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生物の発生について考えてみました

    

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本当ですか?


わが地球が誕生したのは45億年前のことです。見たわけではないので確かなことはいえませんが、ほとんどの本にそう書いてあるのでそうなのでしょう。
そして、生物が発生したのは約35億年と、これもほとんどの本に書いてあります。
でも、本当ですか?
生命活動の痕跡のある化石が、35億年前の地層から発見されたと本に書いてありました。これは事実だと思います。
でも、これが本当に生物なのでしょうか!
そもそも、生物とは何でしょうか?
娘の国語辞典で調べてみると、「生きて活動し、繁殖をするもの」と書いてありました。
そして、生物の最小単位は細胞です。
私も、この文章を書くにあたって少しは勉強してみようと、高校生の娘がもっていた生物の教科書を読んでみました。細胞の何とも精巧で複雑な構造、分裂の際の神秘的ともいえる仕組み、とても私が理解できるような代物ではありませんでした。
そのような精巧で複雑な構造をもった細胞が、本当に自然現象でできたのでしょうか。
それまで単なる物質であったものが、偶然に生命をもち繁殖することができるようになったのでしょうか? とても信じられません。
でも、偶然が起こったからこそ、今われわれは生きているのです。

エントロピーと生物


生物が単なる物質から偶然に発生する確率を、エントロピーを使って考えてみましょう。
エントロピーとは一言でいえば乱雑さを表す数値です。
たとえば、母親が一所懸命整理整頓した部屋は「エントロピーが小」。子供が帰ってきて散らかした部屋は「エントロピーが大」ということになります。
いいかえると、整理した部屋は何がどこにあるかわかるので情報量が多くこれを「エントロピーが小さい」といいます。散らかした部屋は何がどこにあるかわからなくなったので情報量が少なくこれを「エントロピーが大きい」いいます。
もう一つ例を挙げてみましょう。
平らな地面の上に円錐を立てて、その頂点にピンポン玉を乗せます。そして、そっと手を離すとほんのわずかな間ピンポン玉は頂点に留まっているでしょう。この状態を「エントロピーが小さい」といいます。
しかしすぐに、ピンポン玉は転がり地面に落ちていきます。この状態を「エントロピーが大きい」といいます。
つまり、頂点にあるときは位置が確定できるので位置の情報量は多く「エントロピーは小」。転がり落ちている間はどの方向に行くかも、どこまで転がるかもわからないので位置の情報量は少なく「エントロピーは大」といえます。
そして、時間は自然の状態では必ず「エントロピーが小から大の方向」へ進みます。
ピンポン玉が勝手に地面から円錐の頂点に登っていくことは、100%あり得ません。
私は生物が単なる物質から偶然に発生するのは、東京タワーのてっぺんにピンポン玉を乗せるよりも難しいことだと思います。
少し確率の計算をしてみましょう。
生物は主にタンパク質からできています。そのタンパク質は高分子といって1万個以上の原子からできています。その原子の配列の仕方によりさまざまなタンパク質が作られます。
仮にあるタンパク質がどうしても生物にとって必要だとして、その原子配列の組合せを計算してみましょう。
とんでもない計算になりそうなので、話を思いきり単純化させます。
まず、そのタンパク質に必要な原子を「C」と「H」の2種類と仮定します。
すると、一つ目の原子はCかHなので2通りです。
二つ目は、C−C、C−H、H−C、H−Hの4通りです。
三つ目は、C−C−C、C−C−H、C−H−C、C−H−H、H−C−C、H−C−H、H−H−C、H−H−Hの8通りです。
では、1万個目はどうでしょう。そう、2の1万乗(2^10000)です。これがどのくらいの数になると思いますか?
2の10乗(2^10)が1,024です。これを仮に1,000とすると、2の20乗(2^20)は1,000×1,000で1,000,000 約100万になります。
2の40乗(2^40)は100万×100万で100×100×10,000×10,000ですので、10,000,000,000,000 1兆です。これを10の12乗(10^12)と書きます。
2の80乗(2^80)は1兆×1兆なので、10の24乗(10^24)、もう名前も分かりません。
2の160乗(2^160)は10の48乗(10^48)。2の320乗(2^320)は10の96乗(10^96)。2の640乗(2^640)は10の192乗(10^192)。2の1280乗(2^1280)は10の384乗(10^380)。2の2560乗(2^2560)は10の768乗(10^768)。2の5120乗(2^5120)は10の1536乗(10^1536)。2の10240乗(2^10240)は10の3072乗(10^3072)です。
つまり、2の1万乗(2^10000)は、1の次に0が3,000個以上つくような、とてつもない数になるのです。
これに対して地球が誕生してから今まで“何秒”でしょうか?
地球が50億年前にできたとしますと、5,000,000,000年×365日×24時×60分×60秒=50億年×3,153万6千秒=15,768,000,000,000,000です。
桁数を数えると分かりますが、10の18乗(10^18)より小さい数字です。
仮に地球の神様が、毎秒このタンパク質の原子配列を並び替えられるとしても、タンパク質のできる確率は10の3000乗分の10の18乗(10^18/10^3000)≒10の2982乗分の1(1/10^2982)。これは0が2,980個並んでやっと1がでる%なのです。こんな数字“0”と一緒です。
しかも、たった1個のタンパク質でこの有様です。生物が単なる偶然から発生することは絶対にないといえるでしょう。でもわれわれは生きています。こんなとんでもない偶然が起きたのでしょうか?
そうではないでしょう。実は「エントロピーを大から小」の方向へ進められる方法が一つだけあるのです。

仕事


それは「仕事」をすることです。「仕事」とはエネルギーを与えることです。
つまり、誰かがピンポン玉を東京タワーのてっぺんに乗せてやれば良いのです。
「なあんだ、そんな簡単なこと」と思われるでしょうか。
もちろん、何もしなければピンポン玉は永遠に東京タワーのてっぺんには登りません。「仕事」をしなければなりません。
自然現象でこれができるとすれば「竜巻」くらいでしょうか。確かに何億年、何10億年の間にはちょうどドンピシャリの「竜巻」が発生してピンポン玉が東京タワーのてっぺんに登ることがあるかもしれません。この否定の証明は不可能なのですから。
しかしもう一つ、生物の発生には困難なことが待ち受けています。
それは、その状態を維持しなければならないということです。そう、繁殖をしなければならないのです。
つまり、ピンポン玉が東京タワーのてっぺんに登ったとたんに、まったくの無風状態になり、少なくとも丸1日くらいはてっぺんに留まってなければならないでしょう。
仕事にはもう一つの方法があります。毎日ほんの少しずつでも持続したエネルギーを与えてやることです。
たとえば、毎日耳かき1杯ずつの「土」を東京タワーの下にまいていきます。しかしこれでは何億年経ってもあまり状況は変わらないでしょう。仕事は慣れてくると熟練します。効率が良くなるのです。
初めは、毎日耳かき1杯だったものが、だんだんスプーン1杯、そしてスコップ1杯、バケツ1杯というように進歩していくのです。さらに長い時間持続した仕事をすると莫大なエネルギーになるのです。
何億年もの時間があれば東京タワーをほぼ完全に埋めることができるでしょう。
こうなれば、ちょっとした風でピンポン玉を東京タワーのてっぺんに乗せることも、その状態を維持することも可能となるでしょう。
問題は、誰がコツコツと毎日その仕事をしてくれるかです。
そこで、「バージェス動物群」の登場です。

生きて活動し、繁殖しないもの


今から約6億年ほど前に、「バージェス動物群」という今の生物からは想像もできないような奇妙な形をしたものが多数生息していたようです。『少年ジャンプ』のマンガにも登場したくらいなので、結構知名度は高くなっていると思います。
この、バージェス動物群に生物の発生というドラマの主人公を演じさせてみようと思います。これは科学的根拠も何もない素人の空想です。
45億年前に誕生したわが地球は、冷たい岩石の固まりだったようです。それが重力収縮による「熱」と、なかに含まれていた放射線同位元素が崩壊するときに発生する「熱」で、一度ドロッと溶けたような状態になったようです。
そこに大きな対流が起き、重い物質は中心に、軽い物質は表面付近に集まりだしました。
また、この星の特長として「水」をたくさん含んでいました。こうして何億年かが過ぎ、太古の海と大気が形成されました。
現在と大きく違っている点は、酸素がほとんどなかったということです。酸素がないということは、物質は比較的安定した状態にあったといえるのです。
そして、海底火山などから、まだ激しく地球内部からの物質がしみ出してきていました。それらは「泡」となって海底から海面に向かって浮き上がってきていました。
その泡に、脂質のようなものが付着してその表面が少し丈夫になることだって長い年月の間にはあるでしょう。それらは海面に浮上してもしばらくは壊れずに海面付近を漂うことができるでしょう。その間にさらに脂質が付着し、さらに丈夫になり「膜」のようなものができることもあるに違いありません。
そして、この膜の内側と外側で物質交換が行われるようになったのです。これもかなりの偶然のような気がしますが、単なる物質がいきなり生命をもつようになる偶然よりは、桁違いに確率が高いことだと思います。
こうして膜の内側では、簡単な物質からだんだん複雑な物質へと変化していきました。
ところで、生命の定義は「生きて活動をし、繁殖をするもの」でしたが、この膜はどうでしょう。繁殖はしないけれど「生きて活動している」といっても良いのではないでしょうか。
私は、こんな物質に「準生物」という名前をつけてみました。

物質の変化と準生物の成長


そこで、「準生物」は「仕事」を始めたのです。
もともとは泡からできているので、形は真ん丸で、肉眼でも見えるくらいの大きさだったでしょう。そして、何かに当たったりすると簡単に壊れてしまったことでしょう。すると、また一からやり直しです。
まず、膜を少しでも丈夫にする仕事から始めました。そのために必要な物質を外側から取り入れようとしたのです。ところが、都合良くそんな物質がその近くにあることはごくごくまれなことです。耳かき1杯の土をまき続けました。
そのうちに膜は壊れては消えてまたやり直し、気の遠くなるような時間が過ぎたことでしょう。それでも物質はだんだん複雑化していきました。非常に効率の悪いやり方ではありますが、準生物は黙々と仕事をしてくれたのです。
そして、雷や太陽の紫外線などの自然現象も準生物へ力を貸してくれました。
酸素がなく物質が比較的安定した状態でいられるのも準生物には幸いしました。
そして、地球には月があるので潮汐現象が起き、水の流れはある程度規則的にあります。それに地形も表面的にはかなり凹凸があります。おそらくちょっとした入江のようなところへ準生物は集まってきてその変化の速度は少しずつ上がっていきました。もともと泡からできるのですからその数は意外と多かったかもしれません。
こうして膜が丈夫になった準生物の寿命は延び、その仕事の効率は飛躍的に上がっていきました。耳かきからスプーンに変わりました。
準生物は次に物質交換の効率を上げることに挑戦しました。
外の物質と内の物質の境界線は膜です。物質交換はこの膜を通して行われるのですからその効率を上げるには表面積を大きくしてやることです。それには二通りの方法があります。一つは大きくなること。もう一つは形をくしゃくしゃにしてしまうことです。膜が丈夫になってきたので、こういう芸当もできるようになってきたのです。
それでもまだこの時期はせっかくある程度進歩しても、何かの衝撃で壊れてしまう準生物もたくさんいたことでしょう。私は、壊れた残骸が32億年前の生命活動の痕跡を残す「化石」になったのだと考えます。
そのうち、準生物はもっと効率の良い方法を思いつきました。それは、「口」から外の物質を吸い込んで体内で加工し、いらなくなったものを「肛門」からはき出すという方法です。いわゆる組織の形成です。これにより物質の交換の速度は飛躍的には速くなりました。
さらに、自ら動く能力を身につけたものや、逆に海底に腰を落ち着け海底にある養分を直接体内に取り入れるものも現れました。こうして世界中の海に準生物の姿が見られるようになってきたのです。
それでもこの準生物は、まだまだ自己増殖能力をもつにははるか遠くおよびません。ですから、1匹1匹がその大きさも形も、内部組織もバラバラであったことでしょう。ただ全体としては確実に物質は複雑化していき、「エントロピーは大から小」の方向へ進んでいきました。

生物の祖先


安定期に入った準生物には寿命というものはなかったと思われます。ウイルスや細菌もいないので病気というものはなかったでしょう。
組織が古くなれば、(そもそも古くなって衰えるということも無かったかもしれません)新しい材料と交換すれば良いし、それが無ければじっとしていればいいのです。現状維持ができるのです。
現在の生物は現状維持することはできません。常に変化しています。現状維持を保つためにもエネルギーは必要です。
自然災害などで身体が壊れても、流出した物質がまた集まって別の形の準生物が生まれるだけでしょう。地球上にはまだ酸素がないし、基本的には物質なので非常に安定しているのです。
成長するけど、繁殖しない巨大な単細胞生物といってもいいかもしれません。
それでも活動するためにはエネルギーが、成長するためには栄養が必要です。太陽光線が十分に届く海面近くとか、海底火山の近くにいる準生物は比較的活発であったことでしょう。陸に近い浅瀬で温泉が湧き出ているようなところがあれば理想的な環境といえるでしょう。
そのような場所にいる準生物の体内では物質進化の速度が上がってきました。

酵素


この頃の地球には酸素のない安定した大気が存在していました。太陽エネルギーもこの大気にさえぎられ、地球表面に届くころには大分エネルギーも弱くなってしまいます。
生物に必要な有機化合物を自然現象で作るにはかなりの高エネルギーが必要だと思われます。
ところが「触媒」を利用すれば低エネルギーでも反応は促進されます。太陽エネルギーが源である核融合反応も触媒を利用すれば低エネルギー(低い温度)でも反応を起こすことができます。
本来ならば高エネルギーの粒子が必要な反応も、その触媒の中を低エネルギーの粒子が通り、ちょうど良いタイミングで反応させたい物質に衝突すれば反応は起きるのです。触媒の種類によりある特定の反応が起き、反応の前後で触媒の性質は変化しません。
現在の生物は触媒として数え切れないくらいの種類の酵素を使っています。最初の酵素ができたのが、ちょうどこのころなのではないでしょうか?
太古の、まだ大気が希薄なころの強烈な太陽エネルギーでできた有機化合物が、安定した準生物の体内で約10億年かけて酵素にまで物質進化したと思われます。これにより低エネルギーでも反応は起こるようになり物質進化の速度は飛躍的に高まりました。同時に有機化合物の総量もどんどん増えていったことでしょう。この酵素が生物の祖先だと私は考えました。

安定した準生物の繁栄


こうして安定期に入った準生物は、ほぼ無限の寿命があったと思われます。
しかも彼らはとても「平和主義者」でした。子孫のために何かを残すということはなく目的は、ただ自分が生きるということなので、互いに相争う必要もなかったでしょう。
ゆっくりとではありますが、着実に準生物は進化をし、さらにいろいろな能力を身につけていきました。
膜の構造が複雑化し、体内にいろいろな組織や器官ができてきました。
大型化してきた身体を支えるために、回りに丈夫な「殻」を身につけたものや、体内に「骨」のようなものが発達してきた仲間もいました。
海底に落ち着いたものは「根」を張り、どんどん巨大化していったものもおります。
そして浅瀬に落ち着いたもののなかに、太陽の光のエネルギーを使い酸素と有機物を作るものまで現れました。葉緑体の出現です。
RNA(リボースという糖を含む核酸の構造体)もこの頃にできたと思います。RNAは葉緑体と結びつき葉緑体自体を増やしていくことに成功しました。こうして、酸素と有機物が大量に発生しだしました。
その有機物からさらに新しい準生物が誕生していきました。酸素を燃やしエネルギーを発生させる装置も完成しました。ミトコンドリアです。これにもRNAが結びつきミトコンドリアも増えていきました。ほとんど現代の生物と変わらない能力が身についてきたのです。
実際、大型化したものは自ら分裂してその数を増やしていくものや、海底の根から枝分かれのようにして、新しい仲間を増やしていくこともできるようになっていたのでしょう。
こうして今から7億年くらい前くらいには、地球上はほとんど準生物で埋め尽くされ、有機物の総量は現在とほぼ同じくらいまでに増えていました。
ところがある日、1匹の準生物が病気になってしまいました。
病名は「ガン」です。

バージェス動物群は準生物


これで素人の空想のドラマは終わりです。
えっ! 主人公であるバージェス動物群が出てこないって?
私はこのバージェス動物群こそが準生物の進化した姿と考えているのです。
現在の生物からは想像もできない奇妙な形をしているのですから、生物とは別種のものだと想像してみたのです。
生物は結局いつ発生したかって?
ある1匹の準生物に発生した「ガン」こそが最初の現在の生物です。
まとめてみましょう。
今から35億年も前には地球にはすでに大気と海があったと思われます。
そのころの大気は還元的でメタンやアンモニアなどが含まれていました。それらが海水面と接触するあたりで、まだオゾン層がないために、強烈に降りそそぐ太陽光や雷などの高エネルギーの電子の力で物質は変成し、有機化合物に近いものも形成されていたことでしょう。それが海底火山からの「泡」に付着し最初の準生物が誕生したと考えました。もしかしたら、波頭の水しぶきの水滴であったかもしれません。
最初のころの準生物は非常に不安定で、少し物質を作っては何かの衝撃ですぐに壊れてしまい、また一からやり直しということのくり返しであったと思われます。
生命活動の痕跡のある化石とはこのころの産物でしょう。そして今から25億年前には準生物の安定期に入り18億年間も生き続けました。先カンブリア期に化石がないのは準生物が死ななかったからだと考えてみたのです。
今から20億年前には、葉緑体、ウイルス、ミトコンドリアなどが作られるようになり、準生物は飛躍的な発展を遂げました。組織や器官も発達して今の生物と比べてもそれほど見劣りするものではなかったでしょう。ただ、生殖器官だけはありませんでした。
この準生物は非常におとなしい性質でした。子供のために何かを残さなければならない必要がなく、ただ自分が生きるために生きているので、活動もゆっくりとしたものであったでしょう。
こうして、地球の全歴史の約半分の長きにわたり、準生物たちは地球の主人公であり続けました。
たった1匹のバージェス動物群に「ガン」が発生するまでは。

生物の発生と進化


生物はある1匹の準生物の体内で発生しました。
遺伝子をもちその情報で本体ごと分裂、増殖するいわゆる単細胞生物の誕生です。
自分の子孫を作るという目的のある生物は、恐ろしいほどに活動的でした。凄まじい勢いで準生物の体内を食い荒らし、その数をまさに指数関数的に増やしていきました。
生物は準生物のように平和的な性格ではなく、同じ生物同士でも激しい戦いをくり広げていきました。
なかでも、準生物の体内にあったミトコンドリアを取り込んだものは、それごと分裂、増殖をし、他の生物よりも圧倒的な優位に立ちました。
こうして1年も経たないうちに、人間ほどの大きさの準生物は完全に姿を消しました。
そして、何10兆匹ものミトコンドリアをもった単細胞生物は、次の獲物を求めてそれぞれの進路に向かって進んでいきました。
準生物は1匹、1匹、姿も形も内部組織もバラバラでした。どの準生物を食料にするかによって生物たちは質的な構造の違いをもつことになりました。
たとえば、葉緑体をもっていた準生物を襲ったものは植物系に、キチンの殻をもった準生物を襲ったものは節足動物にといった具合に、そう多細胞生物への進化も意外にスムースに行われたのではないでしょうか。大型化した生物の準生物への攻撃は凄惨なものがありました。
地球の全歴史の半分を生きてきた準生物たちも、1億年にも満たない時間で全滅してしまったのです。
そして、古生代の幕が華々しく上がりました。
あとにはバージェス動物群の化石だけがかろうじて準生物の名残を残したのです。

さらなる謎


こうして生物は先カンブリア期の終わりに発生し、それまで地球に君臨してきた準生物をたちまちのうちに征服し、その豊富にある材料を使い古生代の初めにかけて進化の大爆発を起こしました。
そして、それ以後は生物系だけの落ち着いた進化が現在まで続いていると思います。
「生きて活動して、繁殖をするもの」を生物だとすると、ミトコンドリアや葉緑体の方がだいぶ先輩です。彼らが最初の生物と呼べるのかもしれません。そうなると、嫌気性細菌や藍藻(らんそう)類などの原核単細胞生物はすでに発生していたとも考えられます。
しかし彼らでは準生物の存在を脅かすことはありませんでした。するとこの進化の大爆発は彼らが真核単細胞生物に進化し、それが準生物の体内でガン化することにより多細胞生物へのステップとなった時期かもしれません。
いずれにしても生物の基本単位である細胞のことをもう少し詳しく考えてみる必要がありそうです。