謎の主婦

748 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2007/10/19(金) 07:41:23 ID:???
ここで颯爽と困ったちゃんの紹介をば。

一昨年の春、鳥取に参加したAという人の話。
うちはまあ、社会人から高校生から、まあ色んな職業の人がいるんだが、
Aは中でも変わっていて「主婦」だった。しかも子持ちの。
まあ、だからってTRPGやっちゃいかんという法律はないし、
お子さんも、もう小学校三年生とかで、手が離れて暇になったそーな。

……ところが、このAという人。ちょっと色々変わってた。
決して困ったちゃん、というわけではなかったと思う、この時は。
いや、人によっては十分困ったちゃんだと言うのかもしれないけど。

「えーと、それじゃあ次回はこのシステムをやろうかー」
ってな感じで事前にGM担当者とかまで決定していたのに、
「ねえねえ皆さん、このシステムで遊びましょうよ!」
とか突然言い出したりする。
GMは当然自作シナリオ用意してるし、そっちのシステムに関しての事前準備皆無。
「い、いや、前に言ってたよね、こっちやるって。皆準備してるから……」
勿論、全部却下ってわけじゃなかったから、うん。
GMが「ごめん、忙しくて準備できなかったんだ」って時もあったし。


749 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2007/10/19(金) 07:42:54 ID:???
あとはうちの鳥取にはワナビーの高校生がいてな。
現在もまだワナビーなんだが、結構文章力はあったように思う。
んで、「練習になるから」ってリプレイ執筆を彼が全部引き受けてて、
それが結構面白かったから、皆も毎回楽しみにしてたんだ。
で、Aも、そのことは知ってた筈なのに――。
「今回、私リプレイ書いてきたんですよー!」
「え、あれ? 全部彼が書くって言ってたと思ったけど……」
「でもほらー、色んな人の書いたの見たほうが練習になると思いますしー」
まあ別にリプレイ書いちゃいかんとは言わないし、思わないけど。
それならそうと先に言っておくべきなんじゃないかなあ、と皆が感じてた。
ワナビー君は「ありがとうございますー」とか言ってたけど。

そして更にあったのは、彼女が子供を連れてきたこと。
「ほら、皆に挨拶しなさい」
「………どうも」
「だめでしょ!もっとちゃーんと挨拶しなきゃー!」
とか言って軽いノリでパシパシ娘さんの頭を叩いている。
……でも、なんか娘さん凄く嫌そうな顔をしているんだよなあ。
というかTRPGするのに娘さん放っておいて良いのだろうか。
こっちとしては気を遣って、あんまり楽しめない……というか迷惑だったのだけれど。

750 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2007/10/19(金) 07:43:49 ID:???
で、事件は彼女が入会してから数ヵ月後におきたんだ。

うちの鳥取は、俺の親戚のおっちゃんが不動産関係の仕事しているのもあって、
借り手のいない事務所を、格安で貸して貰ってプレイ場所として活用してたりする。
まあ事務所つってもそんな大層なもんじゃなくて、ちょっと小さい会議室みたいな感じ。
で、家賃はサークル活動費として全員で折半する、という形になってる。
お金は事務所に置いてある蓋付きの缶からに、月末の支払日までに
各自放り込んでおいてくれ、って決まりになってた。

……で、その支払日。
いつもより早く行くと、Aが先に事務所にいたのな。
キャラメイクか何かしてたのか、ルールブック広げてゴソゴソしてる。
まあ別段気にする事じゃあないし、テキトーに挨拶すると
Aは「じゃあお昼御飯とかお菓子とか買ってきますねー」って入れ違いに出て行った。
んで、俺は家賃が全額揃ってるか確かめるために缶からに手を伸ばしたんだ。

――足りない。
それも微妙な金額が足りない。
「一人分」とかでは無くって、中途半端な額。
サークルメンバーを信頼してたから「誰がいくら入れたか」が判るような方法はとってなかった。
まあ、今考えれば物凄いズサンなんだが、単にお金放り込んでおくだけで良かったのさ。
勿論、ちょっと支払いが間に合わないときなんかは皆誰かに立て替えてもらってたし、
そういう時は事前に連絡があるか、缶からの中にメモが入ってたんだけど、
今回は連絡も無ければメモもない。こんな事態は初めてだったわけで。

751 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2007/10/19(金) 07:44:29 ID:???
あっれー、と首をかしげていると、ちょっと奇妙なものが眼に入った。
Aのルールブックから、微妙にお札がはみ出てる。
悪いとは思ったけど、念のためにルルブを開いてみると――……。
――ドンピシャ。
見事に足りない金額、そのまんまだった。

勿論、それ以上手は触れないで、後から来たメンバーにも見てもらって、事情説明。
「どう思うよ、これ……」
「う、ううーん……」
「ちょっと、なぁ」
「……言った方が良いよな」
「そりゃ、そうだろ」
正直、こういう事態が発覚するのも、メンバーを問い詰めるのも、良い気分はしない。
皆して曖昧な表情のままAさんが帰ってくるのを待って、一応事情を聞いてみた。

「えー!私がそんな事するわけないじゃないですかー!
 誰かが私を陥れようとしてるんじゃないですか!?」
「いや、今までこういう事はなかったし、そんな事するような奴はいないから。
 それに、その。やっぱり君のルールブックから見つかった以上、
 疑うってのは言葉が悪いけど、そう思っちゃうのは仕方ないよ」
「でも、それなら貴方がやったのかもしれないじゃないですか!他に誰もいないんだから!」

とまあ、実際に「盗んだ」所を目撃したわけじゃないから証拠にかける。
延々と平行線で議論が続いた後、あっさりと「じゃあもう辞めます!」と言って、
Aはサークルを出て行ってしまった。……本当に盗んだのかどうかは、結局わからずじまい。


752 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2007/10/19(金) 07:46:01 ID:???
総てが終わった後、ワナビー君が少し話してくれた事があって。

どうもAさん、何冊か本を出したことがあったらしい。
「で、俺がワナビーだって知ると、聞いてもいないのに色々教えてくるんですよ。
 他にも事務所に自分の書いた本持ち込んだり――本棚に入ってるんですけど、気付かなかったですか?」

いや全然と俺が首を横に振ると、彼は苦笑しながら言った。

「俺は、本を出した人の気持ちは想像するしかできないけど。
 もしも俺が本を出したとして、それをこういう場所に持ち込んだりはできないなぁ……」

しかし盗んだのかどうかはわからんが、盗むにしちゃやり口がズサンすぎるし。
……結局、彼女は何だったんだろう。困ったちゃんだったのだろうか。

以上、お粗末様でした。

756 名前:752[sage] 投稿日:2007/10/19(金) 08:09:09 ID:???
いやまあ、金銭に関してはそうなんだろうけれど(笑)

他の行動はどうなんだろうなあ、ってのが正直。
何か鳥取メンバー全員揃って「よくわかんねえ」って感じなので。




794 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2007/10/19(金) 19:32:25 ID:???
オレも似たような経験があるよ一

プレイルームで居眠りしていたときのこと、付近で物音がしたので起きたんだが
そこには知り合いの奴が硬貨をためた箱をゴソゴソとなにか弄ってた風に見えたんだよな

んで寝ぼけた振りして、声をかけたら適当に取り繕って慌てて外に
変だなと、箱を調べたら硬貨が一握り分少なくなってるし


さらに飛び出していった、その先から盛大に小銭をぶち巻く音が・・・
呆れると同時に、ああ世の中こんな奴がごまんといるんだろうなとか思った

仲間だ友人だと思うなら、もう目に付くところには置かないほうがお互いのためだねー


スレ141
最終更新:2008年03月30日 22:24