二人の勇者とイデ○ン・ガン

586 名前: 報告01 05/01/26 20:02:16 ID:???

もう随分昔のことで、時効だと思われるのでネタを提供させて頂く。
細かい部分を間違えているかもしれんが、そこは勘弁してくれ。

時は昔、システムはセブン=フォートレスの一番古いやつ。
今でも所属しているサークルでの話だ。
ある所に長く続きいよいよ終幕を迎えようとするキャンペーンが
あった。俺とBはそれぞれ勇者のPCを受け持ち、パーティーの中
でも主役的な扱いを受けていた。
GMのAはこれをダブル主人公制といっておった(普通は勇者は
パーティーに1人らしい)。

キャンペーン開始当初の敵は、冥鬼といわれる存在。太古に
作られた危険な生体兵器だとか。
しかし話の後半にかけて、パーティーの目的は人類と冥鬼の
平和共存を目指すというものに変わっていた。それは兵器と
して作られた生き物としての悲しさを演出するエピソードを経験し、
対話可能な冥鬼NPCとの邂逅を経た上のことで、一応パーティーとし
てのコンセンサスは存在した。
人類と冥鬼の両陣営内の主戦派をあるいは説得し、あるいは倒し、
人魔共栄の目的に一路邁進(そういうシナリオが続いていた)。

そんなある日。


587 名前: 報告02 05/01/26 20:05:46 ID:???

俺とBのPC(以降、便宜上PCとPLの区別をつけずに表記する)は、
Aとマンツーマンで行ったシーンにおいて、それぞれのパトロン的
な神(竜だったかもしれん)に呼び出された。
神の話では、やはり冥鬼との共存は無理。殲滅するしかないとの
こと。そりゃねーよ、神様。唐突な話に驚き反発する俺。
神曰く、「だったらおまいの特殊能力と特殊装備(GM設定の
強力なもの多数)を全てボッシュートしてもう一人の勇者に
与える。」
俺は愚かにも、それでも信念を貫いてやると宣言してしまった。
この選択は高くつくことになる。警告通り力を奪われ、俺は放り
出された。

これは後から聞いた話だが、Aは色々考えた末にやはり共存はあり
えないとの結論に至り、キャンペーンの路線を180度変えることに
したらしい。神による選択肢提示と力の剥奪は、その日の朝に思い
ついたと言っていた。

そして同じマンツーマン・シーンを終えたBと合流。同じ経験をして
きたという。
神の命令に背いたという俺にBは言った。
「おまえはそう言ってくれると思っていたよ。だが俺は殲滅の道を
選んだ。ここでお別れだ。」
いきなり強烈な攻撃を受けて俺は気絶。Bは飛び去って行った
・・・わけではなかった。


588 名前: NPCさん 05/01/26 20:08:23 ID:???

>いきなり強烈な攻撃を受けて俺は気絶。Bは飛び去って行った
は嘘(冗談)なのね?


589 名前: 報告03 05/01/26 20:08:26 ID:???

しばらくして、彼は再び俺の前に姿を現した。やり残したことが
あるらしい。
「俺たち、苦労してここまできたんじゃないか。人に言われた位
で投げ出すのかよ。」必死に説得を試みるが駄目。
「全ての泥は俺が被る。おまえは生き残って平和な世界を導い
てくれ。」友情溢れる言葉と共に、彼は俺専属だったNPC2人に
攻撃を開始。この2人とは、プラーナ(セブン=フォートレスの
あらゆる判定にプラスできるポイント)を補充、拡大する支援
用美少女生体ロボットで(笑うなよ、兵が見ている)、キャン
ペーンの最初のころからの仲間だった。

俺も抵抗したが、戦闘力が文字通り1桁違う。Bは俺からボッシュ
ートされた力で洒落にならないほど強くなっていた。俺の使って
いた攻撃力20くらいの剣が、Bの手に渡っているのはいいのとして、
いつの間にか攻撃力300くらいにパワーアップしている。

鎧袖一触で俺は再び気絶。美少女ロボットは2人とも破壊された。
GM曰く、完全体の勇者は倒した者の特殊能力を手に入れることが
できるとのこと。
ホクホク顔でプラーナ補充・拡大能力を手に入れる勇者B@Complete。
やり残したことはこれだったらしい。


590 名前: 報告04 05/01/26 20:10:19 ID:???

冥鬼の支配する国の国境に移動したBは、どこで手に入れたのやら
大量破壊兵器を取り出して攻撃開始。

名前はイデ○ン・ガン、攻撃力9999、射程無限、効果範囲とっても
広いというのだけは覚えている。

エレコーゼよろしく殲滅戦を展開するB。冥鬼の反撃もあっさり
退けた。しばらくの間俺を含むパーティーは、高速飛行で移動した
Bに追いつくため移動中ということで出番なし。

やっとこさっとこ追いついた(とGMに言われた)俺は、懲りずに
もう一度説得を始めた。俺はそれほど温厚ではないし、いい加減
ストレスが臨界点に達しつつあったが、RPを投げ出すのはよくない。
B(の中の人)はプライドが高いので、糾弾したり非を説けば頑な
になるだけだと考えた俺は、搦め手のクサイ説得を試みた。
「○○○(Bの恋人)がさ、おまえのことを待ってるんだぜ。彼女、
おまえのことを誇りにしているんだ。人と魔の間に平和の橋を架け
られる男だってな。たとえ人類や冥鬼を全て敵に回しても、おまえ
は○○○の期待だけは裏切っちゃぁいけないんだ。」
動揺する(演出をする)B。おお、やったぞ俺。立った、立った、フラグが立った。

甘かった。

「俺は既に○○○には会えぬ身よ。彼女が笑って過ごせる平和な明日のために、敢えてこの手を汚すのみ。」
彼の「崇高な自己犠牲」RPに燃料を投下しただけだった。


591 名前: 588 05/01/26 20:13:20 ID:???

うはwwwかんちがいwwwwwwww


592 名前: 報告05 05/01/26 20:17:30 ID:???

その後、別のPCがそのシーンに登場。
よく覚えていないが、PLが遅刻したのかもしれない。
で、確かハーフ冥鬼であったそのPC(以下、C)とBとの
一騎打ちが始まった。俺は2人の間に体を入れて戦いを止め
ようとした。もっともこれは建前で、もう説得は諦めていたし、
力で止めることもできないと分かっていた。どちらかの攻撃が
命中さえすれば即死できるので、さっさとこの茶番から退場したい
というのが本音だった(無念腹を切るのは大人気ないと思ったので)。

しかしBの、「おまえは死んではいけない。はねのけます。」宣言で
あっさりと戦闘シーンから締め出される。死ぬのも許されないらしい。

Cは戦闘力を10倍するという特殊能力(GM設定)を持つ、Bに劣ら
ぬ怪物PCだが、イデ○ン・ガンを景気良くぶっ放すBの前では逃げ
回るしかない。別のPCが野次(「あなたがそのオモチャで楽しん
だ後、平和な世界とやらが無事残っていればいいですね。」)を
飛ばしたので、やっとBは普通の戦いに応じた。

野次ったPCを半殺しにして埋めた後に。

2人の戦闘力3桁バトルは長かったが、例のパワーアップした
剣の力もあってBの勝利に終わった。

廃墟の中で再び俺とBは対峙する。


593 名前: 報告06 05/01/26 20:19:49 ID:???

「△△△△(俺のPC名)は何か言うことはないか?」とAが俺の
漢を試す目で言う。Bも俺の台詞に期待している。

しかし俺は信念を貫けないヘタレだった。忍耐心が限界に達した俺は、
このシナリオが、GMとBコラボの新手のイジメ兼公開オナニーショウと
しか思えなくなっていたのだ。

「え?あー、まぁ好きにすれば?」投げやりに言うと、Aは俺の冷めた
RPにペナルティを科した。
その後何を言ったか覚えていないが、結局Bと戦闘になる。俺が全力
で攻撃。Bは余裕で避けもしない。無論かすり傷1つつかない。
「フッ。貧弱だな。これでは世界は救えん。」
反撃で三度気絶させられる俺。
その後、冥鬼の首領が現れ、やはり人と冥鬼いずれかが滅びるまで
戦うしかないと宣言してシナリオは終わり。
別卓のセッションが終わり、後半部分を観ていた仲間が笑って
「おまえの忍耐心に乾杯」。

その晩俺は眠れなかった。今までキャンペーンの中で積み重ね
てきたものをあっさりと破壊されたこと、親しいNPCを破壊され
たこと、そしてストーリーと能力の壁で、参加者から観客に格下
げされてしまったこと、思い出すほど怒りと憤懣が募る。

冷静に考えれば、俺の選択した結果で自業自得とも言えるのだが、
その時はそこまで自分を客観的に見ることはできなかった。


594 名前: 報告07 最後 05/01/26 20:21:37 ID:???

俺は寝床を3時くらいに抜け出すとPCを立ち上げ、感想文の作成
にかかった。当時我がサークルでは、PLが感想文をGMに提出する
という慣習があったのだ。

俺は大人気なくも感想文の中で散々シナリオをこき下ろし、
2度とキャンペーンに参加しない宣言。そして止せばいいのに
その感想文をサークル内で回し読みさせた。AとB以外には大受け
して皆爆笑した。

その後、例のキャンペーンはサークル内で行われることはなく、
Bの家に有志が集り、1度だけセッションを行って終わらせたらしい。
俺のせいではないと思いたいが。

今冷静に考えれば、キャンペーンの方向を思いつきで急転換させよう
としたAにも、力に任せて自己中心的なプレイをしたBにも、私怨を晴ら
すため攻撃文書を回し読みさせた俺にも充分困ったちゃん資格があると
考えている。

おしまい。


597 名前: NPCさん 05/01/26 20:25:08 ID:???

とりあえずお前忍耐力ありすぎ
漏れだったらGMが方向転換した時点でPC自殺させて
キャンペンから離脱してるぜ


598 名前: NPCさん 05/01/26 20:28:54 ID:???

SFのことはよく知らんのだが、PC1人を満足させるために他のPCが犠牲になるようなゲムなのか?


599 名前: NPCさん 05/01/26 20:29:00 ID:???

感想文でこき下ろす前にGMに方向転換の理由を……尋ねられる心境じゃなかったろうな。
他のPL達はどんな感じだったん?


600 名前: NPCさん 05/01/26 20:30:11 ID:???

>>586
とりあえず、君の気持ちはわかる。そこは厨返ししてもとがめきれない所だな。
BもBで、まあそんなに不自然なRPじゃないしなあ。
やはり一番の困ったちゃんは、思いつきでキャンペーンの方向性を変えた上にイデ○ン・ガンまで持ち出してきたAではなかろうか。
つか、PC間の戦闘力に10倍もの差をつけちゃあかんだろ。


601 名前: NPCさん 05/01/26 20:30:25 ID:???

話としては面白いと思う
Aの立場はやりたくないけど
ちなみにA、Bともとも「それでも両種族の共存平和」を望んだらどうなったんだろ?




606 名前: NPCさん 05/01/26 20:34:26 ID:???

>>601
1.PCの中から殲滅に賛成したPCを第3勇者様(戦闘力100倍)に任命
2.どこからともなく現れた超絶美形NPC(半神)がイデオンガンを振り回して異種族殲滅、世界平和でめでたしめでたし
3.GMがムギャオーしてPC皆殺し


608 名前: 報告者 05/01/26 20:38:03 ID:???

>>597
方向転換は後から聞いたんだ。だから神による選択肢は、
平和のための試練だと考えていたんだよ。
それに書いたとおり、RPをセッション中に投げ出すのは
良くない。

>>598
断じて違う・・・というかそういう前提のRPGあるの?

>>599
参加者は俺、B、C、野次った人。
俺自身が相当落ち込んでいたんで、他の人の感想は
知らない。スマン。

>>601
Aはマスター。2人が神命を拒否していたらどうなったかは
不明。

627 名前: インモラル又吉 05/01/26 20:56:17 ID:???

そういやあ報告者はまだそのプレイグループにいるみたいだが、AとBはどうしてるんだ?



638 名前: 報告者 05/01/26 21:26:02 ID:???

>>606
あなた、察しがイイね。
実は第3の勇者NPCがいたんだよ。冥鬼殲滅派で、自分は戦う
機械だとまで言ってのける、激強なのが。
立ち位置的には俺の勇者が剣を交えながら説得すべき相手だと
考えていたんだが、Bの台頭で立場が・・・

>>627
彼らは5年位前(あのセッションから数年後)からサークルに
顔を出していない。
あの事件で特に仲が悪くなったというわけではない。
しかし、Aのマスターする卓に入ったのは、あれから1回しかないな。
それからBを相手にマスターする時は、なるべく彼のPCを強化しすぎ
ないように気を配っていた記憶がある。

>>608
SWのマスターはよくやっていたが、そのアイテムは記憶にない。
ただオリジナルのアイテムや特殊能力を気前よくPCにくれる
マスターだったよ。
問題はPLに対する好悪の念が強いことだけど。



スレ51


スレ88にて追加情報が。この記事じゃないかと推定。

868 名前: NPCさん 2006/01/31(火) 23:26:12 ID:???

>>838
自分が相手より強い立場に立った上で「オレを説得しろ」=
「オレに手を差し伸べろ、オレが求められていることをアピール
しろ、頭を下げろ。」という態度をとるのは、他のプレイヤーの
反発をかいやすいと思う。

51スレで、力を手に入れて暴走したプレイヤーのことを報告したが、
後日談では、彼は暴走した次の回では説得されてやるつもりだった
らしいんだよな。
しかし暴走した回でオレの忍耐が切れて、キャンペーンから脱落
した。説得役がいなくなり、キャンペーンはグダグダ。

まぁ、君の友人のようなできたプレイヤーは少ないし、そういう
のを皆に期待するのも良くないってことだ。



スレ88
最終更新:2008年03月20日 22:14