335 名前:1/6[sage] 投稿日:2007/03/02(金) 03:07:47 ID:???
じゃあここで一件報告を。って言っても相当昔の話だけどな。
メモ帳に書いたら異常に長かったので、長文無理な人は読み飛ばしてくれ。
少なくとも前世紀の話。
当時俺のTRPG暦は浅く、やった事のあるゲームはSW、CoC、N◎VAくらい。
偏っているのは薦めた人の趣味だが、まぁそれはそれ。
俺は元々TCGの人間だったので、どっちもやっている人と一緒に遊んでいた。
ある日TCG仲間(以降Aさんと表記する)がそんな俺を誘って来た。
「一緒にTRPGやりに行かないか?」
AさんはD&Dとドラクエとゲームブックが好きな人で、前々からTRPGには興味を示していた。
Aさん自身はTRPGは未経験で、イエサブに置いてあるD&Dの書籍を
興味本位で買って以来、いつかD&Dをしてみたいと思っていたのだそうだ。
D&Dが出来るかどうかはわからないが、断る理由もないので承諾。
イエサブに置いてある定例会だかコンベンションだかの告知を見て、
隣駅の公民館でやっているらしいイベントに二人で参加することにした。
色々やってるらしく、カタンなどに並んでD&Dの名前もちゃんと書いてある。
俺もこの時点で知らない人とのプレイは初体験だったが、
やっているのは同じTRPGなのだから大丈夫だろうと考えていた。
336 名前:2/6[sage] 投稿日:2007/03/02(金) 03:08:39 ID:???
二人でわくわくしながら会場に着く。
まず受付の人にサークルの名前を出して聞いてみるが、そんなものは
やっていないと言う。不思議に思いながら、他の聞き方をしてみると、
囲碁・将棋の定例会ならやっているという。
ていうかその日は他の部屋は全部空き室だった。
取り敢えず礼を言って、首を捻りながらAさんとその部屋へ。
ノックすると中からガタガタと音がして、若干騒がしくなる。
二分ほどしてから入って良いと言われる。
部屋は和室だったし戸は障子だったので中の声は比較的筒抜けだったが
それに関しては触れずに中に入れてもらう。
テーブルの上には将棋盤と囲碁盤。下にはルールブックとキャラシートとTCGカード。
下手な誤魔化しをするくらいならそのまま登録しろよと思いつつ
参加希望の旨を伝えると、快くOKしてくれる。
だが、会長らしきその人が言うには、今日は生憎他にPLがいないので
PLは我々二人でやる事になる、らしい。
安心しながら横でセッション続けている人間もいれば、アンタップドローとか
言っている人間もいる気はするのだが、下手に知らない人がいるよりは
Aさんも俺も遊び易いんじゃないかと考えて、それでお願いしますと告げる。
この時点で開始時間の10分前。10分前にはもうセッションは始まっているものらしい。
337 名前:3/6[sage] 投稿日:2007/03/02(金) 03:09:16 ID:???
始める前に、俺とAさんが初心者であること、Aさんの好きなゲームを伝えておく。
D&Dは期待していなかったが、SWが出来ればきっと楽しいんじゃないかなと
考えての事前確認だった。ファンタジー系がいいとの旨も伝える。
GMは快諾して、リュックサックからいそいそとルールブックを出してくれる。助かる。
そして、絵を見せながらキャラクターを大量に提示される。
ちなみにゲームシステムはビーストバインド。
俺はこれ以降このシステムには触れていないので、勘違いがあったら謝る。
この時点ではシステム名とキャラクターしかわからなかったので、
「中世ファンタジーじゃないんだなー」くらいにしか思っていなかった。
取り敢えずAさんは「強そう」ということで魔王の子供(?)、
俺は戦闘が出来そうだったので魔剣(?)。名前は本当は違うかも知れない。
キャラクターシートに色々と書き込んでいる途中で、GMが軽く説明してくれる。
PCは人間のフリをしながらバレないように何かするらしい。
説明の途中から、魔剣が持っている人鞘(?)という存在の
カッコ良さについての講釈に移行する。説明はどうした。
何をすればいいゲームなのかは良くわからなかったが、Aさんの
「敵を倒せばいいんでしょ?」との問いにGMが「そうですよ」と頷いたので
きっと仮面ライダーみたいな変身ヒーロー系のノリなのだと納得する。
338 名前:4/6[sage] 投稿日:2007/03/02(金) 03:09:56 ID:???
そしてゲーム開始。能力値などのキャラクターシートの説明は
GMが「やりながら説明します」と言っていたので取り敢えずは気にしない。
Aさんのキャラクターは名前が「魔王Jr」、年齢13歳。
余りに直球だが、GMは特に気にせず進める。
俺はAさんがドラクエで「ああああ」を使う人だと知っているので気にしない。
オープニングで何をするか聞かれ、まずは酒場に向かうAさん。
GM「バーテンが言うよ。ミルクでも飲んで帰りな坊や」
Aさん「強い魔物が出るダンジョンないか聞きます」
GM「精神病院ならここじゃないよ」
この辺りのやりとりで、実はこのゲームの舞台が現代なのではないかと勘繰る俺。
そりゃダンジョンはねえよ。Aさんにその旨を伝えようとするも、
GMに「登場していないキャラクターのプレイヤーは発言しないように」と
言われたので黙ることにする。そーいうものかなるほど。
そうこうしている間に魔王Jrはバカにされからかわれ、怒って
酔っ払いに殴りかかる。GM、能力値を見る。判定せずに酔っ払いが死ぬ。
バーテン警察呼ぶ。魔王Jr逃げる。Aさんのオープニング終わる。
話が全く始まらないままに犯罪者になるAさん。魔王Jr危うし、と思うも
俺のOPは普通に悪の組織をやっつける任務の話だった。
本当に現代物か怪しくなる。GMに聞いても曖昧な回答。
339 名前:5/6[sage] 投稿日:2007/03/02(金) 03:10:27 ID:???
ミドルフェイズはグダグダしながら進む。魔王Jrがシーンに出ると
実時間にして1~3分で警察が来るので、話はさっぱり進まない。
途中で魔王Jr、発砲しながら襲い掛かって来た警官を、数人殴って殺す。
判定は特にしない。逃げても殴っても全然違いがない。
AさんもGMに「どうすればいいのか」を尋ねるが、ノーコメントを通すGM。
俺、Jrと一緒に行動しながら悪の組織を調べる。調べ方がわからないので
道行く人に「これこれこーいう組織が」と尋ねると、何故か教えてくれる。
凄いぞ道行く人。あとJrは警察に追われている。多分相手は西部警察。
暫くすると、悪の組織がアジトにしているビルに忍び込んで
証拠を手に入れる話になる。アジトも道行く人が教えてくれた。
大体この辺りで累計死傷者数がざっと三桁。九割警察。
俺ならこの街で警察はやらない。民間人でも嫌だが。
監視カメラをぶっ壊しながら侵入するJrと魔剣。ショットガンで応戦する
警備員。ようやく戦闘っぽくなって来てテンションを持ち直すAさん。
345 名前:6/6[sage] 投稿日:2007/03/02(金) 04:02:09 ID:???
ここでAさんがショットガンの一撃を食らう。GMがダメージを受けた時の
説明を始める。なるほど、化け物に近くなると強くなるらしい。
「ダメージを食らう→化け物度上昇→人間らしさが減って強くなる」の構図が
このゲームの基本部分だと教わる。躊躇いなく自分の腹をかっさばくAさん。
システムの意図がさっぱり想像できない。GMは何故か楽しそう。
どうしようか悩んでいると、警備員が凄い強くなって襲って来る。
何故かは知らない。人間だと全然敵わなさそうなので、さっさと化け物になって
敵を倒すことにする。ナイフで切り刻まれながら自分の腹をかっさばくAさん。
強くなる魔王Jr。警備員もイチコロ。もう超混沌としている。
最後にアジトが爆発する。死なないけど大変なことになる。
そして唐突にエンディング。魔王Jrと魔剣は夜の闇に消えた、らしい。
「人間に戻れなくなっちゃったので」とGMがにこやかに告げ、
「罪」と書かれたチケットを何枚かくれる。そしてセッション終了。
帰り道で「二度とTRPGやらない」と言っていたAさんに申し訳なくなった。
チケットはそれから数年、色々な意味で戒めの為に保存されていた。
気が付いたら捨てていたが。
それ以来、ビーストバインドはどうしてもやる気になれない俺がいる。
という訳で終わり。連続投稿でエラー出ちゃったんで本読んでた。
たまの報告が昔話で済まんね。
346 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2007/03/02(金) 04:03:14 ID:???
済まん、普通に一冊読み終わるまでほったらかしてた。
支援くれた人トンクス。
スレ127
最終更新:2008年03月28日 00:16