一年戦争から逆シャアまで

77 名前:1/2[sage] 投稿日:2007/02/28(水) 01:44:48 ID:???
責められない吟遊詩人でちょっと思い出した。
出来としては小物だが、ネタが無いので投下させて貰う。

大分昔の話だ。システムはガンダム系のRPG
この時点で事故率は高かった、と今になって思う。
ただ、俺はガンダム世界で遊ぶ事が楽しく、シナリオ自体も数回に渡った。

シナリオは一年戦争、ジオン軍側でプレイしていたんだが、
起きる戦闘、参加する作戦、その事如くに勝利するも、陣営は負け、戦況は不利になって行く。
GMもそうなっていく事は事前に宣言していた。
公式の史実がそうであるから、ガンダム世界で遊ぶ以上、
俺はそれが当然だと理解していた。俺はそんな逆境を生きるPCを演ずるのを楽しんでいた。
被撃墜王と言う不名誉な称号を貰ったが、色々なMSに乗る事が楽しかった。

問題が起きたのは最終話の事だった。
アニメの最終話と同じ要塞ア・バオア・クーが舞台。
そこで、PLの一人、Aが、ガンダムを相手に突っかかった。
止めとけよと内心思いながら、どうせ最後なんだしと思って俺はそれに乗った。
他のPL達も、ここで散るのが楽しいかとかそんな風に笑いながら同意した。
GM、今にして思うと、すんげぇ焦ってたと思う。
何か色々不意打ちとか罠とかその辺考えて実行するも、ガンダムのパイロットのアムロの超NT力で回避。
実際の戦闘ではダイス目のお陰もあり、かなり善戦したものの、
結局半数が撃墜、半分はボロボロに弾切れで撤退と惨敗だった。


78 名前:2/2[sage] 投稿日:2007/02/28(水) 01:46:03 ID:???
その結果に、Aがキレた。凄まじい勢いでGMに食って掛かる。
A「テメェ、ヤオしてんじゃねぇよ! 幾らなんでもデータが無茶すぎるだろう!」
(ガンダムのデータは載っていたが、アムロのパイロットデータは載っていなかった)
GM「ガンダムが負ける訳ないだろう! 事前に強めに警告しただろうが!」
そんな感じのやり取りだったと思う。そのうち、オロオロしながら見ているこちらにも飛び火した。
「お前らもお前らだ、真剣に勝つためにやれよ! 負けるためにプレイして楽しいのかよ!?」
正直な話、俺は戦術眼がない。D&Dとかその辺の戦闘カツカツ系統をやった事はなく、
そのガンダムをやるまでは専らGURPSのヌルめの戦闘ばかり、それもほとんどがGM側だった。
負けるためにプレイしたつもりは無い、けれど、Aの言うほど勝ちに拘ったプレイは出来なかった。

GM「お前のせいでライバルとの決戦も、最後のシナリオはもう無茶苦茶だ!」
GMは半泣きのまま席を立ち、そのまま戻らなかった。
A「俺も、お前らとはもうやってられん!」
そして、Aもこんな台詞を残して、怒り心頭のまま席を蹴った。

俺は無性に悲しかった。鳥取を変えて、PLとしては初めてのキャンペーンだった。
悪いのは誰だったのか。
真剣に勝ちを求められなかった俺か、勝ちに拘り過ぎたAか、臨機応変な対応の出来なかったGMか。
正直な話、俺は自分以外の誰も責める事が出来ない。
ガンダム世界だと公式設定が強い分、その辺りに関わると吟遊詩人にならざるを得ないのか。


250 名前:77[sage] 投稿日:2007/03/01(木) 00:24:09 ID:???
困ったちゃんスレ向きではないが、一応その後の展開について思い出したので書いておく。

俺と残りのPL達は打ち上げで、その後、アレで終わらせるのは辛いと言う事になり、
結局、俺が代理GMとしてシナリオを無理やり作り上げ、
NPCとなった俺のPCと、A以外の他のPC達は一年戦争を最後まで生き延び、小さな幸せを得た。

ゲーム内世界の3年後、Z時代を扱ったサプリメントは発売中止となったが、
その後も、GMを残りの面子で持ち回りで、俺達は皆の自作データを寄せ集めて新たなガンダム世界で遊んだ。
ひょっこり連絡のついた以前のGMも仲間に入り、持ち回りは随分楽になった。
そのGMの持ち回りの回、一年戦争の終わりで決着をつける筈だったライバルとの邂逅で、俺は不覚にも涙を拭う羽目になった。
結局、ゲーム内時間の16年後、逆シャアの時代の1シナリオまで俺達のPCは生き続け、物語の幕を下ろした。

残念ながらAは自然退会という形でその後、会う事もなかった。
AのPCと最終決戦を行うシナリオも考え付いたが、笑い話のネタだけにして破り捨てた。
やっていたら俺は困ったちゃんだったと思う。

結局、PL同士で意識の刷り合わせを怠ったせいの事故だったんだろうな


スレ127
最終更新:2008年03月28日 00:09