聖騎士様GM

628 名前:1[sage] 投稿日:2009/01/10(土) 03:41:04 ID:???
このスレにはよくあるタイプの小者なんだけど、夜食代わりに。
細かいディティールは少々ぼかして書いてある。

キャンペーンを始めようということになり、AがGMに立候補した。
AはこのメンツでGMするのは初めてだが、他のメンツとやっていた時は
PLよりむしろGMの方が多かったとのこと。
他の人がGMやってた単発シナリオでは、まあちょっと俺最強を
やりたがる傾向はあったものの、それほど凄い困ったちゃんでは
なかったので、GMをお願いすることに。
システムはARAで、キャラクタは全員1レベルで作成。PC人数は四人。
最初のシナリオはわりと普通のダンジョンもの。
村の宝を盗んだ悪党がダンジョンに立て籠もっているので、
奪い返してきてくれというような話。

途中までは普通に進んでいた。敵が出てくる、倒す。罠がある、外す。
順調にダンジョンを踏破していくPCたち。
しかし途中で妙に強力な罠が登場。
どういう仕組みかはよく分からないが、部屋に足を踏み入れた途端、
PCたちは強力な魔力によって水晶に閉じこめられるというような罠。
部屋に入る前にシーフが感知を試みていたが、発見できなかったようだ。
このままでは移動もできないので、シーフが解除を試みる。
念のためにとフェイトを使用して見事クリティカル。
これで探索を続けられると思ったら、
GMが「罠もクリティカルした。だから解除できない」という。
PLの一人が「罠ってクリティカルすんのか?」と不思議そうに聞いたが、
GMは「これはそういう種類の罠だから」という。


629 名前:2[sage] 投稿日:2009/01/10(土) 03:43:57 ID:???
まあGMのオリジナルの罠かもしれないし、
そもそもみんなそれほどこのシステムに慣れていないしで、
そういうものなのだろうと納得。
しかし納得はしたがこのままだと移動もできないで困る。
するとNPCが登場して、魔法の剣でクリスタルを切り裂くと、
中でヒーヒー言ってる新米冒険者たちを助けてくれた。
「こんなヒヨッコを野放しにしていたのでは、見殺しにするようなもの」
と言ってパーティーに同行してくれる親切なNPC。二刀流の剣士で凄く強そう。
GMの描写にも力が入り、かなり重要なNPCのようだ。
その後も探索を続けると、いきなり強い敵が出始めるが、
何しろNPCがとんでもなく強いので楽勝。むしろ楽勝すぎ。
PCたちはほとんどやることない。
引率の先生についていく幼稚園児のような有り様でダンジョン最奥に到達。
ラスボスの魔族が出てきたが、NPCの剣士様が瞬殺してくださり、シナリオ終了。

この時点で「なんたる吟遊」と思わないでもなかったが、
まだセッション一回目だし、どこかで予定外のことがあって
GMが困った挙げ句の処置かもしれないと気を取り直すPLたち。
しかし二回目も三回目も同じように剣士様
(心優しい剣士様はヒヨッコたちが心配で見守ってくださっているのです)
が助けてくれてしまうので、ついに苦情を申し立てた。
「NPCが解決しちゃったらつまらないだろ」というようなことを丁寧に丁寧に説明し、
最初はストーリーがどうだとか色々言っていたGMも理解を示してくれた。
次はこの剣士様は出さないという。
これでようやくボスを殴れるかもしれないと喜ぶウォリアー。
ボス戦で(意味のある)プロテクション使えるかもしれんと嬉しそうなアコライト。
メイジやシーフも気合いが入っていた。

630 名前:3[sage] 投稿日:2009/01/10(土) 03:48:20 ID:???
セッション四回目にして、ついに剣士様抜きで迎えたラスボス戦。
レベル3のPCたちを迎え撃つのは

レライエ20体。

ウォリアー:「……モブっすか?」
GM:「モブのレライエなんていないでしょ。全部単体の敵です」

もちろん勝てるはずもなく、PCたちはあえなく全滅。
これはどういうことだと詰め寄るPLたちにGMは言った。
「だってNPC抜きの戦闘にしてくれって言ったのはそっちでしょ。
ね、だからNPC必要でしょう。今まで剣士を出していたのは親切だったんです」
そうくるとは予想してませんでした。
その後、反省会で再び「そういうことではなく」と話し合いが始まるものの、
全く分かってくれないGM。
言葉ってのは通じない時はとことん通じないものだと無力感を味わう我々。
PC全滅してしまったのでキャンペーンはここで中断しようということになり、
PLをやっていたBがGMして取りあえず次は単発のシナリオやることになる。

そして日を改めて、GM交代して単発シナリオ開始。
Bは普段は普通のシナリオをごく真面目にこなす人なのだが、
この時はAに自分のやってることをわかってもらおうと思ったのだろう。
Aと同じように途中からもの凄く強いNPCを登場させ、
そいつが全ての障害をクリアし、ラスボスもあっさり片付ける。
A以外のPLはGMの意図が分かったのでAの様子をうかがいつつも普通にプレイ。
これも一種の厨返しなのかもしれないが、もう普通に説明しても
わかってもらえるとは思えなかったのでA以外は文句も言わない。
ラスボスまでNPCに倒されてしまったAは、シナリオ中も終了後も
GMに不満をぶつける。


631 名前:4[sage] 投稿日:2009/01/10(土) 03:51:01 ID:???
終了後の反省会でこんなシナリオは面白くない、GMが身勝手すぎるというAに、
お前も全く同じことしてただろと言うB。
Aは違うと言い張るが、他のPLたちは全く同じだったとBを支援する。
それで、ようやく分かってくれたようで。
次は必ずPCたちが活躍できるシナリオを用意するから
GMをやらせてくれというA。
ああ我々はわかりあえたと清々しい気持ちになりAにGMをお願いする。
流石にいきなりキャンペーンは怖かったので、また単発のシナリオをやることに。

そして、分かってくれたAがGMをしてのシナリオ。
PCは事前に用意しておいたレベル1。
この単発シナリオが成功したら、そのままこのPCを使って
キャンペーンをやる予定だった。
シナリオはマジックアイテムの秘密を解き明かし、
最終的にはそれを封印するという内容。
街で情報を集めたりした後、PCたちは遺跡に突入。
そこで、NPCが、出てきて。

アコライト:「……NPC?出てくるの?やっぱり?」
GM:「いや、これはシナリオに必要なNPCだから。ストーリーに絡む重要な」

まあそうだ。そりゃそうだ。
何か重要な役割や情報を持ったNPCぐらいいてもいいだろう。
我々は疑い深くなりすぎていたようだ。
幸い、この聖騎士様は剣士様と違って罠を解除したりはしないので、
シーフはちゃんと罠も解除できた。


632 名前:ダガー+老害を超えた老害[] 投稿日:2009/01/10(土) 03:54:19 ID:UlwCUQ33
まだ続く?

633 名前:5[sage] 投稿日:2009/01/10(土) 03:55:21 ID:???
そして迎えるラスボス戦。
レベル1の初々しい冒険者たちを待ちかまえていたのは、レベル8の魔族4体。

シーフ:「これ勝てるのか!?」
メイジ:「いや、何かあるんだろう、敵を弱体化させるような何か」

この時点で自分が考えたのは、この聖騎士様が敵を弱体化させるような
封印でも使ってくれて(何かそれっぽいアイテムを持っているようだったし)、
後はPCたちが倒すというような展開。
何しろシナリオに必要なNPCらしいし。PCたちが戦える分、今までよりずっとマシだし。
それとなく「もしや聖騎士様にはあの魔族どもを封じるような策が?」
とお伺いを立ててみるが、聖騎士さまはもっと、ダイレクトに親切なお方で。
「魔族を倒すのは聖騎士の役目!さあ君たちも共に戦おう!」
今までと何が違うんだと口々に言うPLに、Aは言った。
「今回はちゃんとそれぞれの見せ場を用意してある!
シーフは罠を解除したし、敵の攻撃もインタラプトできるはず。
アコはプロテクション、ウォリアーはカバーリング、
メイジはウェポン使って武器の強化!」
もう、この時点で、駄目なんだろうなとは分かっていたんだけど。
とにかくボス倒したら終わりにできるわけで。
戦闘開始。とにかくもの凄い強い聖騎士様。最初の一撃で魔族半滅。
可哀想な魔族、聖騎士に必死の攻撃を繰り出す。
GM:「ほら、カバーリング!」
いや。カバーリングしなくても余裕でしょう聖騎士様。
というかカバーリングしたらレベル1のウォリアーが死にます。
プロテクションもいりませんよね。
そして聖騎士様の武器は最初から魔法ダメージ(全ての属性に有効)なので、
メイジの支援もいりませんよね。

反省会みたいなのは開いたんだけど、もうわかり合おうと努力する気力もなく、
今後はこいつにGMやらせるの止めようということになった。
本当にもの凄く言葉が通じていなかった、あの時は。

634 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/01/10(土) 04:09:24 ID:???
もうちょっとダイレクトに「最終戦闘はプレイヤーだけの力で戦いたいんだ」って言ってしまえば?

635 名前:628[sage] 投稿日:2009/01/10(土) 04:11:47 ID:???
>>632
すまん、大したことない報告なのに思っていたより長くなってしまった。
これで終わりです。

636 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2009/01/10(土) 04:19:45 ID:???
>>635
長いけど、まぁ、うん。日本語話してるのに通じない人間っているよね。
そいつには一言「オナニーやりたいなら1人でどうぞ。」って言って、二度と
そいつとはゲームしないってのが正しい処方箋だね。

641 名前:NPCさん[] 投稿日:2009/01/10(土) 04:47:39 ID:g/nm5iLU
同一言語つかってるのに言葉の通じない奴との遭遇って、
TRPGやってると逃れられないものなのかね。

弁も立つしTRPGに対する情熱は凄いのに、人のロールプレイには
付き合わないし、GMさせると実験的なオナニーに付き合わせるばかり
ってのがウチにも昔いたなぁ。
3年くらい付き合ったけど、最後までこちらの説得は全く通じなかった。


スレ214
最終更新:2009年01月13日 00:51