娘がガンにおかされました

4. ガ ン

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jiisan

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ガン・・・今さらいうまでもなく恐ろしい病気です。
抗生物質の発見により、細菌類の感染症での死者が、激減した現在では、発生頻度、死亡率から考えても、人類最大の脅威の一つであるといえます。

我が家にはガン患者が、二人います。
妻と娘です。
二人とも、病院での治療は、継続中です。
しかし二人とも現在至って元気です。

妻は更年期にあるためか、あるいは抗がん剤治療や放射線治療の影響によるものか、腕に多少の痛みがあるようですが、日常生活のレベルでは、全く支障がないようです。
毎日炊事、洗濯、掃除とキチンとこなしてくれています。

娘は高校受験の直前です。
毎日学校にいき、塾にもいき、それなりには勉強しているようです。

当然遊ぶことも、忘れていません。
先日もバレンタインのチョコ作りを、友達の家で、遅くまでしていたようです。
まあごく普通の、中学三年生の女の子です。

二年前の今頃には、現代医学の最高峰ともいえる、大学病院から、死の宣告をうけた少女には、とてもみえないでしょう。
身長も、この一年でだいぶのびたようです。
体重は本人が気にしているようなので、ここでは書きませんが、入院中の激ヤセの状態ではありません。(というより、フックラしています)

感染症では、このようなことは、あまり考えられません。
悪くなるか、治るかです。
これは人間対細菌という闘いの図式があるからです。

ところがガンには、これがあてはまらないようです。
我が家の二人が、好例です。

治ったわけではないのですが、けっして悪くなっているわけではありません。
元気なのです。
このようなガンの性質は、どうも生命の本質ともいうべき部分に、結びついているような気がします。

この症では、今まで考えてきたことを踏まえて、今私が漠然と考えている、ガンの姿を少しずつ明らかにしていきたいと思っています。

まず前章3. 成長期の終わりに、ガンについての大きなヒントがみつかりました。
2006/07/20 (木) 21:49

小児ガンは、中胚葉から分化する器官に、多く発生するということです。
これは100%絶対そうだというわけではないのですが、傾向としてみると、間違いのない事実のようです。

中胚葉から形成される器官は、主に次のようなものがあります。
骨、筋肉、腎臓、循環器系などです。
たしかに、骨や筋肉、血液のガンは、子供の頃わりと多く発生する、傾向があるようです。

これは事実の部分です。
そして私はこれに関連した、一つの思いつきがあります。
これらの器官は、更年期から老年期にかけて、特に衰えが目立つ器官であるということです。

足腰が弱ります。
運動能力がおちます。
筋肉が衰えているのは、間違いありません。

さらに歳をとると、骨ももろくなってきます。
心肺機能もおちてきます。これは運動能力にも、通じる部分です。

人間には、これらの器官よりもっと早く衰える部分があります。
肌、つまり表皮です。
二十歳をすぎると、肌のつやは失われていきます。

表皮系の細胞である、髪の毛や爪も、歳とともに痛んでいきます。
表皮ほどではないにしても、感覚器官も早めに衰えをみせる器官です。
これらは、外胚葉から分化する器官です。

そしてこれらの器官には、あまりガンが発生しません。

もう一つの胚葉、内胚葉からは、消化器系や呼吸器系の器官が形成されます。
これらの器官は、年をとっても、あまり衰えが目立たないような気がします。
衰えというより、故障することにより、機能が低下するように感じます。
これらの器官は、更年期になると、ガンが多発する器官でもあります。

ここまでの中に、もちろん例外もありますが、一般的な傾向としては、それほどはずれではないと思います。
2006/07/23 (日) 8:12

ガンの発生と器官の衰えは、発生の時にその原因があるのではないか?
私はこのような仮定をたてました。
内部組成の不均質さにより、卵には形成時から、ある程度の方向性があります。

鳥類や爬虫類などの、卵生の動物の場合、卵黄が大きく、植物半球にかたよって分布しています。(端黄卵)
哺乳類は発生の過程で、母体から栄養補給が可能なため、卵黄は小さく、全体的に、ほぼ均質な卵となっています。(等黄卵)

それでもやはり、動物半球と植物半球とでは、内部組成の違いがあると、考えられています。

カエルの発生は、たいてい教科書にのっていますが、それによると、動物半球側の細胞の、分裂速度の方が、速いそうです。

受精の瞬間に、表層回転という現象がおき、動物半球と植物半球が、混ざり合う場所が生じます。
植物半球側の混ざり合った部分から、原腸陥入がおこるようです。

これを脊椎動物の、共通事項と仮定しましょう。
この原腸陥入をきっかけとして、三つの胚葉が形成されていきます。

陥入の先端部分が(中胚葉)まず脊索に分化していきます。(脊索は、脊椎動物では、退化してしまう器官です)
この時点では、この部分の細胞が、最も活発に分裂しているのではないでしょうか?

脊索はやがて前後の方向に伸びていきます。
この脊索になる部分の細胞から、誘導をうけた外胚葉の一部から、神経系の細胞ができます。(神経誘導)

神経系の細胞は、神経管を形成し、脊索とともに、前後の方向に伸びていきます。
外胚葉の残りの部分は、胚の外側をおおうような形で、成長し表皮へと分化していきます。

この時の細胞の分裂速度は、脊索―神経系―脊索意外の中胚葉―内胚葉の順になっているのではないでしょうか。
私は動物の身体が衰えていく順番は、この発生初期の、細胞分裂の速い順番になっているような気がしています。
2006/07/23 (日) 22:42

脊索は神経誘導をしたら、退化してきえてゆくので、真っ先に衰える器官と考えていいでしょう。
神経細胞は誕生の頃には、全てできていて、それ以降分裂はしないようです。
ということは、器官として考えると、誕生直後からもう衰えが始まっていると、考えてよさそうです。(機能的には別の問題です)
そして神経細胞には、ガンは発生しません。(分裂しないのだから、当然といえば当然ですが)

次は外胚葉の残りの部分から形成される、表皮系の細胞です。
これには爪や髪の毛、また目耳などの、感覚器官もふくまれます。(耳は、外耳と内耳は外胚葉ですが、中耳は内胚葉からできるようです。目も正確にいうと、神経管と表皮の合体です。ややこしいですね)
つまり身体の外側をおおっている部分です。

肌は確実に二十歳頃から、衰えてきますし、爪や髪の毛も、若い頃に比べると、弾力がなくなっているような気がします。
感覚器官も人それぞれですが、更年期より前に、衰えてくることもあります。
そしてこれらの器官にも、ガンはほとんど発生しないと考えてよいでしょう。

中胚葉では、脊索にかわって、脊椎骨が形成されていきます。
まず身体の土台作りです。
脊椎骨に伴い、骨格筋や血管もできあがってきます。

これで身体の軸と、外回りができたことになります。
この状態を尾芽胚といい、魚類や両生類では、もう孵化寸前です。

ちなみに私は、この土台の部分の衰えが、人間でいう更年期障害の時期で、大部分の生物にとっての寿命の時期であると考えています。
この部分にもガンの発生はないようです。

ここまでが脊椎動物の基本形で、発生の初期の段階では、魚から人間まで、皆同じような形をしています。
そしてここまでにガンの発生する器官は、ほとんどないと考えてもよさそうです。
2006/07/25 (火) 20:55

ここからの発生は、各生物により、固有の特徴があらわれてくるようです。
それは神経系の発達につれ、各部分と骨、筋肉、血管が形成されていくという、パターンのように思えます。
例えば人間では、脊髄から31対の末梢神経系がでていますが、これにそうような形で、肋骨や腰骨、手足の骨なども形成されていくのではないでしょうか?

神経系の発達にうながされるように、中胚葉細胞が、未分化のまま発達していきます。
全体的にモコモコッという感じです。
神経系は、中枢神経側、つまり脊髄に近い方から完成していくと思われるので、それにつれて中胚葉細胞も、根元の方から順に、骨、筋肉、血管へと分化していきます。
その結果骨に沿って筋肉が発達し、その間を血管が通るというように、身体の各部分が中枢神経から近い順に、形成されていくのです。

まさに再生の時の現象と同じですね。
イモリやトカゲには、末梢神経を再生する能力と、中胚葉の細胞が、ある程度未分化のままで残っていると考えられます。

人間などは、これができるのは、発生の時の一回だけなのです。
末梢神経の再生ができないことと、中胚葉の中の体節という細胞のほとんど全てが、分化をしてしまうためだと考えられます。

そしてこの体節からできた器官は、更年期をすぎてから衰えが目立つようになるのではないでしょうか?
と同時に小児ガンが多く発生するのも、この器官からです。
2006/08/13 (日) 9:28

心臓は別にして(心筋も完成以降分裂しない細胞です)これ以降にできる器官には、概ね成人になってからのガンが、発生しやすい傾向にあります。

中胚葉からは、腎臓などの、排出器系と、生殖器官、それに真皮が形成されます。
これらの器官には、いろいろな原因により機能的な故障は生じますが、器官全体としての衰えは、非常に遅いと考えられます。
100歳以上の長寿の方は、これらの器官の機能の故障の、少ない方といえるでしょう。

くどくどと長くなってしまいましたが、これから私が考えたことは、発生の時の分裂速度の差により、補充用細胞のテロメアの数が、各器官でかわるのではないかということです。

その数とはいくつでしょう?
それを知る手がかりが、ガン細胞の性質の中に、隠されていると思っています。

ガン細胞は10億個くらいのかたまりになると、検査でみつかるようになります。
私はこの10億という数字が、とても重要な意味をもっていると思うのです。

10億個以下のガンのかたまりがみつからないのは、検査技術の問題ではなく、ガン細胞とは、10億個単位で発生するものだと、考えられないでしょうか?

10億とは、約2の30乗です。
テロメアの残りが、30の補充用細胞1個からできる細胞の数と、一致するのです。
私の推測を書いてみます。

脊索は真っ先に分化する器官ですが、神経誘導し、分化をするとアポトーシスするように、遺伝子にインプットされていると思います。(完全に分化しなくても、分裂の途中でアポトーシスの情報が発現するのでしょう。)

次の神経系の細胞は、テロメアがなくなるまで、全て分裂すると考えます。
実はここが一番悩んでいる部分なのですが、60回分裂すると桁外れにとんでもない数字になってしまいます。
そこで考えたのが、テロメアWの酵素です。
ラギング鎖の折り返しを2倍にすれば、テロメアは二つずつ減ることになります。
2006/08/18 (金) 22:33

このような酵素の存在を仮定し、それをうまく使えば素早く完全分化できて、なおかつ無理のない数字を導くことができるような気がします。
ここまでは遺伝子による誘導と応答により、おこる現象だと思います。

こうして神経細胞が分化し、中枢神経が形成され、神経ネットワークができあがってきます。
ここから発生の主役は、遺伝子から中枢神経へと、バトンタッチされると考えています。

つまり中枢神経ができることにより、脊椎動物の大きくて複雑な、身体ができることになるのです。
原索動物(ホヤ、ナメクジウオなど)にも中枢神経はありますが、脳の部分にふくらみがありません。
複雑な神経ネットワークが、複雑な身体を形成する一つの証拠でもあるような気がします。

またこの神経ネットワークが身体を形成するもう一つの証拠として、人間一人一人が非常に個性にとんでいる、ということがあげられます。

例えば私のいる会社には、50人くらいの人が働いていますが、その一人一人を区別することは、たやすくできます。
ところが公園にハトが50羽いたとしても、これを一羽ずつ区別することができるでしょうか?

私は最初ハトの目からみれば、それぞれ区別がつくのかな? とも思っていましたが、どうも客観的にみて、皆同じような顔をしているようにしかみえません。
その他の動物にしても、特に下等な動物になるほど、個性というものは少なくなってきます。

遺伝子による身体の形成は、基本的な部分です。
個性は神経ネットワークがつくりだしていくものです。
そのように結論できないでしょうか?

さて中枢神経ができると、それに追随するように、脊椎骨や骨格筋、そして血管が同時に形成されていきます。
身体のセンターラインです。
2006/08/20 (日) 7:29

そして外胚葉からは、表皮や感覚器官が生じます。
これ以降の細胞群は、心筋を除いて、誕生後も新陳代謝をします。
つまり補充用細胞があるということです。

このセンターラインと表皮系の補充細胞のテロメアの数を30と仮定します・
一度にできる機能細胞の数が、10億個であるということと、細胞周期を一日とすると、新しい機能細胞ができるまでに、30日かかるということです。

神経ネットワークは、この数字を記憶していて、機能細胞の寿命にあわせて、補充用細胞に、分裂を命令しているのではないでしょうか?

身体の各部分で、機能細胞の寿命が違うであろうことは、想像されます。
表皮は直接外界と接触する部分ですから、それだけ消耗も激しく、機能細胞の寿命は短くなるでしょう。
神経ネットワークは、このことも理解し、表皮系の補充細胞には、頻繁に分裂を指示します。

表皮系のテロメアが30残っている補充用細胞は、20歳くらいには、ほとんどなくなってしまうのでしょう。
すると今度は、テロメアの残が31の補充用細胞が、分裂をするようになります。

するとどういうことになるでしょう?
一度にできる機能細胞の数が、20億になるということと、できあがるまでの期間が31日になるということです。

神経ネットワークは、今まで30日周期だった分裂の命令を、60日周期にする必要があります。
当然それにあわせて、機能細胞の寿命を、調節しなければなりません。

寿命をのばすには、代謝をおとせばいいような気がします。
じっとしていれば、それだけ損耗も少なくなる道理です。

20歳くらいを境に、肌の質が大きく変化するのはこのためでしょう。
調節しきれない部分は、表皮の細胞数は、身体全体に比べ増えてしまうことも予想されます。

これが肌のたるみ、目じりの小じわに、つながっているのではないでしょうか?
大きなお世話かもしれませんが・・・

またこの変わり目の時期は、体調にも変動があることは、予想されます。
そういえば女性の厄年は、19歳が最初ではなかったですか?
2006/08/21 (月) 6:31

爪や髪の毛、感覚器官の衰えも、同じ原理だと思います。
数的には調整できるのでしょうが、代謝が落ちるのが、衰えの最大の原因といえるでしょう。

センターラインを構成する細胞群の寿命はもう少し長く、テロメア30の補充細胞がなくなるのは、おそらく更年期の頃でしょう。

この時人間の体質は、大きく変化します。
そしてこの時期は、生殖細胞の補充用細胞がなくなる時期と、ほぼ一致しているのでしょう。

ほとんどの動物は、この時寿命を迎えるのだと思います。
まだ生きる能力が残っている動物もあるとは思いますが{ペットの犬や猫など}自然界では、他の動物のエサとなるか、エサがとれずに死んでいくことでしょう。

人間は文明のおかげで、天敵もいなくなり、エサの確保もできるようになったので、これ以降もかなり長い時間生きていくことが可能となったのでしょう。

センターラインに引き続き、末梢神経の発達とともに、肋骨や手足の骨が形成され、全体のボディラインができあがってきます。
骨、筋肉、血管は、中胚葉の体節という部分から、同時に出来上がるのではないかと、先ほど考えました。{この時には、細胞同士がコミュニケーションをとることにより、スムーズな分化がなされるような気がします。}

これらの細胞群は発生の時のわずかな時間差により、補充用細胞のテロメアの数が29からスタートすると仮定します。
一度にできる機能細胞の数は5億ということになります。

センターラインの成長にあわせバランスよくこの部分も成長するためには、15日周期で分裂の指示をださなければなりません。
スムーズに新しい細胞ができてくるので、機能細胞は活発に代謝をすることが可能です。

3歳頃神経ネットワークが一応完成するとしたら、その時点からテロメアの残29の補充用細胞が分裂する期間が、人間の一生の中で、最も元気のいい時代になることは想像されます。
10歳頃まで、この時期は続くと思います。
2006/09/10 (日) 18:18

10歳を過ぎる頃補充用細胞の切替がおこると思います。
そしてこの時期は、生殖細胞が機能細胞になる時期と、だいたい一致しています。

この時期にも人間の身体は大きく変化をします。
それまでとは質的に違う成長をするようになります。

骨も筋肉もどんどん成長し、身体はぐっと大人びてきます。
いろいろな器官に質的な変化がみられるようにもなります。

生殖に関する新しい神経ネットワークができるのだと思います。
これ以降はこの神経ネットワークが最も支配的になります。
どんなに法で規制しても、性犯罪がなくならないのは、このためでしょう。

私の娘のように骨に発生するガンは、この年代が一番多いようです。

補充用細胞のテロメアの残が、29から30に切り替わるのだと思います。
今まで5億個ずつだった補充が、10億個ずつに変化します。
これがこの時期、急激に身長が伸びる原因だと思います。
そしてガンが発生する原因でもあると考えていました。


さて話は突然かわりますが、娘が高校に合格しました。
第二志望の私立の女子校で、第一志望の公立の試験までは、まだもう少しありますが、とりあえずは一安心です。

今日は2月25日、思えば2年前のちょうどこの日に、絶望的な死の宣告をうけたのでした。
あの時誰もが、娘が高校にいくようになることなど、予想していませんでした。
あと半年か1年ということでした。
将来の設計より、明日の命を心配する状態だったのです。

あれから2年・・・
娘はとても元気です。
そして私は今、常識と非常識のはざまでゆれています。
とんでもないことを思いついています。


4.ガン 完
2006/09/11 (月) 7:18

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