お昼と深夜の映画館5

    

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真相を見るのは犯人だけ


「ワグ・ザ・ドッグ」は大統領が幼女に性的いたずらをしたのを隠すために、情報操作でテロリストがアメリカを狙っている事にし、ありもしない内戦をデッチ上げる物語だ。政治的な黒いファンタジーとして良く出来ている。
  細かな部分をうまく皮肉に作ってある。
「配管工」という言葉が出てくるが、ウォーターゲート事件で民主党を盗聴していたチームの暗号名が「配管工」だった。
  それに、303部隊というのが出てくるが、『マクナマラ回顧録』に出てくる303は、ホワイトハウスの会議室の番号だ。
  私などにはわからない部分が、もっとあるのだろうと思う。
  世の中、表と裏があって、一般的に裏のように思われているのも、実は表の一部であって、本当の裏では何が行われているのか、分かったものじゃないというのが、このコメディーだ。
  実際に事を取り仕切った者の事は、誰にも知られず、世間的にはしたり顔の宣伝屋が注目され、間抜け面をさらして能書きをたれるあたりはよくわかる。
  主人公は政治的仕事人と映画プロデューサーだが、仕事人が報酬として、どこかの大使にならないかと映画プロデューサーに持ちかける場面がある。大使というのは、そういう存在なのだろうか。
「ワグ・ザ・ドッグ」はクリントン大統領のセックス・スキャンダルを題材とした映画だが、もうひとつ、クリント・イーストウッドの「目撃」も同じ題材を扱っている。
「目撃」の方は、留守のはずの大金持ちの家に侵入した泥棒が、大統領と大金持ちの女房の不倫と、女房が殺される現場を目撃するところから始まる。
  大統領役はジーン・ハックマンだが、副島隆彦が「許されざる者」の批評で、ハックマン扮する保安官の名がビルである事から、これはクリントンだと言っていた。ハックマンは、イーストウッド映画で、クリントン役を割り振られた人なのだ。
  最後に大金持ちが大統領を殺す。その殺人も隠され、真相は明らかにならずに終わる。
  この結末を深読みすれば、大統領を殺すのは内々の人間だよと言っている事になるし、大金持ちは殺人を犯しても罪に問われないという話でもある。
  大統領は大金持ちの飼い犬だという事にもなるし、政治やメディアへの絶望も言っている。
  このあたりになると、クリント・イーストウッドと「ブルワース」のウォーレン・ビーティーが重なってしまうのは興味深い。
2004.12.23
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