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痛風記 その5

    

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《ここからは、多分、完全に私のオリジナルだと思いますが、そのことを考えているうちにこの痛風記を書くきっかけにもなったのです。》

つまり、自分の中の細胞が何かの具合で不都合が生じたときに、この自己抗原を変化させ(MHCであるかもしれませんし、糖鎖であるかもしれません)、免疫細胞に敵と認識させ、攻撃を加えるためのシステムではないかと考えました。
この好例が免疫細胞によるガン細胞攻撃のカラクリだと思うのです。
「免疫力を高めればガンは恐くない」等をうたった本はたくさんあります。
しかし、それらはほとんど「ガンになってから免疫力を高め、ガンを治し、進行を遅らせる」といったものがほとんどす。
なぜ、免疫細胞はガン細胞が小さいうちに攻撃しないのでしょうか? ——この謎を解くカギがここにあったのです。
細胞に不都合が生じガン化しました。おそらく分裂・増殖等の遺伝子に変異が起きて、無限に分裂できる能力を身につけるようになったのでしょう。
しかし、その時点で免疫細胞はガン細胞を攻撃できません。もともと自分の細胞なのでMHCが同じだからです。
ところがある程度の大きさになるとおそらく密度の異状がおきるのでしょう。細胞は本来、一定の距離を保ち、それ以上近づかない性質を持っています。これもレセプター(受容体)の能力です。
これが壊れたことを認識してMHCが変わるのだと思います。つまり細胞が自ら自分自身が敵になったことを教えているのだと思います。
ガンの場合、変化が生じた遺伝子は分裂・増殖に関わる遺伝子でしょう。おそらくその時点では、MHCやレセプターは正常のはずです。
しかしガン化した細胞が異常に分裂・増殖をつづけていくと、まずレセプターが異変を感知します。
「えらく隣の細胞との距離が短いやないかい」——正常なレセプターは自分や周囲の細胞にサイトカイン(誘導物質)を出すよう命じます。
「ええかげんに分裂するのやめなはれや」——たいていの場合はその命令でわれにかえり、
「そやな、このへんでやめとこうかい」——と異常な分裂にストップがかかるのですが、
「そんなん知らん、ワシは好きなようにやらせてもらいまっせ」——と、さらに分裂・増殖を続ける細胞もあります。
つまり、遺伝子の分裂系とレセプター系の二重の異常です。
このような時にMHCを変えるような機構が存在するのではないでしょうか。免疫系の遺伝子は数多くの抗原に特異的に対抗するため、ほんのわずかな変化で数多くのバリエーションを作り出す能力を持っています。
これは外来抗原に対する能力ですが、この能力が自分の細胞に対してもあるのではないかと思います。(安保徹先生著の『免疫革命』には、この自分に対する能力が先で、それが進化して数多くの外来抗原に対する免疫系が進化したと書かれています。)
こうして自分の細胞でありながら、敵としての情報を提示している細胞に対して免疫細胞は攻撃を開始します。これがガンに対する免疫力の関係ではないでしょうか。
結構いろいろな現象を説明できる考え方だと思うのですが……。

さて、痛風も同じような原理で考えたらどうでしょう。
尿酸値がある一定の数値を超えると、細胞に修復不可能な傷が生じると仮定します。
するとその細胞は、MHCを変化させ自ら敵になったことを免疫細胞に提示します。当然、免疫細胞はその細胞を攻撃します。これが痛風の痛みの原因であると考えたら……。
そして遺伝子に変異が起きる細胞は骨を造る幹細胞だと思います。分化が終了した細胞に変異がおきても、その症状としては一時的なものとなるはずです。
しかし痛風は慢性病で、決して一時的な病気ではありません。食事療法などで症状を緩和させることはできますが、完治はなかなか難しそうです。
それは幹細胞に異常がおきると、新たにできるすべての娘細胞に異常が生じるからだと思います。その新たな娘細胞にMHCが変化した抗原が提示されています。そして免疫細胞の攻撃の対象となり、痛みが生じるのです。
幹細胞には新たな細胞を生み出すための十分な栄養とエネルギーが補給されるシステムが確立しているので、なかなか免疫細胞も攻撃することが難しいのでしょう。これが痛みが長く続き、ほとんど一生治らない原因だと思います。
食事療法などで尿酸値を下げると、新たな幹細胞の変異は生じないので症状は落ち着きます。骨の細胞は比較的ゆっくり新陳代謝すると思われるので、日常生活に支障のないレベルくらいにまでは回復するでしょう。
ところが油断してビールを多量に飲むと尿酸値が上がり、新たな幹細胞に異常がおき、その結果また、激烈な痛みを引きおこすのだと思います。
そして全体としては良くなることはなく、だんだん悪くなっていく。つまり、老化していくということだと思います。

(2005年10月8日)

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