのです。 また検査でみつかった胃ガンとはまったく別に、たとえば肺にもガンがあることがあります。 このようなガンを多重ガンとよぶのだそうですが、この肺にあるガンが手術前の検査で発見されず、そのまま胃ガンの手術をして、当然体力も落ち免疫力も低下したところで、肺にあるガンが猛烈な勢いで増え、術後わずかな期間で肺ガンが原因で亡くなられる方も、いらっしゃるはずです。 たとえば「白い巨塔」の財前教授が胃ガンの手術をされた患者さんが、術後2週間くらいで肺にできたガンが元で死亡したことが、描かれていました。この肺にあったガンが多重ガンか、転移ガンかまでは覚えていませんが、もし多重ガンの場合であったら、5年生存率には、反映されないのです。 ここでちょっと補足しておきます。ガンの性質として、転移をするということは良く知られています。たとえば私の娘の場合ですと、左上腕部に発生した骨肉腫が、肺に転移しました。 これは左手の骨の細胞がガン化して、それが肺に転移したということで、肺ガンとは、根本的に異なるのです。肺ガンとは肺の細胞がガン化することです。 それともう一つ。ガン細胞はある程度の大きさにならなければ、検査で発見できません。その大きさとは、ガン細胞が10億個くらいの塊になった時、初めて検査でわかるそうで、この段階が早期ガンといわれるのだそうです。ですからもしあなたの肺に、1億個くらいのガン細胞の塊があっても、現在の検査技術では発見することはできないのです。 また早期のガンと思われていても、すでに転移をしていることもあるようです。このような場合もし手術をして極端に体力が低下したら、そのような小さなガンが、急激に大きくなることもあるのです。 それを防ぐため、手術の前後に抗がん剤を投与することが多いようですが、この副作用が大変激しいものなのです。 私の妻などは、あまりの吐き気のひどさに「もうどうにかしてくれ」と何度も思ったそうです。 当然体力は低下し、免疫力も落ちます。いくらガン細胞を減らしても全滅させることはできないので、薬の効き目がきれたら、ガン細胞はまた増殖してしまいます。 すみません、悪いことばかり書いてしまいました。悪いほう悪いほうへと考えるのは、ガンにとって一番よろしくないことでした。 実際現代医療により、健康を回復し、一生ガンとは無縁で生活されている方も多数いらっしゃいます。ただ最悪こうなる可能性があるということだけは、知っておいたほうが良いとは思います。 また生活のこと、経済的なことも、当然考えなければなりませんよね。私の娘は、小児特定疾患ということで、治療費は全てただにしていただきました。 でもあなたの場合は、そうはいきません。入院して手術、さらにその後の治療のことを考えると、かなりの高額な医療費になると予想されます。 またあなたは、身体が資本の商売なので、入院中はもちろん、その後の治療期間中も、これまでどおりの働きをするのは、難しいだろうと思われます。 支出が増え、収入が減り、かなりの経済的負担になるでしょう。 それを補償してくれる保険にも、あまり入ってないようですね。すみません、また暗い話になってしまいました。 なんにせよ命が一番、「金のことは健康になったら後から取り戻す。」くらいの強い心でいてください。 「それにしても支出増と収入減のダブルパンチは痛い。せめてどちらかだけでもなんとかなれば…できればこのまま何もせずガンが治ってくれれば一番いいのだが…」 あなたムシのいいこと考えてますね。 でも実際そういうこともあるのです。 たとえば、いかりや長介さん。昨年惜しまれながらガンでこの世を去りました。この方の病名がたしか、原発巣不明の喉頭ガンであったと記憶しています。 「ふ~ん、喉頭にできたガンが元で亡くなったのかぁ、でも原発巣不明とはなんのこっちゃ?」 それは、ガンは喉頭にできていたのですが、それは喉頭で発生したガンではなくて、どこかから転移してきたガンだということです。 平たくいうと、いかりやさんは若い頃、身体のどこかにガンができてしまいました。転移を起こしたほどですから、ある程度の大きさがあったことは、想像されます。 しかしバイタリティーにあふれていたいかりやさんの身体は、ガン細胞にうちかち、原発巣に関しては、痕跡を残さないほどに完治してしまったのです。 ただおそらくわずかに残存していたガン細胞が身体の衰えにより活性化して、喉頭で増殖してしまったと考えられます。 もともとのガンがいつ頃できて、どのくらいの大きさだったのかはわかりませんが、少なくとも転移を起こすほどのガンが病院での治療をしなくても、完全に消えてしまうこともありえるということです。 「ア~、それなら俺もほっておいて治ってくれれば一番いいのだが」 それは良い考え方ですが、あなたの場合はガンと知ってしまった以上、何かをしたほうが良いでしょう。検査でひっかかるほど大きくなったガンは、そのままほっておいたら成長するというのが自然の考え方です。 あなたに、いかりやさんほどのバイタリティーがあるとも思えませんしね。 そこで「もしあなたのガンがこのまま大きくならなければ、あなたは今のまま健康でいられるのですよ」ということを考えてみましょう。 それにはガンという病気の性格を知らなければなりません。 一般にガンは自覚症状の少ない病気です。かなり進行した状態にならなければ、自覚症状として現れることがなく、ちょっと具合が悪くなり病院へ行った時は、残念ながらもう手遅れというのが、ガンの恐ろしさの一つに考えられています。 それはガン細胞自体には、感染症をひき起こす細菌などのような毒性がないためです。ガンで具合が悪いのは、際限なく分裂増殖することで、正常な細胞を圧迫し、組織の働きを低下させてしまうことなのです。 また一つの組織にとどまらず、転移をする性質があるので、身体のあちこちの機能が低下し最終的には、死をもたらすという結果を迎えます。 逆にいうとガン細胞が大きくさえならなければ、たとえ身体にガン細胞があっても、普通の生活ができるということです。自覚症状がないということは健康であると言ってもいいと思います。 「アンタさっきからガンが大きくさえならなければと言っているが、そんなこと可能なのか?だいたいガン細胞は普通の細胞より、増える力が強いことは俺でも知っているで」 そのとおりです。ガン細胞は激しく分裂増殖する細胞です。 シャーレなどで培養すると、正常な細胞はある程度の密度になると、それ以上分裂増殖するのをやめるそうです。しかしガン細胞は仲間の細胞の上にのしかかってでも、分裂増殖するのをやめないのだそうです。栄養と酸素がある限り、いつまでも分裂増殖する能力を失いません。 「それみろ、そりゃ大変だ。今すぐ病院に行って手術をしてもらわないと」 やっと積極的に治療にとりくんでいく気になっていただけましたね。でも病院に行っても、おそらくすぐには手術をしてもらえませんよ。 いろいろな検査を重ねるのはもちろんですが、患者さんのスケジュールまで考えて手術日を決めているようです。 ちなみに私の妻は、子供の行事がすんでからということで、ガンがみつかってから約3カ月後に手術を受けました。 「おい、そんなにのんびりしてて大丈夫なのか? その間にガン細胞はどんどん大きくなってしまうんじゃないのか?」 良いところに気がつきましたね。その部分を少し考えてみましょう。 先ほどガンが検査でみつかるようになるのは、10億個くらいの塊になってからだと言いました。 重さにすると1g程度だそうです。 それが1兆個つまり約1㎏になると、生命に危険がおとずれるのだそうです。 もし仮に10億個全てのガン細胞が分裂したとすると、たった7回分裂するだけで1兆個を超えてしまいます。細胞は1日に1回分裂する能力があるそうなので、検査でガンがみつかってから1週間で生命に危機がおとずれることになってしまいます。 1個のガン細胞からスタートしても、約40日で1兆個を突破してしまいます。 私の妻など身体中ガン細胞だらけになってしまう計算になります。これはどういうことでしょう? 何かガン細胞の増殖を妨げるような機構があるのでしょうか?  実際必要とあれば急激に細胞の数を増やすのは生物の得意技で、精子は1回の射精で何億匹も放出されますし、免疫細胞は兆の単位で増殖することも可能だと書いてある本もありました。いったい何がガン細胞の増殖の邪魔をしているのでしょうか? それが免疫力だと思います。 免疫とは外からの侵入者(ウイルス、細菌など)や内からの造反者(ガン細胞など)に対して、生体がその機能を維持するため、それらの敵からの攻撃を防御するシステムです。 私の考えでは、哺乳類からこの機構が発達してきたのではないかと思っています。それ以前の生物は、とにかく数多くの卵を産み、そのうちのほんの一握りでも成長してくれれば良いという方針でいたと思われますが、哺乳類は胎生ですので一度にあまり多くの子供を産めません。 ある程度母親の胎内で育てなければならないからです。そのためその数少ない子供をできるだけ大人になって、生殖活動ができるようになるまでは生かしておきたい、という必要性から免疫という機構が発達してきたのだと思います。 ですから比較的新しい生物のシステムのため、非常に精巧で複雑な仕組みのようにみえますが、その実システム自体まだ未完成なのか、かなりの欠点もあるように思えます。 それは免疫そのものが自己の身体を傷つけているということが多々ある点からも推測されます。またもともと、生殖活動ができるようになるまで、生体を守ろうという目的でできたと思われますので、生殖能力が衰えると免疫力もガクッと衰えるようです。 人間を例にとると、主に白血球がその任務にあたっています。 白血球は、大きくわけると3種類あり、それぞれ単球、顆粒球、リンパ球とよばれています。 単球は最も古いタイプの免疫細胞で、真核単細胞生物のアメーバーのような性質をもっています。外からの敵や(主に原核単細胞生物である細菌)体内で死んだ細胞を食べる働きをします。 顆粒球は、さらにその能力を増した免疫細胞で、ほとんどが好中球とよばれるもので、その他に好酸球と好塩基球があります。 最も多い外からの侵入者に対する防御の要で、人間の免疫系の中心的役割を担っています。数も3種類の中で最も多く、約60%を占めています。 リンパ球は生物にとって一番新しい免疫システムで、最も複雑な働きをしています。 麻疹に一度かかると次にかかりにくくなるとか、臓器移植の時の拒絶反応などもこのシステムがひき起こしています。 自己と非自己の区別をつけ、敵(非自己)と判断したものに対しては、その敵(抗原)だけに反応する細胞(抗体)を大量に作りだし、効果的に攻撃する能力があります。また内側の敵(ガン細胞やウイルスに感染した細胞)にも、この能力は活かされます。 B細胞、T細胞、NK細胞があり、B細胞とT細胞は協力して、またNK細胞は単独で、生体防御の任にあたっています。数は全体の約35%を占め、つまり残り5%が単球ということになります。 しかしこの割合はいろいろな要因により、変動します。たとえば細菌に感染すると顆粒球が増え、ウイルスに感染するとリンパ球が増えたりします。 またこの免疫システムは、自律神経に支配されていて、交換神経が刺激されると顆粒球が、副交換神経が刺激されるとリンパ球が増えるという具合になっています。 この交換神経と副交換神経は腹背の関係になっていて、交換神経が優位な時は、活動している状態で、副交換神経が優位な時はリラックスの状態になっています。 当然一日のうちでも、変動しますが、全体としてこのバランスがとれていることが心身共の健康につながります。 ところがあまりにも活動的な状態が強すぎると顆粒球が増えすぎて、外敵である細菌だけでなく、体内に元からいて人間の役にたっている細菌(常在菌)や、組織の粘膜にも攻撃するようになります。 この状態があまりにも長く続くと、慢性病になり、またガンもこのようなストレス状態の時に発生することが多いとされています。いわゆるガン体質の方ということができると思います。 これに対してあまりにリラックス状態がすぎると、(いわゆる無気力な状態)リンパ球が増えすぎて、杉の花粉などにも過度な免疫反応が起こることがあります。 そのため鼻水やクシャミが止まらなくなりますが、これは別に杉の花粉が悪さしているのではなく、リンパ球が過度の反応をするために起こる症状です。このような傾向の強い人はいわゆるアレルギー体質ということがいえます。 いつかTVで細木和子先生が、「花粉症の人はたるんでいるのよ」とおっしゃっているのを見たことがありましたが、免疫という観点からもあたっていて、さすがにするどい方だなぁと感心しました。 そしてさらにこの… 「あの~すみません、まだ続くのでしょうか? そろそろ私の身体にできたガン細胞を、これ以上増やさない方法を教えてもらいたいのですが…」 エッすみません、忘れてました。 あなたの身体にガン細胞が発生し、それが成長して検査でひっかかるまでになったということは、一概には言えませんが、あなたの生活がストレスの多い生活ではなかったかと想像されます。 もちろんアレルギー体質の方にも、ガンは発生します。 というか、全ての人にガン細胞は1日あたり数千から数万個も発生しているそうです。つまりガン細胞の発生は、生物である限りさけられない現象のようなのです。 ですから、いかにしてガン細胞を増殖させないか、ということを考えるべきなのです。 ガン細胞に対する免疫は、リンパ球が担当しています。ですからそのリンパ球を増やすような副交換神経が優位な状態、つまりリラックスの状態をできるだけ長く保つことが大切だと思います。生活のリズムにゆとりを持たせることです。 たとえばあなたは職人さんですから、仕事を早くしようという考えから、ゆっくりでも良いから丁寧に、確実にと心掛けたらどうでしょう? 「早くしよう」から、「早くしなければ」という精神状態になると、かなりのプレッシャーになり、強いストレス状態になります。 もちろん仕事は、早く確実にやるのが理想ですが、あまりに早くしようとあせると、失敗してやりかえなければならないこともあるかと思いますので、時間を気にせず確実に丁寧にやった場合と、効率的には、それほど変わらないと思いますがどうでしょう? またあなたは、ガンになってしまったのですから、少し我儘をいわせてもらって、時間的制約の少ない仕事を選ぶのも大切だと思います。 「エッ、俺はガンになったのに、まだ仕事をしてもいいのか?」 当然です。ガンが大きくなりさえしなければあなたは健康なのですから、仕事は続けるべきです。 また生活の中で必ず副交換神経が優位になる時間があります。 それはまず食事の時間です。消化器系の器官は副交換神経の支配下にあります。 おいしいものを楽しく食べた後はとても充実したリラックスした気分になるでしょう。さらにもしお好きでしたら、適度のアルコールを飲まれることもリラックスした気分を高めるのにとても有効だと思います。 「へ~、ガンになっても酒が飲めるのか」 ただし適量です。(一升酒は適量とは言いませんよ) そしてとった栄養分を活かすには呼吸が大切です。 栄養をエネルギーに変えるのに酸素が必要だからです。エアロビクスなどをされるのが良いかと思いますが、とりあえず仕事の合間の休憩時に、深呼吸をされると良いでしょう。ラジオ体操の最後に必ず深呼吸をしますが、これは運動により興奮した神経を静め、リラックスした状態に戻してくれるので、たいへん理にかなった方法といえます。 そしてリラックス状態をつくる入浴方法のワンポイントアドバイス。 人間の体温はだいたい36゜~37゜に保たれています。実はこの温度が酵素である蛋白質の最も活性度の高い温度なのです。ちなみに熱湯に入ると死んでしまうのは、高熱により(70゜以上)蛋白質の立体構造が変化してしまい、酵素としての機能がなくなるためで、逆に冷蔵庫の物がなかなか腐らないのは低温のため、物を腐らせる細菌(腐敗菌)の酵素活性が弱まるためです。 このように生物は温度にとても敏感で、体温を保つため栄養をとり、それを酸素で燃やし熱を発生させているのです。 ですから入浴の時、体温より少し高めの温度、いわゆるぬるま湯に長時間それもできれば半身浴で入ると(心臓より下の部分を暖めると血行が良くなり湯上がりも長時間熱を保っていられます)非常にリラックスした気分が作られると思います。あまり熱いお湯に入るのは、逆にストレスとなり良くありません。 そしてセックスの時の快感も副交換神経を強く刺激してくれます。そもそも生物の目的からして、生殖と免疫は深く関わりあっていることは容易に想像できます。あなたももし機会があったら充分楽しまれたら良いかと思います。 この他にも達成感や充実感など、人間特有の大脳皮質に関わる快感も副交換神経を刺激してくれます。 要するにゆとりのある生活をして、快い気持ちでいられる時間を長くすることで、あなたの免疫力は上がり、ひいてはガン細胞の増殖も抑えてくれるはずです。 しかもここまではまったくお金がかからずに、収入も減らすことなくできる、精神的な治療法です。 実際、宗教などを深く信仰されている方が、無我の境地に入ると、免疫力はかなり上がると思われます。無我の境地とは、エクスタシー状態ですので副交換神経が優位な状態で、さらにエンドルフィンという物質が分泌されるそうです。 これは人間にとって副作用のまったくない、最良の万能薬でもちろんガンの治癒にも最高に有効な物質です。(詳しくは春山茂樹先生著の『脳内革命』をお読みください。) ですから教祖様に頭を叩かれるだけでガンが完全に治ってしまうことも、充分ありえることなのです。 「でもこれだけのことでガンが治るとは思えないし、実際自分の身体にガン細胞があると思うと不安になるよ」 そうわれわれ凡人には、なかなか無我の境地に入るのは困難なことです。また日々の生活でもリラックスばかりしているわけにもいかないでしょう。さらにやはりガンに対する恐怖心もかなりのストレスになると思います。そこで健康食品を試されてみてはどうでしょう。 私の娘は現代医学からもみはなされるほどの進行ガンでした。 それでも親として、あきらめるわけにもいかないので、何かしなければと思い、本で読んだ、(実は恥かしながらこの時初めて健康食品の存在を知りました)アガリクスとキトサンを飲ませたところ、あきらかにガンの増殖の勢いが抑えられたのです。 どの種類のどの商品が良いかは、人それぞれ、またガンも千差万別ですので一概には言えません。とりあえずガンに対する免疫力の増強をメインに謳っている商品を選ばれたら良いと思います。 そして1カ月か2カ月くらい様子をみられたら良いと思います。 「エッそんなにほっておいて大丈夫なのか? その間にガン細胞が増殖してしまうんじゃないのか?」 もちろん100%大丈夫とは言いきれませんが、一般に検診でみつかった初期や早期と思われるガンについては、病院の先生もあまりあせった様子はみせません。 私の妻などでも検査から手術まで3カ月もたっています。先生もその間にできるだけ用事をすまされたらいいでしょうとおっしゃってくださいました。 それは一つにはガン細胞自体に毒性がないため、あまり急性の症状がでることがないのです。そしてその時点では当然身体も元気で免疫機能も正常だと思われるので、ガン細胞の急激な増殖はないと予想されるからです。 そしてこの間気をつけていただきたいのは自覚症状です。現在あなたは、多少ガタはきているものの、ガン細胞があることをのぞけばとりあえず健康体です。この今の状態を良く把握し、今より良くなっているか、あまり変わらないか、悪くなっているかの判断をしてください。 ただし健康食品を飲むと、体質によって一時的に発熱したり吹き出物がでたりすることがあります。私の娘はアガリクス、キトサンを飲み始めてすぐ40゜近い高熱がでました。 その時はとても不安でしたし、先生も健康食品を飲むのをひかえたら、とすすめてくださいましたが、病院の治療だけでは絶対に助からないのだという思いと、熱がでたのは身体で何か反応している証拠だという勘で続けて服用させました。(これが大正解だったことは今の娘の状態をみても確信できます) 発熱や吹き出物は好転反応である可能性もあるので、よほど身体がぐったりしてこない限りあまり気にすることはないと思います。 そもそもガン自体が原因で発熱することは、あまり考えられないのです。ガン細胞と活性化した免疫細胞が、激しく闘うために、熱がでるのだと思います。 そしてそれでも全体的に悪くなっていると、感じたら早めに病院に行って診察、治療をしてもらったほうが良いでしょう。 やはりガンの恐怖によるストレスは、かなりのものでしょう。病院で専門の先生に診てもらえるというのは、やはり大きな安心感につながります。それでもライフスタイルを変える努力と、健康食品を飲む習慣は、続けていただきたいと思います。 これはガンがどんな状態の時でも、有効な方法だと思います。そして自覚症状が良くなったと感じた人や、あまり変わらないと感じた人は、1~2カ月後にもう一度、精密検査を受けてみてください。 そこでもしガンが少し大きくなっているようだ、と言われた方は、病院で治療を受けたほうが良いかもしれません。 この病院で治療してもらう際の心構えについては、後ほど“進行ガン”のところで、詳しく書こうと思っています。精密検査の結果、ガンがみえなくなったとか、小さくなったと言われた人はもちろん、あまり変化ありませんね、と言われた人まで含めて、あなたのガン治療は成功したと思っていただいてよいでしょう。 ほっておけば本来大きくなるであろうガン細胞に変化がないということは、治療の効果があった、と考えられるからです。 そしてその後はまた初めからやり直し。できるだけストレスのかからないライフスタイルにして、できるだけリラックスした時間を長く楽しむ心掛けをして、さらに健康食品も続けると良いでしょう。 「え~、それはいつまで続けなければいけないの? いつになったら俺のガンは治るの?」 もちろん意外に早い時期にガン細胞が消えてしまう方もおられるかもしれませんが、やはり一生涯続けていただく必要があるかとは思います。 「やっぱり一生ガンは治らないのか、それなら病院で治療してもらったほうがいい!」 そう、それがあなたの選択肢です。どちらを選ばれるのも、あなたの自由です。 たとえば病院で治療する場合、早期ガンだとおそらく手術を中心にした治療になるでしょう。 現在の外科技術はとても進歩しているので、術後の患者さんのQOL(生活の質)を考えた、縮小手術、温存手術の方向で、治療が行なわれると思います。その場合入院は最短で1日、長くとも1カ月くらいでしょう。そしてその前後で抗ガン剤治療をすることが多いようです。 また、手術をせずに放射線や抗ガン剤だけで治療する場合もあるかもしれません。 いずれにしても短時日のうちに(手術なら数時間)ガン細胞はみえなくなるでしょう。 その後5年くらいは病院に定期的に通い、経過を見守っていくことになります。5年間ガンが再発しなければ、そのガンは完治したと考えられます。 「そ~らみろ、やっぱり病院で治療してもらったほうがいい。一生涯ガンとつき合っていくなどかなわん」 そうそのとおり。しかしリスクがあることも忘れないでください。 やはり身体にメスをいれるということは大事件なのです。ガン細胞は外からの侵入者ではなく、もともと自分の細胞が異常になったものなので、それを取り除くということは、とりもなおさず自分の身体を傷つけていることになるのです。しかも悪いことにガン細胞と、正常な細胞の境界はあまりハッキリしていないのです。 たとえば胃ガンの手術の場合、開腹した結果、検査ではとてもわからないような小さなガンがみつかることもあります。その場合ガン細胞と正常な細胞の境界がハッキリしないため、ついつい大きく切り取る拡大手術の方向にいってしまうこともあります。 術後、「胃の4分の3を切除しました。もう大丈夫です」というような展開になるのは、良くあることです。 私の妻も乳ガンの手術の際、近くのリンパ節も切除されました。いくら検査技術が向上しても、やはりまだあけてみなければ、わからないという事例もあるらしいのです。このような場合、いわゆる大けがをしたのと、同じ状態になっています。 もちろん病院では、輸血をしたり、栄養剤や抗生物質を点滴したりと、万全の措置はしてくれますが、その大けがを治すのはやはり自分の身体なのです。当然、その大けがの部分に身体の防御機能は集中しますから、身体全体としての活力は落ちてしまいます。 その結果、身体全体の免疫力も格段に弱まります。そのためもしかしたら身体の他の部分に、眼にみえないようなガンが急激に増殖してしまう可能性もあるのです。 術後あまり時間がたたずに、感染症や他のガンで患者さんが死んでしまうケースがあるのは、こういう原因なのです。 ですから術後、この一番危険な時期を脱してある程度体力が回復したら、抗ガン剤治療が行われることが多いのです。ところがこの抗ガン剤がまた著しく体力と元気を、奪ってしまうのです。 この抗ガン剤についても、後で詳しく書こうと思っていますが、私の妻はあまりの副作用のひどさに、6クールの治療の予定を2クールで、切り上げてもらったほどです。 今にして思えばこの時の先生の御英断のおかげで、今妻が元気でいられるのだと、思います。しかしその当時は治療を途中でやめても大丈夫なのか――と、とても不安でした。もしあのまま抗ガン剤を続けていたら、もちろん結果は神のみぞ知るですが、最悪の結末を迎えていたおそれもあったと思います。 身体からガン細胞は、消えていたかもしれませんが… それほどこの抗ガン剤の毒性は、ひどいものなのです。もちろん免疫力も大幅に低下します。 患者さんの体力が抗ガン剤の毒性を上回っていれば、なんとかのりきれるとは思いますが、もし負けてしまった場合は感染症やガンの再発、または別の部位のガンの発生により、この段階でも最悪の結末を迎えてしまう可能性もあるのです。 ガンの治癒はもちろん完治を目指しますが、延命という目的も持っています。しかしこのような場合、せっかくの早期発見、早期治癒が、逆に縮命という結果になる恐れもあるのです。 しかも手術以後、一度も元気にならずにどんどん身体が衰弱して、はた目にも哀れで惨い結末を迎えてしまうことも、少なくはないのです。この場合何もせずにほっておいたほうが、迎える結末は同じかもしれませんが、元気でいられる期間は、圧倒的に長くなることも充分ありえるのです。 現実これほど医療技術が進歩しているにもかかわらず、ガンにかかる人やガンで亡くなる人は、年々増加の傾向にあるそうです。 その一番の原因は、ガン以外で亡くなられる方(特に感染症)が減ったことがあげられますが、この早期発見、早期治癒のシステムが、結果的にガン患者を増やし、ガンで亡くなる人の数を、増やしているともいえるのです。 特に問題になるのは、最近若い人でもガンにかかる割合が増えているというのです。 これこそまさに早期発見、早期治癒のシステムが原因といえるのではないでしょうか。昔はガン検診などなかったので、症状がでるまで自分がガンであることに気づかないでいたのです。 そして若いうちは、免疫力も活発なので、自分でも気づかないうちに、ガンが治っていたこともあったのではないでしょうか? そう、いかりや長介さんのように。 ということは、現在若い人でも多くガンで命をおとしているというのは、ガンの早期発見、早期治癒により、むざむざ助かる命を苦しみながらすてているというのは、あまりにもうがった見方でしょうか? ガンの一番の原因はストレスです。 現代社会はあまりにもストレスが多いので、若くしてガンにかかる人が増えているという、考え方もあるかとは思いますが、私はストレスは昔の人のほうが、高かったのではないかと、思っています。 それは、現在では食べる物は豊富にあります。餓死すればニュースになるほどです。しかし一昔前では日本でも、飢えと貧困は、あたりまえの現象でした。この食べる物がないというのは、最大のストレスになるのです。 高齢者の方にガンが増えているというのは、あきらかにその他の原因で死ぬことが、少なくなったためといえるでしょう。 つまりガンが発病するような歳になるまで、生きていられる人が増えたから、自然増的に、ガンで亡くなる人が増えているというわけです。これは逆に考えれば、喜ばしいことかもしれません。しかし若くしてガンで亡くなられる方が増えているというのは、大問題です。 私はガンの早期発見は、たいへん良いことだと思います。自分の身体にガン細胞があることを、早めに気づけばそれをきっかけに、自分のライフスタイルを見直したり、それなりの対策を講じたりすれば良いわけですから。 するとどうしても現在のガン治癒の方法に、問題があると考えられるのですが、どうでしょう? もちろん人もそれぞれ、ガンもそれぞれです。 ガン治癒においてどの方法がベストかは、現段階では神のみぞ知ることです。ですからガン治癒において、ガンは見つけ次第取り除くべきだとする、現代医学の考えの他にも、大きくならないように見守るという選択肢があることを、あなたにも知ってもらいたかったのです。 もちろんどちらの方法を選ぶかは、あなたの自由です。 (2005年4月26日) [[つぎへ 「進行ガン前期」>>進行ガン前期]]
たとえば、あなたがガン検診に行って早期のガンがみつかったとしましょう。こんな時病院の先生は多分こんなふうにおっしゃると思います。 「〇〇さん、良かったですねぇ、こんなに早くガンがみつかって。今すぐ治療をすれば、あなたのガンはきっと治りますよ」と。 ガン検診の目的はガンの早期発見、早期治療です。ガンは早ければ早いほど治る確率は高くなります。その意味でこの先生の言葉は真実です。 しかし、もう一つ別の考え方もできると思うんです。 「〇〇さん、あなたは確かに検診でガンがみつかりました。でも今あなたは健康で、ガンに対する自覚症状もないわけですよね。それならこれ以上ガンが大きくならなければ、あなたは今のまま健康な状態でいられるのですよ。」 たとえば「あなた」は今48歳の男性です。職業は自営の職人さんです。自営なので国民健康保険に加入しています。いわゆる民間のガン保険などには、加入していません。妻と子供が二人いて子供はまだ学校に通っています。家のローンもだいぶ残っています。身体が資本の商売で、今までは健康に自信があり、病気らしい病気はしたこともありません。 こんな人をモデルに考えてみましょう。(実は自分がモデルです) こんなあなたがある日、奥さんのすすめで胃ガン検診に行きました。 自分の健康には自信があったので、 「大儀だなぁ、朝飯も食えずにバリウムなんか飲まされて、せっかくの休みが台無しだ。あぁ、朝からパチンコいきたかったなぁ…」などと、のんきに考えていました。 そして日々の生活に戻り、忘れていた頃に検診の結果がとどきました。「要再検査」ハガキにはそう書いてありました。 これを見てあなたは、急に動揺し始めました。 「ウワァ~俺、ガンだったのかぁ!」 -まだそう決まったわけではありません。検査をしなさいということです。 「そういゃあなんか最近身体がだるかったよなぁ」 -オヤオヤ健康には自信があったのではないんですか? 「酒を飲んで悪酔いすることもあったし」 -若い時もよく悪酔いされてたと思いますが 「胃のあたりがなんかおもったるい感じもするし」 -気のせいじゃないですか? だいたい人間50に近くなりゃ、少しはガタもきます。 「それもこれもみんなガンのせいだったのか」 -だからまだ決まったわけではありません。 「ア~、俺はこれからどうすればいいんだろう」 -そうです、それを真剣に考えてください。 あなたは少し気が弱いところがあるのか、あれこれ一人で悩んでしまうタイプなのですね。それも悪いほう悪いほうへ考えがいきがちです、いわゆるストレスですね。 実はガンにとってはこのストレスが一番良くないのです。 そこで一つ、良いことを教えてあげましょう。ガン検診では早期発見のため、ほんの少しでも怪しいところがあった人は全て「要再検査」にするのだそうです。 ですから要検査の結果がでた人の中から本当にガンがみつかるのは20~40人に一人の割合なのだそうです。 ですからこの時点では、まだあまり深刻に悩む必要はないと思います。 それより「40人に一人の割合なら俺は運がいいから大丈夫だろう」くらいに楽観的に考えてください。 とにかくあれこれ思い悩む、つまりストレスが一番ガンに悪いというのをぜひ肝に銘じておいてください。 それでもやはり少し気になりますよね。そう、なるべく早い機会に病院で精密検査を受けられたほうがいいでしょう。 そこで何もなかったらそれでガンについてのストレスは終わりです。気分良く生きていけるでしょう。 しかし万が一そこで小さなガンがみつかったら先ほどの先生の言葉になると思います。そしてほとんどの方がその先生の言葉どおり、現代医学のガン治療に入っていかれます。 ガンはとても恐ろしい病気です。日本人の死亡原因のトップを独走し続けていて“ガン”イコール“死”というイメージは、大多数の方が持っていると思われます。 そんな恐ろしい病気に自分がかかっているとわかると、一刻も早く現代医学にすがりつき、治してもらいたいと考えるのは当然のことでしょう。確かに現代の医療技術を持ってすれば、初期のガンなら5年生存率は90%以上になるそうです。 「ア~それなら大丈夫だ。俺は悪運が強いんだ。なんとか90%のほうにはいれるだろう。とにかく早く治療をしてもらおう!」 あなた今こう考えましたね。その考え方は良い考え方です。とにかく前向きにとりくまなければ、ガンに勝つことはできません。 こういう場合一番悪いのは、 「ア~、もし10%のほうに入ったらどうしよう、俺はもう駄目だ、絶望だ」と悪いほう悪いほうへ考えていくことです。 残念ながらこういう方は、どんな治療技術を持ってしても、その成果は下がってしまいます。 病気は自分で治すものなのです。その点あなたは、とにかく前向きにガンと取り組もうという考えになってくれました。 そう、それがガン治療の第一歩なのです。 どんな病気でもそうですが、医師や薬が病気を治すのではありません。それらの手助けを借りて、自分自身の身体が病気と闘っていくのです。 その主役である自分自身が逃げていたら、ガンなどという恐ろしい病気に打ち勝つことなど絶対にできません。 もう一度言います。 病気は自分で治すものなのです! その点あなたはとにかく前向きに取り組もうとしているので、ガン治療の第一歩を踏み出したといえるでしょう。 でもそんなあなたにちょっとショックな話をしなければなりません。5年生存率90%とはどういう意味か御存じですか? 「えっ? たとえば胃ガンの手術をして、それから5年後まで生きている人の割合だろぅ?」 えぇ、私もそう思っていました、なんとなく。 でも実はちょっと違うのです。たとえば胃ガンの治療が済んで、退院したその帰り道に交通事故にあわれて亡くなってしまうような不運な方もいらっしゃるでしょう。そういう人は含めません。 「まぁ~、そりゃそうだろう、そりゃ医者のせいじゃないよ」 そのとおりです。 さらに心臓病やエイズで亡くなった方も含めません。 「うん、わからんでもないねぇ」 肺炎で亡くなった方も含めません。 「わかったよ、くどいねぇあんたも」 胃ガンの手術をして体力が落ちているところで、肺炎に感染して亡くなった方も含めません。 「エッ?」 さらに肺ガンで亡くなった方も含めません。 つまり胃ガンの治療をして、その胃ガンで亡くなった方の割合が10%だということです。 ガンの手術はもちろん、抗がん剤治療や放射線治療は、非常に体力を消耗させる治療法です。病気に対する免疫力もガクッと落ちてしまいます。 こんな時は、普段ならなんでもないような風邪ですら命取りになることもあるのです。 また検査でみつかった胃ガンとはまったく別に、たとえば肺にもガンがあることがあります。 このようなガンを多重ガンとよぶのだそうですが、この肺にあるガンが手術前の検査で発見されず、そのまま胃ガンの手術をして、当然体力も落ち免疫力も低下したところで、肺にあるガンが猛烈な勢いで増え、術後わずかな期間で肺ガンが原因で亡くなられる方も、いらっしゃるはずです。 たとえば「白い巨塔」の財前教授が胃ガンの手術をされた患者さんが、術後2週間くらいで肺にできたガンが元で死亡したことが、描かれていました。この肺にあったガンが多重ガンか、転移ガンかまでは覚えていませんが、もし多重ガンの場合であったら、5年生存率には、反映されないのです。 ここでちょっと補足しておきます。ガンの性質として、転移をするということは良く知られています。たとえば私の娘の場合ですと、左上腕部に発生した骨肉腫が、肺に転移しました。 これは左手の骨の細胞がガン化して、それが肺に転移したということで、肺ガンとは、根本的に異なるのです。肺ガンとは肺の細胞がガン化することです。 それともう一つ。ガン細胞はある程度の大きさにならなければ、検査で発見できません。その大きさとは、ガン細胞が10億個くらいの塊になった時、初めて検査でわかるそうで、この段階が早期ガンといわれるのだそうです。ですからもしあなたの肺に、1億個くらいのガン細胞の塊があっても、現在の検査技術では発見することはできないのです。 また早期のガンと思われていても、すでに転移をしていることもあるようです。このような場合もし手術をして極端に体力が低下したら、そのような小さなガンが、急激に大きくなることもあるのです。 それを防ぐため、手術の前後に抗がん剤を投与することが多いようですが、この副作用が大変激しいものなのです。 私の妻などは、あまりの吐き気のひどさに「もうどうにかしてくれ」と何度も思ったそうです。 当然体力は低下し、免疫力も落ちます。いくらガン細胞を減らしても全滅させることはできないので、薬の効き目がきれたら、ガン細胞はまた増殖してしまいます。 すみません、悪いことばかり書いてしまいました。悪いほう悪いほうへと考えるのは、ガンにとって一番よろしくないことでした。 実際現代医療により、健康を回復し、一生ガンとは無縁で生活されている方も多数いらっしゃいます。ただ最悪こうなる可能性があるということだけは、知っておいたほうが良いとは思います。 また生活のこと、経済的なことも、当然考えなければなりませんよね。私の娘は、小児特定疾患ということで、治療費は全てただにしていただきました。 でもあなたの場合は、そうはいきません。入院して手術、さらにその後の治療のことを考えると、かなりの高額な医療費になると予想されます。 またあなたは、身体が資本の商売なので、入院中はもちろん、その後の治療期間中も、これまでどおりの働きをするのは、難しいだろうと思われます。 支出が増え、収入が減り、かなりの経済的負担になるでしょう。 それを補償してくれる保険にも、あまり入ってないようですね。すみません、また暗い話になってしまいました。 なんにせよ命が一番、「金のことは健康になったら後から取り戻す。」くらいの強い心でいてください。 「それにしても支出増と収入減のダブルパンチは痛い。せめてどちらかだけでもなんとかなれば…できればこのまま何もせずガンが治ってくれれば一番いいのだが…」 あなたムシのいいこと考えてますね。 でも実際そういうこともあるのです。 たとえば、いかりや長介さん。昨年惜しまれながらガンでこの世を去りました。この方の病名がたしか、原発巣不明の喉頭ガンであったと記憶しています。 「ふ~ん、喉頭にできたガンが元で亡くなったのかぁ、でも原発巣不明とはなんのこっちゃ?」 それは、ガンは喉頭にできていたのですが、それは喉頭で発生したガンではなくて、どこかから転移してきたガンだということです。 平たくいうと、いかりやさんは若い頃、身体のどこかにガンができてしまいました。転移を起こしたほどですから、ある程度の大きさがあったことは、想像されます。 しかしバイタリティーにあふれていたいかりやさんの身体は、ガン細胞にうちかち、原発巣に関しては、痕跡を残さないほどに完治してしまったのです。 ただおそらくわずかに残存していたガン細胞が身体の衰えにより活性化して、喉頭で増殖してしまったと考えられます。 もともとのガンがいつ頃できて、どのくらいの大きさだったのかはわかりませんが、少なくとも転移を起こすほどのガンが病院での治療をしなくても、完全に消えてしまうこともありえるということです。 「ア~、それなら俺もほっておいて治ってくれれば一番いいのだが」 それは良い考え方ですが、あなたの場合はガンと知ってしまった以上、何かをしたほうが良いでしょう。検査でひっかかるほど大きくなったガンは、そのままほっておいたら成長するというのが自然の考え方です。 あなたに、いかりやさんほどのバイタリティーがあるとも思えませんしね。 そこで「もしあなたのガンがこのまま大きくならなければ、あなたは今のまま健康でいられるのですよ」ということを考えてみましょう。 それにはガンという病気の性格を知らなければなりません。 一般にガンは自覚症状の少ない病気です。かなり進行した状態にならなければ、自覚症状として現れることがなく、ちょっと具合が悪くなり病院へ行った時は、残念ながらもう手遅れというのが、ガンの恐ろしさの一つに考えられています。 それはガン細胞自体には、感染症をひき起こす細菌などのような毒性がないためです。ガンで具合が悪いのは、際限なく分裂増殖することで、正常な細胞を圧迫し、組織の働きを低下させてしまうことなのです。 また一つの組織にとどまらず、転移をする性質があるので、身体のあちこちの機能が低下し最終的には、死をもたらすという結果を迎えます。 逆にいうとガン細胞が大きくさえならなければ、たとえ身体にガン細胞があっても、普通の生活ができるということです。自覚症状がないということは健康であると言ってもいいと思います。 「アンタさっきからガンが大きくさえならなければと言っているが、そんなこと可能なのか?だいたいガン細胞は普通の細胞より、増える力が強いことは俺でも知っているで」 そのとおりです。ガン細胞は激しく分裂増殖する細胞です。 シャーレなどで培養すると、正常な細胞はある程度の密度になると、それ以上分裂増殖するのをやめるそうです。しかしガン細胞は仲間の細胞の上にのしかかってでも、分裂増殖するのをやめないのだそうです。栄養と酸素がある限り、いつまでも分裂増殖する能力を失いません。 「それみろ、そりゃ大変だ。今すぐ病院に行って手術をしてもらわないと」 やっと積極的に治療にとりくんでいく気になっていただけましたね。でも病院に行っても、おそらくすぐには手術をしてもらえませんよ。 いろいろな検査を重ねるのはもちろんですが、患者さんのスケジュールまで考えて手術日を決めているようです。 ちなみに私の妻は、子供の行事がすんでからということで、ガンがみつかってから約3カ月後に手術を受けました。 「おい、そんなにのんびりしてて大丈夫なのか? その間にガン細胞はどんどん大きくなってしまうんじゃないのか?」 良いところに気がつきましたね。その部分を少し考えてみましょう。 先ほどガンが検査でみつかるようになるのは、10億個くらいの塊になってからだと言いました。 重さにすると1g程度だそうです。 それが1兆個つまり約1㎏になると、生命に危険がおとずれるのだそうです。 もし仮に10億個全てのガン細胞が分裂したとすると、たった7回分裂するだけで1兆個を超えてしまいます。細胞は1日に1回分裂する能力があるそうなので、検査でガンがみつかってから1週間で生命に危機がおとずれることになってしまいます。 1個のガン細胞からスタートしても、約40日で1兆個を突破してしまいます。 私の妻など身体中ガン細胞だらけになってしまう計算になります。これはどういうことでしょう? 何かガン細胞の増殖を妨げるような機構があるのでしょうか?  実際必要とあれば急激に細胞の数を増やすのは生物の得意技で、精子は1回の射精で何億匹も放出されますし、免疫細胞は兆の単位で増殖することも可能だと書いてある本もありました。いったい何がガン細胞の増殖の邪魔をしているのでしょうか? それが免疫力だと思います。 免疫とは外からの侵入者(ウイルス、細菌など)や内からの造反者(ガン細胞など)に対して、生体がその機能を維持するため、それらの敵からの攻撃を防御するシステムです。 私の考えでは、哺乳類からこの機構が発達してきたのではないかと思っています。それ以前の生物は、とにかく数多くの卵を産み、そのうちのほんの一握りでも成長してくれれば良いという方針でいたと思われますが、哺乳類は胎生ですので一度にあまり多くの子供を産めません。 ある程度母親の胎内で育てなければならないからです。そのためその数少ない子供をできるだけ大人になって、生殖活動ができるようになるまでは生かしておきたい、という必要性から免疫という機構が発達してきたのだと思います。 ですから比較的新しい生物のシステムのため、非常に精巧で複雑な仕組みのようにみえますが、その実システム自体まだ未完成なのか、かなりの欠点もあるように思えます。 それは免疫そのものが自己の身体を傷つけているということが多々ある点からも推測されます。またもともと、生殖活動ができるようになるまで、生体を守ろうという目的でできたと思われますので、生殖能力が衰えると免疫力もガクッと衰えるようです。 人間を例にとると、主に白血球がその任務にあたっています。 白血球は、大きくわけると3種類あり、それぞれ単球、顆粒球、リンパ球とよばれています。 単球は最も古いタイプの免疫細胞で、真核単細胞生物のアメーバーのような性質をもっています。外からの敵や(主に原核単細胞生物である細菌)体内で死んだ細胞を食べる働きをします。 顆粒球は、さらにその能力を増した免疫細胞で、ほとんどが好中球とよばれるもので、その他に好酸球と好塩基球があります。 最も多い外からの侵入者に対する防御の要で、人間の免疫系の中心的役割を担っています。数も3種類の中で最も多く、約60%を占めています。 リンパ球は生物にとって一番新しい免疫システムで、最も複雑な働きをしています。 麻疹に一度かかると次にかかりにくくなるとか、臓器移植の時の拒絶反応などもこのシステムがひき起こしています。 自己と非自己の区別をつけ、敵(非自己)と判断したものに対しては、その敵(抗原)だけに反応する細胞(抗体)を大量に作りだし、効果的に攻撃する能力があります。また内側の敵(ガン細胞やウイルスに感染した細胞)にも、この能力は活かされます。 B細胞、T細胞、NK細胞があり、B細胞とT細胞は協力して、またNK細胞は単独で、生体防御の任にあたっています。数は全体の約35%を占め、つまり残り5%が単球ということになります。 しかしこの割合はいろいろな要因により、変動します。たとえば細菌に感染すると顆粒球が増え、ウイルスに感染するとリンパ球が増えたりします。 またこの免疫システムは、自律神経に支配されていて、交換神経が刺激されると顆粒球が、副交換神経が刺激されるとリンパ球が増えるという具合になっています。 この交換神経と副交換神経は腹背の関係になっていて、交換神経が優位な時は、活動している状態で、副交換神経が優位な時はリラックスの状態になっています。 当然一日のうちでも、変動しますが、全体としてこのバランスがとれていることが心身共の健康につながります。 ところがあまりにも活動的な状態が強すぎると顆粒球が増えすぎて、外敵である細菌だけでなく、体内に元からいて人間の役にたっている細菌(常在菌)や、組織の粘膜にも攻撃するようになります。 この状態があまりにも長く続くと、慢性病になり、またガンもこのようなストレス状態の時に発生することが多いとされています。いわゆるガン体質の方ということができると思います。 これに対してあまりにリラックス状態がすぎると、(いわゆる無気力な状態)リンパ球が増えすぎて、杉の花粉などにも過度な免疫反応が起こることがあります。 そのため鼻水やクシャミが止まらなくなりますが、これは別に杉の花粉が悪さしているのではなく、リンパ球が過度の反応をするために起こる症状です。このような傾向の強い人はいわゆるアレルギー体質ということがいえます。 いつかTVで細木和子先生が、「花粉症の人はたるんでいるのよ」とおっしゃっているのを見たことがありましたが、免疫という観点からもあたっていて、さすがにするどい方だなぁと感心しました。 そしてさらにこの… 「あの~すみません、まだ続くのでしょうか? そろそろ私の身体にできたガン細胞を、これ以上増やさない方法を教えてもらいたいのですが…」 エッすみません、忘れてました。 あなたの身体にガン細胞が発生し、それが成長して検査でひっかかるまでになったということは、一概には言えませんが、あなたの生活がストレスの多い生活ではなかったかと想像されます。 もちろんアレルギー体質の方にも、ガンは発生します。 というか、全ての人にガン細胞は1日あたり数千から数万個も発生しているそうです。つまりガン細胞の発生は、生物である限りさけられない現象のようなのです。 ですから、いかにしてガン細胞を増殖させないか、ということを考えるべきなのです。 ガン細胞に対する免疫は、リンパ球が担当しています。ですからそのリンパ球を増やすような副交換神経が優位な状態、つまりリラックスの状態をできるだけ長く保つことが大切だと思います。生活のリズムにゆとりを持たせることです。 たとえばあなたは職人さんですから、仕事を早くしようという考えから、ゆっくりでも良いから丁寧に、確実にと心掛けたらどうでしょう? 「早くしよう」から、「早くしなければ」という精神状態になると、かなりのプレッシャーになり、強いストレス状態になります。 もちろん仕事は、早く確実にやるのが理想ですが、あまりに早くしようとあせると、失敗してやりかえなければならないこともあるかと思いますので、時間を気にせず確実に丁寧にやった場合と、効率的には、それほど変わらないと思いますがどうでしょう? またあなたは、ガンになってしまったのですから、少し我儘をいわせてもらって、時間的制約の少ない仕事を選ぶのも大切だと思います。 「エッ、俺はガンになったのに、まだ仕事をしてもいいのか?」 当然です。ガンが大きくなりさえしなければあなたは健康なのですから、仕事は続けるべきです。 また生活の中で必ず副交換神経が優位になる時間があります。 それはまず食事の時間です。消化器系の器官は副交換神経の支配下にあります。 おいしいものを楽しく食べた後はとても充実したリラックスした気分になるでしょう。さらにもしお好きでしたら、適度のアルコールを飲まれることもリラックスした気分を高めるのにとても有効だと思います。 「へ~、ガンになっても酒が飲めるのか」 ただし適量です。(一升酒は適量とは言いませんよ) そしてとった栄養分を活かすには呼吸が大切です。 栄養をエネルギーに変えるのに酸素が必要だからです。エアロビクスなどをされるのが良いかと思いますが、とりあえず仕事の合間の休憩時に、深呼吸をされると良いでしょう。ラジオ体操の最後に必ず深呼吸をしますが、これは運動により興奮した神経を静め、リラックスした状態に戻してくれるので、たいへん理にかなった方法といえます。 そしてリラックス状態をつくる入浴方法のワンポイントアドバイス。 人間の体温はだいたい36゜~37゜に保たれています。実はこの温度が酵素である蛋白質の最も活性度の高い温度なのです。ちなみに熱湯に入ると死んでしまうのは、高熱により(70゜以上)蛋白質の立体構造が変化してしまい、酵素としての機能がなくなるためで、逆に冷蔵庫の物がなかなか腐らないのは低温のため、物を腐らせる細菌(腐敗菌)の酵素活性が弱まるためです。 このように生物は温度にとても敏感で、体温を保つため栄養をとり、それを酸素で燃やし熱を発生させているのです。 ですから入浴の時、体温より少し高めの温度、いわゆるぬるま湯に長時間それもできれば半身浴で入ると(心臓より下の部分を暖めると血行が良くなり湯上がりも長時間熱を保っていられます)非常にリラックスした気分が作られると思います。あまり熱いお湯に入るのは、逆にストレスとなり良くありません。 そしてセックスの時の快感も副交換神経を強く刺激してくれます。そもそも生物の目的からして、生殖と免疫は深く関わりあっていることは容易に想像できます。あなたももし機会があったら充分楽しまれたら良いかと思います。 この他にも達成感や充実感など、人間特有の大脳皮質に関わる快感も副交換神経を刺激してくれます。 要するにゆとりのある生活をして、快い気持ちでいられる時間を長くすることで、あなたの免疫力は上がり、ひいてはガン細胞の増殖も抑えてくれるはずです。 しかもここまではまったくお金がかからずに、収入も減らすことなくできる、精神的な治療法です。 実際、宗教などを深く信仰されている方が、無我の境地に入ると、免疫力はかなり上がると思われます。無我の境地とは、エクスタシー状態ですので副交換神経が優位な状態で、さらにエンドルフィンという物質が分泌されるそうです。 これは人間にとって副作用のまったくない、最良の万能薬でもちろんガンの治癒にも最高に有効な物質です。(詳しくは春山茂樹先生著の『脳内革命』をお読みください。) ですから教祖様に頭を叩かれるだけでガンが完全に治ってしまうことも、充分ありえることなのです。 「でもこれだけのことでガンが治るとは思えないし、実際自分の身体にガン細胞があると思うと不安になるよ」 そうわれわれ凡人には、なかなか無我の境地に入るのは困難なことです。また日々の生活でもリラックスばかりしているわけにもいかないでしょう。さらにやはりガンに対する恐怖心もかなりのストレスになると思います。そこで健康食品を試されてみてはどうでしょう。 私の娘は現代医学からもみはなされるほどの進行ガンでした。 それでも親として、あきらめるわけにもいかないので、何かしなければと思い、本で読んだ、(実は恥かしながらこの時初めて健康食品の存在を知りました)アガリクスとキトサンを飲ませたところ、あきらかにガンの増殖の勢いが抑えられたのです。 どの種類のどの商品が良いかは、人それぞれ、またガンも千差万別ですので一概には言えません。とりあえずガンに対する免疫力の増強をメインに謳っている商品を選ばれたら良いと思います。 そして1カ月か2カ月くらい様子をみられたら良いと思います。 「エッそんなにほっておいて大丈夫なのか? その間にガン細胞が増殖してしまうんじゃないのか?」 もちろん100%大丈夫とは言いきれませんが、一般に検診でみつかった初期や早期と思われるガンについては、病院の先生もあまりあせった様子はみせません。 私の妻などでも検査から手術まで3カ月もたっています。先生もその間にできるだけ用事をすまされたらいいでしょうとおっしゃってくださいました。 それは一つにはガン細胞自体に毒性がないため、あまり急性の症状がでることがないのです。そしてその時点では当然身体も元気で免疫機能も正常だと思われるので、ガン細胞の急激な増殖はないと予想されるからです。 そしてこの間気をつけていただきたいのは自覚症状です。現在あなたは、多少ガタはきているものの、ガン細胞があることをのぞけばとりあえず健康体です。この今の状態を良く把握し、今より良くなっているか、あまり変わらないか、悪くなっているかの判断をしてください。 ただし健康食品を飲むと、体質によって一時的に発熱したり吹き出物がでたりすることがあります。私の娘はアガリクス、キトサンを飲み始めてすぐ40゜近い高熱がでました。 その時はとても不安でしたし、先生も健康食品を飲むのをひかえたら、とすすめてくださいましたが、病院の治療だけでは絶対に助からないのだという思いと、熱がでたのは身体で何か反応している証拠だという勘で続けて服用させました。(これが大正解だったことは今の娘の状態をみても確信できます) 発熱や吹き出物は好転反応である可能性もあるので、よほど身体がぐったりしてこない限りあまり気にすることはないと思います。 そもそもガン自体が原因で発熱することは、あまり考えられないのです。ガン細胞と活性化した免疫細胞が、激しく闘うために、熱がでるのだと思います。 そしてそれでも全体的に悪くなっていると、感じたら早めに病院に行って診察、治療をしてもらったほうが良いでしょう。 やはりガンの恐怖によるストレスは、かなりのものでしょう。病院で専門の先生に診てもらえるというのは、やはり大きな安心感につながります。それでもライフスタイルを変える努力と、健康食品を飲む習慣は、続けていただきたいと思います。 これはガンがどんな状態の時でも、有効な方法だと思います。そして自覚症状が良くなったと感じた人や、あまり変わらないと感じた人は、1~2カ月後にもう一度、精密検査を受けてみてください。 そこでもしガンが少し大きくなっているようだ、と言われた方は、病院で治療を受けたほうが良いかもしれません。 この病院で治療してもらう際の心構えについては、後ほど“進行ガン”のところで、詳しく書こうと思っています。精密検査の結果、ガンがみえなくなったとか、小さくなったと言われた人はもちろん、あまり変化ありませんね、と言われた人まで含めて、あなたのガン治療は成功したと思っていただいてよいでしょう。 ほっておけば本来大きくなるであろうガン細胞に変化がないということは、治療の効果があった、と考えられるからです。 そしてその後はまた初めからやり直し。できるだけストレスのかからないライフスタイルにして、できるだけリラックスした時間を長く楽しむ心掛けをして、さらに健康食品も続けると良いでしょう。 「え~、それはいつまで続けなければいけないの? いつになったら俺のガンは治るの?」 もちろん意外に早い時期にガン細胞が消えてしまう方もおられるかもしれませんが、やはり一生涯続けていただく必要があるかとは思います。 「やっぱり一生ガンは治らないのか、それなら病院で治療してもらったほうがいい!」 そう、それがあなたの選択肢です。どちらを選ばれるのも、あなたの自由です。 たとえば病院で治療する場合、早期ガンだとおそらく手術を中心にした治療になるでしょう。 現在の外科技術はとても進歩しているので、術後の患者さんのQOL(生活の質)を考えた、縮小手術、温存手術の方向で、治療が行なわれると思います。その場合入院は最短で1日、長くとも1カ月くらいでしょう。そしてその前後で抗ガン剤治療をすることが多いようです。 また、手術をせずに放射線や抗ガン剤だけで治療する場合もあるかもしれません。 いずれにしても短時日のうちに(手術なら数時間)ガン細胞はみえなくなるでしょう。 その後5年くらいは病院に定期的に通い、経過を見守っていくことになります。5年間ガンが再発しなければ、そのガンは完治したと考えられます。 「そ~らみろ、やっぱり病院で治療してもらったほうがいい。一生涯ガンとつき合っていくなどかなわん」 そうそのとおり。しかしリスクがあることも忘れないでください。 やはり身体にメスをいれるということは大事件なのです。ガン細胞は外からの侵入者ではなく、もともと自分の細胞が異常になったものなので、それを取り除くということは、とりもなおさず自分の身体を傷つけていることになるのです。しかも悪いことにガン細胞と、正常な細胞の境界はあまりハッキリしていないのです。 たとえば胃ガンの手術の場合、開腹した結果、検査ではとてもわからないような小さなガンがみつかることもあります。その場合ガン細胞と正常な細胞の境界がハッキリしないため、ついつい大きく切り取る拡大手術の方向にいってしまうこともあります。 術後、「胃の4分の3を切除しました。もう大丈夫です」というような展開になるのは、良くあることです。 私の妻も乳ガンの手術の際、近くのリンパ節も切除されました。いくら検査技術が向上しても、やはりまだあけてみなければ、わからないという事例もあるらしいのです。このような場合、いわゆる大けがをしたのと、同じ状態になっています。 もちろん病院では、輸血をしたり、栄養剤や抗生物質を点滴したりと、万全の措置はしてくれますが、その大けがを治すのはやはり自分の身体なのです。当然、その大けがの部分に身体の防御機能は集中しますから、身体全体としての活力は落ちてしまいます。 その結果、身体全体の免疫力も格段に弱まります。そのためもしかしたら身体の他の部分に、眼にみえないようなガンが急激に増殖してしまう可能性もあるのです。 術後あまり時間がたたずに、感染症や他のガンで患者さんが死んでしまうケースがあるのは、こういう原因なのです。 ですから術後、この一番危険な時期を脱してある程度体力が回復したら、抗ガン剤治療が行われることが多いのです。ところがこの抗ガン剤がまた著しく体力と元気を、奪ってしまうのです。 この抗ガン剤についても、後で詳しく書こうと思っていますが、私の妻はあまりの副作用のひどさに、6クールの治療の予定を2クールで、切り上げてもらったほどです。 今にして思えばこの時の先生の御英断のおかげで、今妻が元気でいられるのだと、思います。しかしその当時は治療を途中でやめても大丈夫なのか――と、とても不安でした。もしあのまま抗ガン剤を続けていたら、もちろん結果は神のみぞ知るですが、最悪の結末を迎えていたおそれもあったと思います。 身体からガン細胞は、消えていたかもしれませんが… それほどこの抗ガン剤の毒性は、ひどいものなのです。もちろん免疫力も大幅に低下します。 患者さんの体力が抗ガン剤の毒性を上回っていれば、なんとかのりきれるとは思いますが、もし負けてしまった場合は感染症やガンの再発、または別の部位のガンの発生により、この段階でも最悪の結末を迎えてしまう可能性もあるのです。 ガンの治癒はもちろん完治を目指しますが、延命という目的も持っています。しかしこのような場合、せっかくの早期発見、早期治癒が、逆に縮命という結果になる恐れもあるのです。 しかも手術以後、一度も元気にならずにどんどん身体が衰弱して、はた目にも哀れで惨い結末を迎えてしまうことも、少なくはないのです。この場合何もせずにほっておいたほうが、迎える結末は同じかもしれませんが、元気でいられる期間は、圧倒的に長くなることも充分ありえるのです。 現実これほど医療技術が進歩しているにもかかわらず、ガンにかかる人やガンで亡くなる人は、年々増加の傾向にあるそうです。 その一番の原因は、ガン以外で亡くなられる方(特に感染症)が減ったことがあげられますが、この早期発見、早期治癒のシステムが、結果的にガン患者を増やし、ガンで亡くなる人の数を、増やしているともいえるのです。 特に問題になるのは、最近若い人でもガンにかかる割合が増えているというのです。 これこそまさに早期発見、早期治癒のシステムが原因といえるのではないでしょうか。昔はガン検診などなかったので、症状がでるまで自分がガンであることに気づかないでいたのです。 そして若いうちは、免疫力も活発なので、自分でも気づかないうちに、ガンが治っていたこともあったのではないでしょうか? そう、いかりや長介さんのように。 ということは、現在若い人でも多くガンで命をおとしているというのは、ガンの早期発見、早期治癒により、むざむざ助かる命を苦しみながらすてているというのは、あまりにもうがった見方でしょうか? ガンの一番の原因はストレスです。 現代社会はあまりにもストレスが多いので、若くしてガンにかかる人が増えているという、考え方もあるかとは思いますが、私はストレスは昔の人のほうが、高かったのではないかと、思っています。 それは、現在では食べる物は豊富にあります。餓死すればニュースになるほどです。しかし一昔前では日本でも、飢えと貧困は、あたりまえの現象でした。この食べる物がないというのは、最大のストレスになるのです。 高齢者の方にガンが増えているというのは、あきらかにその他の原因で死ぬことが、少なくなったためといえるでしょう。 つまりガンが発病するような歳になるまで、生きていられる人が増えたから、自然増的に、ガンで亡くなる人が増えているというわけです。これは逆に考えれば、喜ばしいことかもしれません。しかし若くしてガンで亡くなられる方が増えているというのは、大問題です。 私はガンの早期発見は、たいへん良いことだと思います。自分の身体にガン細胞があることを、早めに気づけばそれをきっかけに、自分のライフスタイルを見直したり、それなりの対策を講じたりすれば良いわけですから。 するとどうしても現在のガン治癒の方法に、問題があると考えられるのですが、どうでしょう? もちろん人もそれぞれ、ガンもそれぞれです。 ガン治癒においてどの方法がベストかは、現段階では神のみぞ知ることです。ですからガン治癒において、ガンは見つけ次第取り除くべきだとする、現代医学の考えの他にも、大きくならないように見守るという選択肢があることを、あなたにも知ってもらいたかったのです。 もちろんどちらの方法を選ぶかは、あなたの自由です。 (2005年4月26日) [[つぎへ 「進行ガン前期」>>進行ガン前期]]

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