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さて今は2005年12月5日の朝、こちらは大雪になっています。 12月3日の午後9時頃帰宅した私に、妻がいきなり「腕が痛い!」と訴えてきました。しかも病歴を持っている左腕です。本人にとってはやはり何より気になる部分です。 私はどこがどのように痛いのか尋ねました。 「脇の下のあたりが筋肉痛のひどい感じで痛む」とのことでした。咳をするだけで激痛が走ると顔をしかめています。 時間は遅いので病院に連れて行くとすれば救急病院か、妻がかかっている市民病院に連絡をすれば対応はしてくれると思いましたが……。 テーブルをみると食事の跡があります。高校受験をひかえた娘は普段どおり塾にいっているようです。 私はとっさの判断で病院に連れて行くより本人の不安を軽くする方が先だと感じました。 「少し風邪気味だっただろう、細菌がリンパのところで繁殖して痛みがでているのだろう。ロキソニン(妻が病院からもらっている消炎鎮痛剤です)を飲んでおきなさい。」と努めてのんびりした口調でいいました。 すると妻の顔からみるみる緊張の色が消えていきました。 このへんの呼吸は何度も修羅場を経験しているものにしかできないでしょう。 こういう時一番まずいのは「どうする? 病院に行くか?」と、問い掛けることです。 何より本人が一番不安なのです。その本人の不安を増徴するようなことはさけなければなりません。 その痛みが急性で時間を置けばさらに悪化する性質のものかどうかの判断です。 もしそう思ったら「よし病院にいこう!」と即断即決で決めなければなりません。 私は食事が作ってあるとところから、少し様子をみた方がいいと判断しました。もちろん最終的には医師の診断を仰がなければならないのですが、それまではとにかく本人の不安な気持ちを軽くしてあげることが大切なのです。 12月8日に市民病院で外科の診察の予定になっています。 「それまでなんとかひっぱれればいいのだが……」 私は内心では不安でしたが何事も無いような顔で着替えを始めました。 冷たい夫だと思いますか? しかしこの状況で病院に連れて行っても、本人にとっていい方向にいくことはほとんどないのです。 12月6日の朝です。妻の腕の痛みはかわらないようです。少なくとも軽くなっているようには思えません。 あと2日のうちに痛みが引かねば、また放射線治療を受けなければならないことになるかもしれません。ウーム……。 さて、話を12月3日の時点に戻します。 娘を塾に迎えにいくと、娘も開口一番「おかーがたいへんなことになった……。」と言いました。 今年の2月頃にも妻と娘の二人は不安とストレスの連鎖反応で互いにガンが再発し、放射線治療を受けています。 娘の不安も取り除かなければなりません。 娘にも「感染したのだろう。ロキソニンを飲んだら落ち着くだろう」といいました。 車の中で話を聞くと妻は最近アガリクスもフコイダンも飲んでなかったということです。 最近ずーっと身体の調子がよかったためか、またわが家の経済的な理由のためか(たぶんこれが一番大きいでしょう。不甲斐ない夫です。) 実は、私も健康食品の服用にはこだわっていませんでした。 朝飲む秋ウコンは二人とも夏頃からやめていますし、娘もアガリクスは飲んだり飲まなかったりの状態だったようです。 私もいくら食品とはいえサプリメントの形で毎日大量に摂取することに対して、若干の不安もありました。 できればサプリメントなしでも健康で元気な状態が維持できれば、それにこしたことはないのです。 そして翌日12月4日の朝妻に様子を聞くと、痛みは引いてないとのこと、さらに詳しく聞くと、患部にハレも熱もなさそうです。 そうなると感染症の疑いは弱くなり、良性にしろ悪性にしろ、おできみたいなものができて、それが擦れる時や、筋肉のつっぱりによる痛みの方が可能性が強くなりました。 そこで私は妻に「また時間差療法をしなさい。」といい、その日のうちに妻用のアガリクスとフコイダンを買い求めました。(妻は娘と兼用にすると残り少なくなると飲まなくなる性質を持っています。) ここまでの事件で私はガンについての重要なふたつのポイントを仮定するきっかけを得ました。 そのひとつ目に関連しているのが痛風記です。(私の病気もたまには役にたちます。) 痛風はあの激烈な痛みの発作がなくなっても、病気が治ったわけではありません。 尿酸値のコントロールを続けていかなければなりません。そのためには薬を飲むことと、食事療法が大切なようです。 痛みがないからと油断をしていると、またあの激烈な発作が襲ってくるようです。 症状(痛み)がでていないだけで、痛風自体が治ったわけではないのです。 私が仮定したのは、ガンとサプリメントの関係もこれと似たようなものではないかということです。 サプリメントにはガンの症状(無制限に分裂増殖すること)を押さえる効果はあるが、ガンを治す力はないということです。 ガン細胞はまわりの秩序に関係なく、無制限に分裂増殖する細胞です。 いわば細胞同士のコミュニケーションがとれなくなった細胞といえます。その原因が白血病のところで考えたように、細胞膜に突き刺さっている高分子多糖体の異常であるとすると、サプリメントによりある特定の高分子多糖体を大量に摂取すると、この異常を押さえることができるとは考えられないでしょうか? つまり正常細胞は正常な高分子多糖体の働きで、細胞同士のコミュニケーションがとれ、ある限度以上には分裂しなくなります。 ところがガン細胞では高分子多糖体に異常があると考えられ、それがサプリメントにより抑えられるとすると、ガン細胞はとりあえずそれ以上には分裂しようとはしなくなります。 しかし分裂増殖はしないだけでガン細胞はガン細胞なのです。 サプリメントによる高分子多糖体が不足すると、またガン細胞は無秩序に分裂を開始してしまいます。 症状は押さえても油断をするとまた発作がおきる痛風と一緒です。 そして増殖を抑えているだけなので、ガン細胞の数を減らすことはできません。 かなり実情に近い説明ができる気がするのですがどうでしょう? (2005年12月7日) サプリメント(特にキノコ系)には免疫力をあげる効果があるといわれています。 これをガンが増殖しなくなるということと関連づけてもう少し突っ込んで考えてみましょう。 免疫力をあげるにはふたつの方法があると考えてきました。ひとつは免疫細胞である白血球の数を増やすこと、もうひとつは個々の白血球の活性を高めるということです。 私はガン細胞に対する免疫という観点でいうと、もうひとつ方法があることを思いつきました。 それはガン細胞の方が白血球に対する感受性を強めるということです。 これにより、たとえ白血球の数が増えなくても、白血球自体の活性度が高まらなくても、結果として免疫力が上がったように見えるはずです。 そして当然のことですがガン細胞も細胞です。 分裂増殖するためには材料が必要です。その中には細胞膜に突き刺さっている高分子多糖体も含まれます。 動物には糖分を合成する能力はありません。すべては植物系の細胞を出発点とする食物連鎖で得る以外ありません。 もともと高分子多糖体は消化吸収されにくい物質です。 しかしそれをサプリメントのような形で(特に低分子化されている)大量に摂取すると割合的には少なくとも、かなりの量の高分子多糖体が吸収されることになると思います。 小腸から吸収された栄養分は血液にのり全身にめぐります。その中には多糖体も含まれているはずです。そして個々の細胞に栄養分として吸収されていきます。 もちろんガン細胞にも吸収されます。そしてガン細胞は分裂増殖します。 当然細胞膜には多糖体が突き刺さっています。 その新たに分裂してできる細胞の多糖体にサプリメントに由来する性質が残っているとすると、免疫細胞はそれをめがけて攻撃します。 この攻撃をする免疫細胞がT細胞で、分裂してできる新たなガン細胞に、サプリメントに由来する多糖体の性質が色濃く出るとすると……、これってまさに「患者側のガン治療」で考えた免疫細胞のガン細胞に対する攻撃の特長……、新たにできるガン細胞だけを攻撃する……、それをうまく説明できる理屈だと思うのですがどうでしょう? それでは新たに分裂してできる正常細胞の方はどうでしょうか? これにも白血球が攻撃するようなら、サプリメントにも抗ガン剤同様の副作用が現れるはずですが……。 私はここにガンの根本原因である遺伝子の異常ということが絡んでくると考えています。 タンパク質に糖を付加するのは、細胞内小器官のゴルジ体という場所で行われます。 私はここでおのおのの細胞の細胞膜に突き刺さっている、アンテナのようなタンパク質と多糖体ができるのではないかと想像しました。 個々の細胞内で作られるのですから、同じ生物個体内でも臓器や器官により、多糖体の種類が違う説明もうまくできそうです。 そしてこの多糖体には細胞同士のコミュニケーションに大きく関わっていると考えられます。 ガン細胞とはこのコミュニケーションがうまくとれなくなった細胞です。 タンパク質と糖を結合させるにはエネルギーが必要です。当然酵素がからんでくると思います。その酵素はタンパク質ですので、遺伝子の情報を元に作られます。 この一連の流れに故障が生じた細胞はガン化しても不思議ではないような気がします。 正常な細胞では栄養として吸収した多糖体をゴルジ体でその細胞に見合った形に直して、細胞膜上に提示しますから白血球の攻撃は受けません。 ところがこの部分に故障があると栄養として吸収した多糖体を、うまく変化させることなく、細胞膜上に提示してしまうのではないでしょうか? 白血球はこの異常な多糖体を目標に攻撃をします。 結果ガンは増殖することなく、症状的には落ち着いた状態になります。見た目的には免疫力が向上したように見えます。 これがサプリメントの効果で免疫力を上げ、ガンの増殖を抑えるという、からくりなのではないでしょうか? しかしここで大事なことは症状が出ない(ガンがそれ以上大きくならない)からといって、ガンが治ったわけではないのです。 痛風と同じですね。痛みがないからといって痛風が治ったわけではありません。 油断をすると(ストレス過剰になったり、サプリメントを飲むのをやめたりすると)ガン細胞が活動的になる恐れもあるということになります。 さて、私が仮定したガンについての重要なポイントのふたつ目というのは、ガンは段階的にみれば急性の病気ではないかということです。 通説ではガンは20年も30年もかけてだんだんと大きくなるとあります。 しかしここまでの娘の経過や、今回の妻のこと(まだガンと決まったわけではないのですが)からそのように思えてきました。 これは科学的な根拠はもちろん論理的な裏づけもないただの私の勘です。 検査で見つかる、ぎりぎりの大きさのガンは10億個くらいのかたまりだそうです。 1個からとはいいませんが(仮に1個からだとしても1日1回分裂するとすると、1カ月くらいで10億個になります)そのくらいの大きさになるまで、ほぼノンストップで急成長するのではないでしょうか? そしてあるレベルのところで成長は納まり安定期にはいるような……。 たとえば、恥ずかしながら私はたまに“マタズレ”をおこしますが、その時なども少し違和感を覚えてから、確実にイボができていると分かるまで2~3日くらいのものです。 もちろんその後の経過は違うでしょうが、大きくなる速さはガンもマタズレも一緒なのではないでしょうか? (2005年12月10日) 細胞が急速に増殖するためには大量の栄養とエネルギーが必要になるでしょう。 身体全体から考えてそのように急成長する細胞に栄養やエネルギーを補給できる量にも上限があるでしょう。 かたまりが大きくなればなるほど増殖に必要となる栄養やエネルギーが増大するので、ある一定のレベルで成長が頭打ちされることが予想されます。 私のマタズレを例にとれば(どうも私の病気は痛風やらマタズレやら……、)その大きさは1㎝くらいだと思います。 このマタズレのイボの大きさと検査で見つかるギリギリのガンの大きさと、何か関連はないでしょうか? 人間の身体は約60兆個の細胞で、できているといわれています。 体重を60㎏とすると10億個の細胞のかたまりは、約1gということになります。 人間の比重を1とすると、私のマタズレのイボも10億個くらいの細胞のかたまりであることになります。 私の場合思い返すと、何かムズムズとした違和感があり、2~3日後にはハッキリとしたかたまりが出現していたような気がします。 ガンの成長の仕方も、私のマタズレと同じなのではないでしょうか?(私のマタズレと一緒にするのは、ガンに対して失礼かもしれませんが……、) そうなるとガン検診で10億個より小さいガンのかたまりをみつけられないのは、検査技術のレベルの問題より、そのタイミングにあると考えられるかもしれません。 つまりそれ以下のガンが見つかるのは、ちょうど成長をしているときに、検診を受けた時に限られるということです。 そしてその成長は10億個くらいのかたまりになったときに一段落します。 それ以上大きくするには、栄養とエネルギーが不足するのでしょう。 そして私のマタズレの場合は、その後腫れて赤くなり、痛みがでて、膿がでて、そして治ります。 明らかに白血球がマタズレと戦ってくれたのです。 ガンの場合もこのマタズレと同じような経過をたどるのではないでしょうか?(初めてガンに対して申し訳ないという気持ちが芽生えてきました。よもや私のマタズレと同等に扱われるとは……、) ただガンの場合は白血球と戦っても、一方的に負けることはないようです。 そしてそれ以降ガンは増えもせず、減りもせずという安定期にはいるようです。 これをガンのしぶとさとみることもできますが、白血球の側からみると、本気で戦っていないようにも見えます。 熱もでず、腫れもしないわけですから。 マタズレには、膿(白血球の死骸)まで出して攻撃をするのにです。(もっともマタズレがマタズレ細胞の増殖により発生するとも限りませんが……。) このへんのところも高分子多糖体が関係しているのかもしれません。 マタズレがもし細胞なら、自分がはっきり敵だという提示をしているのでしょう。 それに対しガン細胞は、明らかにもともとは自分の身体の一部で、大切な役割を持った細胞なのですから、敵か見方かの提示があいまいなのかもしれません。 このように増殖力からも、免疫力からも、ガンは10億個くらいのかたまりでいる時間が長くなる性質があると思われます。 さて問題はその後のガン細胞の振る舞い方です。 10億個くらいのかたまりともなると、発生部位によっては症状として感じることもあるでしょう。 しかし、そのかたまりがそのまま大きくならなければ、何か変だなと思いつつもそれに慣れてしまい、大きな支障もなく日常生活を送ることになるのではないでしょうか?(ちなみに今は12月11日の午後8時ですが、私の妻は元気に夕食の支度をしています。腕の痛みはあるのでしょうが慣れてしまったのか、あまり痛い! というのをこのところ聞かなくなりました) また、おそらく大多数は何の症状もなく、それができたことさえ気づかずに、日常生活を送っているのだと思います。 もちろん中には発生部位によって、急性の症状とか激しい痛みに襲われることもあるでしょう。 そして文字通りそれが致命傷になってしまう可能性もないとはいえませんし、安定期がなくそのままの勢いで増殖を続ける、いわゆる超悪性のガンも存在するでしょう。 これらは残念ながら現段階ではどうすることもできないと思います。 しかしながらそのようなケースはかなりの少数派で、大多数は安定期が長く無症状であることのほうが多いのではないでしょうか? このへんも痛風と共通するものがあると思われます。 このように安定期を迎えたガンは、けっして治ったわけではありません。 ガン細胞の特徴である分裂増殖する能力は残っています。当然活動は続いているはずです。 それが安定期にあるということは、ガンの増殖能力と免疫力のバランスがとれているということです。 このバランスが崩れたとき、ガンは大きくなるか小さくなります。 小さくなる原因としては、ガン細胞の免疫細胞に対する感受性が、強くなることが考えられます。 私の勘としては、割合的にはこちらのほうが多いような気がします。 しかし当然のことながら、中には成長し、生命を脅かす存在になるものもあります。 そのような場合も、やはり段階的に急性の性質があるのではないかと考えたのです。 第一段階は、少し場所を移動し、新しい場所でもまた10億個くらいのかたまりができるようになることです。いわゆる隣接転移とよばれるものでしょう。 しかし新しい場所でも、だいたい10億個くらいのかたまりで、成長は頭打ちになるはずです。栄養とエネルギーの供給量からも、そう考えるのが自然です。 こうして割合近くの場所に、ポツポツと小さなかたまりが多数できるようになってきます。 次にガン細胞は、特殊能力を発揮します。それは近くの血管に働きかけ、そこから自分専用の新しい血管を作る能力です。 これにより栄養とエネルギーの供給量は一気に増え、ガン細胞は急成長します。すでに進行ガンの段階に入ったと考えてよいでしょう。 しかし大きくなればなるほど、分裂増殖するための栄養とエネルギーの量は増えるわけですから、ある段階で成長はまた頭打ちになるはずです。 すると今度はその新生血管を利用して、全然別の組織や器官に移動をし、その場所でも増殖を開始します。いわゆる遠隔転移です。 娘はまさにこの段階まで症状が進んでしまっていたのです。 もちろんこの段階に至るまでにも、発生部位によっては生命の危険がおとずれることもあるでしょう。 しかし多数はこの段階でも、ガンによる直接の症状は出ないことが多いように思われます。 ただ栄養をかなりガン細胞にとられるので、やせて元気がなくなるという状態にはなるでしょう。 進行ガンの後期で、ガンによる直接的な症状として正常細胞が圧迫されることによる臓器不全がおこる一歩手前といえるでしょう。 この段階までくると、もはや現代医学の三大療法では、ガンに対抗することはできなくなります。 手術や放射線は限局的な治療で、治療を施した部位のガンを、縮小、または取り除くことができても、免疫抑制をおこすので、他の部位のガンがより大きくなってしまう恐れが強くあります。 ただし症状が出るほど大きくなったガンを、それだけを取り除く目的の、限局的な手術や、放射線治療は、その症状を抑えるという意味では、効果があると思います。 抗ガン剤治療は全身的な治療ですが、身体にあるすべてのガン細胞を殺すほどの薬を使うと、先に身体の方がまいってしまうようです。 また、抗ガン剤は原則的に細胞が分裂する際に作用する薬なので、ガン細胞が完全に同調して分裂でもしない限り、すべてを取り除くことはできません。 そして免疫抑制を強くおこすので、その残ったガンが治療後に元の状態より大きくなってしまう恐れが、非常に強くなります。 さらに三大療法は、治療をすればするほど、身体全体の元気を奪い取る性質を持っています。 患者側にとっては、可能性は薄いとわかっていても、わらをもすがる想いで、なんらかの治療をして欲しいと思うのは当然のことでしょう。 結果、治る見込みがないのにつらい治療を続け、身体はみるみる衰弱し、一度も元気になることなく最後を迎えるというケースが多いと思われます。 その点私の娘の場合は、先生方が完全に完治をあきらめ、QOL(生活の質)を維持することを目的とした治療にするという方針をたてられたのが、結果的に幸いしました。 その当時は、もはやサジを投げたのかと大変反発して、なんらかの手立てはないのかと質問しましたが、考えてみればあるわけはないのです。 それは病院側はガンがすべてなくなった状態(見えなくなった状態)を完治と考えているからです。 また大多数の人もそのように考えているので、病院側に無理な注文をして、見込みのない治療が続けられ、結果苦しみながら命を縮めてしまっているのです。 私の娘も抗ガン剤治療は続行されましたが、おそらくあまり身体に負担のかからない、軽めのものを使用してくださったと思います。 また完全に否定された状態からのスタートだったので、なんでも試してみようという気にもなったのです。 これがなまじ僅かながらも可能性があるといわれると、やはり病院の治療にすべてをかけ、いたずらに娘を苦しめるだけの結果になったかと、今にして思えば恐ろしくもなります。 健康食品による免疫療法を開始して、娘は少し元気になったように思われました。 抗ガン剤が軽くなったせいかもしれません。 しかし激ヤセの状態は改善されませんでした。 それが画期的に症状がよくなったのは、時間差療法導入の直後です。 これは特に血管新生を阻害することにより、ガン細胞の栄養補給路を断つことに成功したためでしょう。 その結果、大きくなっていたガン細胞は、成長することはおろか、その大きさを維持することも困難になり、ガンの縮小がみられたのだと思います。 しかし。このままガンがきれいになくなってしまうのではないかという、期待通りにはいきませんでした。 ある一定レベルまで縮小したあとは、ガンはなかなか小さくなってはくれないのです。 新生血管による栄養補給路をたっても、ガンはもともと身体の一部なのですから、完全に栄養がいかないわけではありません。 ある程度の大きさを維持しているのも当然のことかもしれません。また、逆に大きくなってしまったこともあります。 やはりストレスや身体の不調が原因なのでしょうが、治ったはずの左腕が大きく腫れあがってしまったのです。 今年の2月頃でした。このときは放射線治療を受けました。 治療の結果腫れはひき、また治療後しばらくは、その後遺症と思われるリンパ浮腫とよばれる症状に苦しんでいたようですが、現在ではあまり気にならない状態に戻っているようです。 このようにガンは治ったわけではないので、いつ再発する恐れがないともいえないのですが、一番大切なことは、娘も妻も元気であるということです。 日常生活のレベルでは、まったく不自由していないのです。 これがガンを押さえることを主眼においた治療の特長であり、最大の長所です。 痛風における、尿酸値のコントロールと同じように、ガンの増殖を抑える努力をすれば、ほとんど症状が出ない――治ったわけではないけど、健康で元気に生きていくことができるのです。 これはガンを取り除くことだけを考えた三大療法だけでは不可能なことです。 確かにガンがきれいになくなって欲しいと願っています。しかし、そればかりにとらわれ、身体に負担がかかるような治療をするのは、正直怖いのです。 ものは考えようです。ガンも痛風も現在の医学のレベルでは、治すのが非常に困難な病気です。 しかしたとえ病気であっても、元気に生きていくことはできる性質を持っています。 直すのが困難なのならば、より長い時間元気で生きられるように考えた方がよいと思うのですがどうでしょう? さてしかし、本編の主題である白血病では、そうはいきません。 病気の進行が即、免疫力の低下につながるので、病気であっても、元気で生きられるということが、非常に難しい性質を持っているのです。 白血病を克服するためには、ガンを治すというレベルまで高めなければならないというのは、すでに書いたとおりです。 それには生命の本質まで理解する必要があります。 その第一歩として、ガンは再生という機構と、関係があるのではないかというところから、考えを進めていきたいと思います。 (2005年12月17日)
さて今は2005年12月5日の朝、こちらは大雪になっています。 12月3日の午後9時頃帰宅した私に、妻がいきなり「腕が痛い!」と訴えてきました。しかも病歴を持っている左腕です。本人にとってはやはり何より気になる部分です。 私はどこがどのように痛いのか尋ねました。 「脇の下のあたりが筋肉痛のひどい感じで痛む」とのことでした。咳をするだけで激痛が走ると顔をしかめています。 時間は遅いので病院に連れて行くとすれば救急病院か、妻がかかっている市民病院に連絡をすれば対応はしてくれると思いましたが……。 テーブルをみると食事の跡があります。高校受験をひかえた娘は普段どおり塾にいっているようです。 私はとっさの判断で病院に連れて行くより本人の不安を軽くする方が先だと感じました。 「少し風邪気味だっただろう、細菌がリンパのところで繁殖して痛みがでているのだろう。ロキソニン(妻が病院からもらっている消炎鎮痛剤です)を飲んでおきなさい。」と努めてのんびりした口調でいいました。 すると妻の顔からみるみる緊張の色が消えていきました。 このへんの呼吸は何度も修羅場を経験しているものにしかできないでしょう。 こういう時一番まずいのは「どうする? 病院に行くか?」と、問い掛けることです。 何より本人が一番不安なのです。その本人の不安を増徴するようなことはさけなければなりません。 その痛みが急性で時間を置けばさらに悪化する性質のものかどうかの判断です。 もしそう思ったら「よし病院にいこう!」と即断即決で決めなければなりません。 私は食事が作ってあるとところから、少し様子をみた方がいいと判断しました。もちろん最終的には医師の診断を仰がなければならないのですが、それまではとにかく本人の不安な気持ちを軽くしてあげることが大切なのです。 12月8日に市民病院で外科の診察の予定になっています。 「それまでなんとかひっぱれればいいのだが……」 私は内心では不安でしたが何事も無いような顔で着替えを始めました。 冷たい夫だと思いますか? しかしこの状況で病院に連れて行っても、本人にとっていい方向にいくことはほとんどないのです。 12月6日の朝です。妻の腕の痛みはかわらないようです。少なくとも軽くなっているようには思えません。 あと2日のうちに痛みが引かねば、また放射線治療を受けなければならないことになるかもしれません。ウーム……。 さて、話を12月3日の時点に戻します。 娘を塾に迎えにいくと、娘も開口一番「おかーがたいへんなことになった……。」と言いました。 今年の2月頃にも妻と娘の二人は不安とストレスの連鎖反応で互いにガンが再発し、放射線治療を受けています。 娘の不安も取り除かなければなりません。 娘にも「感染したのだろう。ロキソニンを飲んだら落ち着くだろう」といいました。 車の中で話を聞くと妻は最近アガリクスもフコイダンも飲んでなかったということです。 最近ずーっと身体の調子がよかったためか、またわが家の経済的な理由のためか(たぶんこれが一番大きいでしょう。不甲斐ない夫です。) 実は、私も健康食品の服用にはこだわっていませんでした。 朝飲む秋ウコンは二人とも夏頃からやめていますし、娘もアガリクスは飲んだり飲まなかったりの状態だったようです。 私もいくら食品とはいえサプリメントの形で毎日大量に摂取することに対して、若干の不安もありました。 できればサプリメントなしでも健康で元気な状態が維持できれば、それにこしたことはないのです。 そして翌日12月4日の朝妻に様子を聞くと、痛みは引いてないとのこと、さらに詳しく聞くと、患部にハレも熱もなさそうです。 そうなると感染症の疑いは弱くなり、良性にしろ悪性にしろ、おできみたいなものができて、それが擦れる時や、筋肉のつっぱりによる痛みの方が可能性が強くなりました。 そこで私は妻に「また時間差療法をしなさい。」といい、その日のうちに妻用のアガリクスとフコイダンを買い求めました。(妻は娘と兼用にすると残り少なくなると飲まなくなる性質を持っています。) ここまでの事件で私はガンについての重要なふたつのポイントを仮定するきっかけを得ました。 そのひとつ目に関連しているのが痛風記です。(私の病気もたまには役にたちます。) 痛風はあの激烈な痛みの発作がなくなっても、病気が治ったわけではありません。 尿酸値のコントロールを続けていかなければなりません。そのためには薬を飲むことと、食事療法が大切なようです。 痛みがないからと油断をしていると、またあの激烈な発作が襲ってくるようです。 症状(痛み)がでていないだけで、痛風自体が治ったわけではないのです。 私が仮定したのは、ガンとサプリメントの関係もこれと似たようなものではないかということです。 サプリメントにはガンの症状(無制限に分裂増殖すること)を押さえる効果はあるが、ガンを治す力はないということです。 ガン細胞はまわりの秩序に関係なく、無制限に分裂増殖する細胞です。 いわば細胞同士のコミュニケーションがとれなくなった細胞といえます。その原因が白血病のところで考えたように、細胞膜に突き刺さっている高分子多糖体の異常であるとすると、サプリメントによりある特定の高分子多糖体を大量に摂取すると、この異常を押さえることができるとは考えられないでしょうか? つまり正常細胞は正常な高分子多糖体の働きで、細胞同士のコミュニケーションがとれ、ある限度以上には分裂しなくなります。 ところがガン細胞では高分子多糖体に異常があると考えられ、それがサプリメントにより抑えられるとすると、ガン細胞はとりあえずそれ以上には分裂しようとはしなくなります。 しかし分裂増殖はしないだけでガン細胞はガン細胞なのです。 サプリメントによる高分子多糖体が不足すると、またガン細胞は無秩序に分裂を開始してしまいます。 症状は押さえても油断をするとまた発作がおきる痛風と一緒です。 そして増殖を抑えているだけなので、ガン細胞の数を減らすことはできません。 かなり実情に近い説明ができる気がするのですがどうでしょう? (2005年12月7日) サプリメント(特にキノコ系)には免疫力をあげる効果があるといわれています。 これをガンが増殖しなくなるということと関連づけてもう少し突っ込んで考えてみましょう。 免疫力をあげるにはふたつの方法があると考えてきました。ひとつは免疫細胞である白血球の数を増やすこと、もうひとつは個々の白血球の活性を高めるということです。 私はガン細胞に対する免疫という観点でいうと、もうひとつ方法があることを思いつきました。 それはガン細胞の方が白血球に対する感受性を強めるということです。 これにより、たとえ白血球の数が増えなくても、白血球自体の活性度が高まらなくても、結果として免疫力が上がったように見えるはずです。 そして当然のことですがガン細胞も細胞です。 分裂増殖するためには材料が必要です。その中には細胞膜に突き刺さっている高分子多糖体も含まれます。 動物には糖分を合成する能力はありません。すべては植物系の細胞を出発点とする食物連鎖で得る以外ありません。 もともと高分子多糖体は消化吸収されにくい物質です。 しかしそれをサプリメントのような形で(特に低分子化されている)大量に摂取すると割合的には少なくとも、かなりの量の高分子多糖体が吸収されることになると思います。 小腸から吸収された栄養分は血液にのり全身にめぐります。その中には多糖体も含まれているはずです。そして個々の細胞に栄養分として吸収されていきます。 もちろんガン細胞にも吸収されます。そしてガン細胞は分裂増殖します。 当然細胞膜には多糖体が突き刺さっています。 その新たに分裂してできる細胞の多糖体にサプリメントに由来する性質が残っているとすると、免疫細胞はそれをめがけて攻撃します。 この攻撃をする免疫細胞がT細胞で、分裂してできる新たなガン細胞に、サプリメントに由来する多糖体の性質が色濃く出るとすると……、これってまさに「患者側のガン治療」で考えた免疫細胞のガン細胞に対する攻撃の特長……、新たにできるガン細胞だけを攻撃する……、それをうまく説明できる理屈だと思うのですがどうでしょう? それでは新たに分裂してできる正常細胞の方はどうでしょうか? これにも白血球が攻撃するようなら、サプリメントにも抗ガン剤同様の副作用が現れるはずですが……。 私はここにガンの根本原因である遺伝子の異常ということが絡んでくると考えています。 タンパク質に糖を付加するのは、細胞内小器官のゴルジ体という場所で行われます。 私はここでおのおのの細胞の細胞膜に突き刺さっている、アンテナのようなタンパク質と多糖体ができるのではないかと想像しました。 個々の細胞内で作られるのですから、同じ生物個体内でも臓器や器官により、多糖体の種類が違う説明もうまくできそうです。 そしてこの多糖体には細胞同士のコミュニケーションに大きく関わっていると考えられます。 ガン細胞とはこのコミュニケーションがうまくとれなくなった細胞です。 タンパク質と糖を結合させるにはエネルギーが必要です。当然酵素がからんでくると思います。その酵素はタンパク質ですので、遺伝子の情報を元に作られます。 この一連の流れに故障が生じた細胞はガン化しても不思議ではないような気がします。 正常な細胞では栄養として吸収した多糖体をゴルジ体でその細胞に見合った形に直して、細胞膜上に提示しますから白血球の攻撃は受けません。 ところがこの部分に故障があると栄養として吸収した多糖体を、うまく変化させることなく、細胞膜上に提示してしまうのではないでしょうか? 白血球はこの異常な多糖体を目標に攻撃をします。 結果ガンは増殖することなく、症状的には落ち着いた状態になります。見た目的には免疫力が向上したように見えます。 これがサプリメントの効果で免疫力を上げ、ガンの増殖を抑えるという、からくりなのではないでしょうか? しかしここで大事なことは症状が出ない(ガンがそれ以上大きくならない)からといって、ガンが治ったわけではないのです。 痛風と同じですね。痛みがないからといって痛風が治ったわけではありません。 油断をすると(ストレス過剰になったり、サプリメントを飲むのをやめたりすると)ガン細胞が活動的になる恐れもあるということになります。 さて、私が仮定したガンについての重要なポイントのふたつ目というのは、ガンは段階的にみれば急性の病気ではないかということです。 通説ではガンは20年も30年もかけてだんだんと大きくなるとあります。 しかしここまでの娘の経過や、今回の妻のこと(まだガンと決まったわけではないのですが)からそのように思えてきました。 これは科学的な根拠はもちろん論理的な裏づけもないただの私の勘です。 検査で見つかる、ぎりぎりの大きさのガンは10億個くらいのかたまりだそうです。 1個からとはいいませんが(仮に1個からだとしても1日1回分裂するとすると、1カ月くらいで10億個になります)そのくらいの大きさになるまで、ほぼノンストップで急成長するのではないでしょうか? そしてあるレベルのところで成長は納まり安定期にはいるような……。 たとえば、恥ずかしながら私はたまに“マタズレ”をおこしますが、その時なども少し違和感を覚えてから、確実にイボができていると分かるまで2~3日くらいのものです。 もちろんその後の経過は違うでしょうが、大きくなる速さはガンもマタズレも一緒なのではないでしょうか? (2005年12月10日) 細胞が急速に増殖するためには大量の栄養とエネルギーが必要になるでしょう。 身体全体から考えてそのように急成長する細胞に栄養やエネルギーを補給できる量にも上限があるでしょう。 かたまりが大きくなればなるほど増殖に必要となる栄養やエネルギーが増大するので、ある一定のレベルで成長が頭打ちされることが予想されます。 私のマタズレを例にとれば(どうも私の病気は痛風やらマタズレやら……、)その大きさは1㎝くらいだと思います。 このマタズレのイボの大きさと検査で見つかるギリギリのガンの大きさと、何か関連はないでしょうか? 人間の身体は約60兆個の細胞で、できているといわれています。 体重を60㎏とすると10億個の細胞のかたまりは、約1gということになります。 人間の比重を1とすると、私のマタズレのイボも10億個くらいの細胞のかたまりであることになります。 私の場合思い返すと、何かムズムズとした違和感があり、2~3日後にはハッキリとしたかたまりが出現していたような気がします。 ガンの成長の仕方も、私のマタズレと同じなのではないでしょうか?(私のマタズレと一緒にするのは、ガンに対して失礼かもしれませんが……、) そうなるとガン検診で10億個より小さいガンのかたまりをみつけられないのは、検査技術のレベルの問題より、そのタイミングにあると考えられるかもしれません。 つまりそれ以下のガンが見つかるのは、ちょうど成長をしているときに、検診を受けた時に限られるということです。 そしてその成長は10億個くらいのかたまりになったときに一段落します。 それ以上大きくするには、栄養とエネルギーが不足するのでしょう。 そして私のマタズレの場合は、その後腫れて赤くなり、痛みがでて、膿がでて、そして治ります。 明らかに白血球がマタズレと戦ってくれたのです。 ガンの場合もこのマタズレと同じような経過をたどるのではないでしょうか?(初めてガンに対して申し訳ないという気持ちが芽生えてきました。よもや私のマタズレと同等に扱われるとは……、) ただガンの場合は白血球と戦っても、一方的に負けることはないようです。 そしてそれ以降ガンは増えもせず、減りもせずという安定期にはいるようです。 これをガンのしぶとさとみることもできますが、白血球の側からみると、本気で戦っていないようにも見えます。 熱もでず、腫れもしないわけですから。 マタズレには、膿(白血球の死骸)まで出して攻撃をするのにです。(もっともマタズレがマタズレ細胞の増殖により発生するとも限りませんが……。) このへんのところも高分子多糖体が関係しているのかもしれません。 マタズレがもし細胞なら、自分がはっきり敵だという提示をしているのでしょう。 それに対しガン細胞は、明らかにもともとは自分の身体の一部で、大切な役割を持った細胞なのですから、敵か見方かの提示があいまいなのかもしれません。 このように増殖力からも、免疫力からも、ガンは10億個くらいのかたまりでいる時間が長くなる性質があると思われます。 さて問題はその後のガン細胞の振る舞い方です。 10億個くらいのかたまりともなると、発生部位によっては症状として感じることもあるでしょう。 しかし、そのかたまりがそのまま大きくならなければ、何か変だなと思いつつもそれに慣れてしまい、大きな支障もなく日常生活を送ることになるのではないでしょうか?(ちなみに今は12月11日の午後8時ですが、私の妻は元気に夕食の支度をしています。腕の痛みはあるのでしょうが慣れてしまったのか、あまり痛い! というのをこのところ聞かなくなりました) また、おそらく大多数は何の症状もなく、それができたことさえ気づかずに、日常生活を送っているのだと思います。 もちろん中には発生部位によって、急性の症状とか激しい痛みに襲われることもあるでしょう。 そして文字通りそれが致命傷になってしまう可能性もないとはいえませんし、安定期がなくそのままの勢いで増殖を続ける、いわゆる超悪性のガンも存在するでしょう。 これらは残念ながら現段階ではどうすることもできないと思います。 しかしながらそのようなケースはかなりの少数派で、大多数は安定期が長く無症状であることのほうが多いのではないでしょうか? このへんも痛風と共通するものがあると思われます。 このように安定期を迎えたガンは、けっして治ったわけではありません。 ガン細胞の特徴である分裂増殖する能力は残っています。当然活動は続いているはずです。 それが安定期にあるということは、ガンの増殖能力と免疫力のバランスがとれているということです。 このバランスが崩れたとき、ガンは大きくなるか小さくなります。 小さくなる原因としては、ガン細胞の免疫細胞に対する感受性が、強くなることが考えられます。 私の勘としては、割合的にはこちらのほうが多いような気がします。 しかし当然のことながら、中には成長し、生命を脅かす存在になるものもあります。 そのような場合も、やはり段階的に急性の性質があるのではないかと考えたのです。 第一段階は、少し場所を移動し、新しい場所でもまた10億個くらいのかたまりができるようになることです。いわゆる隣接転移とよばれるものでしょう。 しかし新しい場所でも、だいたい10億個くらいのかたまりで、成長は頭打ちになるはずです。栄養とエネルギーの供給量からも、そう考えるのが自然です。 こうして割合近くの場所に、ポツポツと小さなかたまりが多数できるようになってきます。 次にガン細胞は、特殊能力を発揮します。それは近くの血管に働きかけ、そこから自分専用の新しい血管を作る能力です。 これにより栄養とエネルギーの供給量は一気に増え、ガン細胞は急成長します。すでに進行ガンの段階に入ったと考えてよいでしょう。 しかし大きくなればなるほど、分裂増殖するための栄養とエネルギーの量は増えるわけですから、ある段階で成長はまた頭打ちになるはずです。 すると今度はその新生血管を利用して、全然別の組織や器官に移動をし、その場所でも増殖を開始します。いわゆる遠隔転移です。 娘はまさにこの段階まで症状が進んでしまっていたのです。 もちろんこの段階に至るまでにも、発生部位によっては生命の危険がおとずれることもあるでしょう。 しかし多数はこの段階でも、ガンによる直接の症状は出ないことが多いように思われます。 ただ栄養をかなりガン細胞にとられるので、やせて元気がなくなるという状態にはなるでしょう。 進行ガンの後期で、ガンによる直接的な症状として正常細胞が圧迫されることによる臓器不全がおこる一歩手前といえるでしょう。 この段階までくると、もはや現代医学の三大療法では、ガンに対抗することはできなくなります。 手術や放射線は限局的な治療で、治療を施した部位のガンを、縮小、または取り除くことができても、免疫抑制をおこすので、他の部位のガンがより大きくなってしまう恐れが強くあります。 ただし症状が出るほど大きくなったガンを、それだけを取り除く目的の、限局的な手術や、放射線治療は、その症状を抑えるという意味では、効果があると思います。 抗ガン剤治療は全身的な治療ですが、身体にあるすべてのガン細胞を殺すほどの薬を使うと、先に身体の方がまいってしまうようです。 また、抗ガン剤は原則的に細胞が分裂する際に作用する薬なので、ガン細胞が完全に同調して分裂でもしない限り、すべてを取り除くことはできません。 そして免疫抑制を強くおこすので、その残ったガンが治療後に元の状態より大きくなってしまう恐れが、非常に強くなります。 さらに三大療法は、治療をすればするほど、身体全体の元気を奪い取る性質を持っています。 患者側にとっては、可能性は薄いとわかっていても、わらをもすがる想いで、なんらかの治療をして欲しいと思うのは当然のことでしょう。 結果、治る見込みがないのにつらい治療を続け、身体はみるみる衰弱し、一度も元気になることなく最後を迎えるというケースが多いと思われます。 その点私の娘の場合は、先生方が完全に完治をあきらめ、QOL(生活の質)を維持することを目的とした治療にするという方針をたてられたのが、結果的に幸いしました。 その当時は、もはやサジを投げたのかと大変反発して、なんらかの手立てはないのかと質問しましたが、考えてみればあるわけはないのです。 それは病院側はガンがすべてなくなった状態(見えなくなった状態)を完治と考えているからです。 また大多数の人もそのように考えているので、病院側に無理な注文をして、見込みのない治療が続けられ、結果苦しみながら命を縮めてしまっているのです。 私の娘も抗ガン剤治療は続行されましたが、おそらくあまり身体に負担のかからない、軽めのものを使用してくださったと思います。 また完全に否定された状態からのスタートだったので、なんでも試してみようという気にもなったのです。 これがなまじ僅かながらも可能性があるといわれると、やはり病院の治療にすべてをかけ、いたずらに娘を苦しめるだけの結果になったかと、今にして思えば恐ろしくもなります。 健康食品による免疫療法を開始して、娘は少し元気になったように思われました。 抗ガン剤が軽くなったせいかもしれません。 しかし激ヤセの状態は改善されませんでした。 それが画期的に症状がよくなったのは、時間差療法導入の直後です。 これは特に血管新生を阻害することにより、ガン細胞の栄養補給路を断つことに成功したためでしょう。 その結果、大きくなっていたガン細胞は、成長することはおろか、その大きさを維持することも困難になり、ガンの縮小がみられたのだと思います。 しかし。このままガンがきれいになくなってしまうのではないかという、期待通りにはいきませんでした。 ある一定レベルまで縮小したあとは、ガンはなかなか小さくなってはくれないのです。 新生血管による栄養補給路をたっても、ガンはもともと身体の一部なのですから、完全に栄養がいかないわけではありません。 ある程度の大きさを維持しているのも当然のことかもしれません。また、逆に大きくなってしまったこともあります。 やはりストレスや身体の不調が原因なのでしょうが、治ったはずの左腕が大きく腫れあがってしまったのです。 今年の2月頃でした。このときは放射線治療を受けました。 治療の結果腫れはひき、また治療後しばらくは、その後遺症と思われるリンパ浮腫とよばれる症状に苦しんでいたようですが、現在ではあまり気にならない状態に戻っているようです。 このようにガンは治ったわけではないので、いつ再発する恐れがないともいえないのですが、一番大切なことは、娘も妻も元気であるということです。 日常生活のレベルでは、まったく不自由していないのです。 これがガンを押さえることを主眼においた治療の特長であり、最大の長所です。 痛風における、尿酸値のコントロールと同じように、ガンの増殖を抑える努力をすれば、ほとんど症状が出ない――治ったわけではないけど、健康で元気に生きていくことができるのです。 これはガンを取り除くことだけを考えた三大療法だけでは不可能なことです。 確かにガンがきれいになくなって欲しいと願っています。しかし、そればかりにとらわれ、身体に負担がかかるような治療をするのは、正直怖いのです。 ものは考えようです。ガンも痛風も現在の医学のレベルでは、治すのが非常に困難な病気です。 しかしたとえ病気であっても、元気に生きていくことはできる性質を持っています。 直すのが困難なのならば、より長い時間元気で生きられるように考えた方がよいと思うのですがどうでしょう? さてしかし、本編の主題である白血病では、そうはいきません。 病気の進行が即、免疫力の低下につながるので、病気であっても、元気で生きられるということが、非常に難しい性質を持っているのです。 白血病を克服するためには、ガンを治すというレベルまで高めなければならないというのは、すでに書いたとおりです。 それには生命の本質まで理解する必要があります。 その第一歩として、ガンは再生という機構と、関係があるのではないかというところから、考えを進めていきたいと思います。 (2005年12月17日) [[「その3」へ >>白血病 その3]]

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