MI-O 第31~40話

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*MI-O 第31話「思い直し」 2008年 01月 18日 21:45 改めて冷静に考えると麻雀に必勝法などあるわけなく今日駄目だからまったく駄目と決め付けるのはおかしかった。 それに強くなるための心構えとか少しずつ教わってるのだから旅打ちは無意味ではない。 そう思い直し美央は南が無事打ち終わるのを静かに待った。 一方、南は美央に恥ずかしい姿を見られたことを悔やみながらも静かに風が吹いてきた事を肌で感じていた。 配牌と自摸に勢いを感じ他家が静かになったと思い、自分の和了番が来たと確信して前に出始めた。 しかしまだ弱々しいからミスをすればすぐに変わってしまうだろう。南は本ヅキで無いからとリーチを控え他家からの出和了を狙った。 それが功を奏して初めてトップになった。けどプラスになるには馬鹿ヅカなければならず、南はあきらめてラス半にした。 *MI-O 第32話「麻雀界の光」 2008年 01月 20日 18:22 次の半荘も南はトップになった。しかし好不調の波を考えればそろそろ下り坂、体力も考慮して南は続行しなかった。 南は卓を離れ美央の居る待合席に向かった。そして美央に向かって 「お待たせ。」 と声を掛けた。美央は恋人を待っていた女性のように南が来たのを喜び 「お疲れさま。」 とやさしく言った。南は美央に 「負けたわ。」 と申し訳なさそうに言った。それを聞いた美央は 「今日は私が勝ちましたから大丈夫ですよ。」 と二人の生活費はあると美央は南に言って安心させようとした。そんな美央の人の良さに呆れながらも南は この子は麻雀界の光や と心の中で強く感じていた。 *MI-O 第33話「負けた理由」 2008年 01月 25日 20:27 「食事に行きましょ。今回は私がおごります。」 そう言って美央は南を食事に誘った。 「そうやな、飯食いに行くか。」 と南は返して二人は箱を清算して雀荘を出た。 いつもなら美央におごってもらうことを恥と思い、おごられるのを拒否する南だが、麻雀マシーンの頭脳が負けた理由を探る方を優先してそちらで頭がいっぱいだった。 「考えが甘過ぎた。」 そう独り言をつぶやいた南に美央は変に思い南に 「どうしたのですか?」 と聞いてみた。南は即座に 「美央の分も稼ごうと(分をわきまえず)無理したのが甘かった。」 と答えた。それを聞いた美央は驚いて 「私は大丈夫ですよ。そんなに心配しないでください。」 と南に訴えた。 *MI-O 第34話「悪人になれないから」 2008年 01月 26日 21:36 その美央の訴えを聞いて南は美央に 「そうはいかんだろ。ここまで連れてきて無理だからと追い返すなんて、そんな鬼みたいなこと出来るか!」 と南は声を荒げて言った。美央は南にそこまで言われてすこしうれしく思い 「師匠が良い人だと最初からわかってました。見ず知らずの私のことを真剣に考えてくれて尚且つ私のことを守ろうと。」 さらに続けて美央は 「普通なら一緒に行動しないし、知らない人を師匠と呼べません。何か師匠から欲を感じれないから安心できるのだと思います。」 と美央は今の心境を告白した。その美央の告白を聞いて南は 悪人になれないからこんな人生送ってる と自笑しながら物思いに耽った。 *MI-O 第35話「酒を飲まない理由」 2008年 01月 27日 19:54 二人は先程の地下商店街に戻りうどん屋に入った。 注文した後も相変わらず黙っている南に痺れを切らして美央は 「この後、どうします?」 と南に聞いた。南は静かに 「明日に備えて寝るだけ。ただそれだけ。」 と答えた。美央は不思議がって南に 「師匠は酒は飲まないのですか?」 と聞いてみた。南は嫌悪感を出しながら 「あんなもの飲んでたらこんな商売続けられない。」 と答えた。それを聞いた美央は 「裏プロみたいな人達は普通に飲んでいますけど。」 と言い返した。それに対して南は 「寿命を縮めてるだけや。」 と吐き捨てるように言った。 *MI-O 第36話「死への意識」 2008年 01月 28日 22:08 その南の態度を美央は不思議に思ったがあえて聞こうとせずに素直に受け入れることにした。それで 「私は、師匠の考え通りこれからはお酒を飲まないようにします。理由はわからないけど弟子として師匠の言い付けを守らせていただきます。」 と美央は南に言った。それを聞いて南は美央に 「みんな酒で体を壊して死んでいく、知っている人間が何人消えていったか。」 と悲しく語った。それは経験の無い美央にもわかる、重く苦しい理由だった。 そして美央は南に死んでほしくないという気持ちを持ち、死を身近に感じるようになった。 そんな気持ちを忘れさせるように南は美央に 「もう、行こうか。」 と声を掛けた。 *MI-O 第37話「持ち金」 2008年 01月 29日 20:35 美央は「はい。」と返事をして二人でレジに向かった。南が財布から金を出そうとするから美央はあわてて 「私が払います!」 と言って南を止めようとした。しかし南は美央に財布を見せながら 「自分の分は自分で出す。」 と言って逆に美央を止めた。財布の中の十数枚の万札は美央を止めるのに十分で、美央は黙って自分自身の分だけを払った。 店を出た後、美央は南に 「師匠はいくら持ってるのですか?」 と聞いてみた。その問いに南は 「2、300程かな。」 とさりげなく答えた。 「それは高レート用の軍資金ですか?」 と美央は続けて南に聞いてみた。 *MI-O 第38話「手違い」 2008年 01月 30日 21:23 「高レートは行かないようにしてる。高レートは金の有り難みを感じなくなって自分自身が駄目になりそうだから。」 と南は答えた。その答えから美央は南が低レートのフリーで勝ち続けて、大金を残してきたことを瞬時に理解した。 さらに他にも色々聞きたいことがあったが、相変わらず無口で何かを考えて美央を見ないで他を見てるような南に美央は何も切り出せなかった。 十数分歩いて辿り着いたとこはサウナだった。そこで初めて南の表情が変わった。 「しまった。」 と南は言った。美央は何があったかわからずおろおろした。 「男専用で女が入れないことを忘れてた。」 と南は美央を連れているからサウナに泊まれないことに今気付いたのだった。 *MI-O 第39話「漫画喫茶」 2008年 02月 01日 20:43 美央も事情が掴めて困惑した。地方の雀荘へのゲストで行くのと同じ感覚で旅打ちに来てたから宿泊先のことを考えてなかった。 ゲストの場合は向こうで宿泊先を手配してくれるから、自分で探す必要が無く言われるまま宿泊先に泊まればよかった。 今も普通にホテルに泊まればいいと南に言おうとしたが宿泊代金に気付いてすぐに思い止まった。 南はさすがに他に泊まるとこが無いから美央に 「ビジネスホテルにでも泊まるか?」 と言った。美央もそこしかないと思いうなずいた。そして二人はビジネスホテルの方に向かって歩きだした。 少し歩いて美央はある場所に気付き南に 「漫画喫茶に行きましょ。」 と行った。 *MI-O 第40話「ペアシート」 2008年 02月 03日 21:56 漫画喫茶?今から漫画見るの? 南は意味がわからなかった。続けて美央は 「漫画喫茶ならシャワーもあるし仮眠できますよ。」 と南に言った。仮眠できるならと南は拒否しなかったら美央は南の腕を引っ張って共に漫画喫茶に向かった。 わざわざ引っ張る必要があるんかと思いながらも南は美央に連れられて漫画喫茶に入った。 美央はカウンターの従業員にペアシートとナイトパックを頼んだ。 そしてさすがにペアシートはと南がためらうのを無視して美央は南を席に案内した。 戸惑う南を席に座らせて美央は南に 「先にシャワーを浴びてくるから待っててください。」 と言ってシャワーを浴びに行った。残された南は仕方なく目の前のPCを触り、美央が戻ってくるのを待つことにした。 [[MI-O 第41~50話 >http://www6.atwiki.jp/minamisan/pages/16.html]]
*MI-O 第31話「思い直し」 2008年 01月 18日 21:45 改めて冷静に考えると麻雀に必勝法などあるわけなく今日駄目だからまったく駄目と決め付けるのはおかしかった。 それに強くなるための心構えとか少しずつ教わってるのだから旅打ちは無意味ではない。 そう思い直し美央は南が無事打ち終わるのを静かに待った。 一方、南は美央に恥ずかしい姿を見られたことを悔やみながらも静かに風が吹いてきた事を肌で感じていた。 配牌と自摸に勢いを感じ他家が静かになったと思い、自分の和了番が来たと確信して前に出始めた。 しかしまだ弱々しいからミスをすればすぐに変わってしまうだろう。南は本ヅキで無いからとリーチを控え他家からの出和了を狙った。 それが功を奏して初めてトップになった。けどプラスになるには馬鹿ヅカなければならず、南はあきらめてラス半にした。 *MI-O 第32話「麻雀界の光」 2008年 01月 20日 18:22 次の半荘も南はトップになった。しかし好不調の波を考えればそろそろ下り坂、体力も考慮して南は続行しなかった。 南は卓を離れ美央の居る待合席に向かった。そして美央に向かって 「お待たせ。」 と声を掛けた。美央は恋人を待っていた女性のように南が来たのを喜び 「お疲れさま。」 とやさしく言った。南は美央に 「負けたわ。」 と申し訳なさそうに言った。それを聞いた美央は 「今日は私が勝ちましたから大丈夫ですよ。」 と二人の生活費はあると美央は南に言って安心させようとした。そんな美央の人の良さに呆れながらも南は この子は麻雀界の光や と心の中で強く感じていた。 *MI-O 第33話「負けた理由」 2008年 01月 25日 20:27 「食事に行きましょ。今回は私がおごります。」 そう言って美央は南を食事に誘った。 「そうやな、飯食いに行くか。」 と南は返して二人は箱を清算して雀荘を出た。 いつもなら美央におごってもらうことを恥と思い、おごられるのを拒否する南だが、麻雀マシーンの頭脳が負けた理由を探る方を優先してそちらで頭がいっぱいだった。 「考えが甘過ぎた。」 そう独り言をつぶやいた南に美央は変に思い南に 「どうしたのですか?」 と聞いてみた。南は即座に 「美央の分も稼ごうと(分をわきまえず)無理したのが甘かった。」 と答えた。それを聞いた美央は驚いて 「私は大丈夫ですよ。そんなに心配しないでください。」 と南に訴えた。 *MI-O 第34話「悪人になれないから」 2008年 01月 26日 21:36 その美央の訴えを聞いて南は美央に 「そうはいかんだろ。ここまで連れてきて無理だからと追い返すなんて、そんな鬼みたいなこと出来るか!」 と南は声を荒げて言った。美央は南にそこまで言われてすこしうれしく思い 「師匠が良い人だと最初からわかってました。見ず知らずの私のことを真剣に考えてくれて尚且つ私のことを守ろうと。」 さらに続けて美央は 「普通なら一緒に行動しないし、知らない人を師匠と呼べません。何か師匠から欲を感じれないから安心できるのだと思います。」 と美央は今の心境を告白した。その美央の告白を聞いて南は 悪人になれないからこんな人生送ってる と自笑しながら物思いに耽った。 *MI-O 第35話「酒を飲まない理由」 2008年 01月 27日 19:54 二人は先程の地下商店街に戻りうどん屋に入った。 注文した後も相変わらず黙っている南に痺れを切らして美央は 「この後、どうします?」 と南に聞いた。南は静かに 「明日に備えて寝るだけ。ただそれだけ。」 と答えた。美央は不思議がって南に 「師匠は酒は飲まないのですか?」 と聞いてみた。南は嫌悪感を出しながら 「あんなもの飲んでたらこんな商売続けられない。」 と答えた。それを聞いた美央は 「裏プロみたいな人達は普通に飲んでいますけど。」 と言い返した。それに対して南は 「寿命を縮めてるだけや。」 と吐き捨てるように言った。 *MI-O 第36話「死への意識」 2008年 01月 28日 22:08 その南の態度を美央は不思議に思ったがあえて聞こうとせずに素直に受け入れることにした。それで 「私は、師匠の考え通りこれからはお酒を飲まないようにします。理由はわからないけど弟子として師匠の言い付けを守らせていただきます。」 と美央は南に言った。それを聞いて南は美央に 「みんな酒で体を壊して死んでいく、知っている人間が何人消えていったか。」 と悲しく語った。それは経験の無い美央にもわかる、重く苦しい理由だった。 そして美央は南に死んでほしくないという気持ちを持ち、死を身近に感じるようになった。 そんな気持ちを忘れさせるように南は美央に 「もう、行こうか。」 と声を掛けた。 *MI-O 第37話「持ち金」 2008年 01月 29日 20:35 美央は「はい。」と返事をして二人でレジに向かった。南が財布から金を出そうとするから美央はあわてて 「私が払います!」 と言って南を止めようとした。しかし南は美央に財布を見せながら 「自分の分は自分で出す。」 と言って逆に美央を止めた。財布の中の十数枚の万札は美央を止めるのに十分で、美央は黙って自分自身の分だけを払った。 店を出た後、美央は南に 「師匠はいくら持ってるのですか?」 と聞いてみた。その問いに南は 「2、300程かな。」 とさりげなく答えた。 「それは高レート用の軍資金ですか?」 と美央は続けて南に聞いてみた。 *MI-O 第38話「手違い」 2008年 01月 30日 21:23 「高レートは行かないようにしてる。高レートは金の有り難みを感じなくなって自分自身が駄目になりそうだから。」 と南は答えた。その答えから美央は南が低レートのフリーで勝ち続けて、大金を残してきたことを瞬時に理解した。 さらに他にも色々聞きたいことがあったが、相変わらず無口で何かを考えて美央を見ないで他を見てるような南に美央は何も切り出せなかった。 十数分歩いて辿り着いたとこはサウナだった。そこで初めて南の表情が変わった。 「しまった。」 と南は言った。美央は何があったかわからずおろおろした。 「男専用で女が入れないことを忘れてた。」 と南は美央を連れているからサウナに泊まれないことに今気付いたのだった。 *MI-O 第39話「漫画喫茶」 2008年 02月 01日 20:43 美央も事情が掴めて困惑した。地方の雀荘へのゲストで行くのと同じ感覚で旅打ちに来てたから宿泊先のことを考えてなかった。 ゲストの場合は向こうで宿泊先を手配してくれるから、自分で探す必要が無く言われるまま宿泊先に泊まればよかった。 今も普通にホテルに泊まればいいと南に言おうとしたが宿泊代金に気付いてすぐに思い止まった。 南はさすがに他に泊まるとこが無いから美央に 「ビジネスホテルにでも泊まるか?」 と言った。美央もそこしかないと思いうなずいた。そして二人はビジネスホテルの方に向かって歩きだした。 少し歩いて美央はある場所に気付き南に 「漫画喫茶に行きましょ。」 と行った。 *MI-O 第40話「ペアシート」 2008年 02月 03日 21:56 漫画喫茶?今から漫画見るの? 南は意味がわからなかった。続けて美央は 「漫画喫茶ならシャワーもあるし仮眠できますよ。」 と南に言った。仮眠できるならと南は拒否しなかったら美央は南の腕を引っ張って共に漫画喫茶に向かった。 わざわざ引っ張る必要があるんかと思いながらも南は美央に連れられて漫画喫茶に入った。 美央はカウンターの従業員にペアシートとナイトパックを頼んだ。 そしてさすがにペアシートはと南がためらうのを無視して美央は南を席に案内した。 戸惑う南を席に座らせて美央は南に 「先にシャワーを浴びてくるから待っててください。」 と言ってシャワーを浴びに行った。残された南は仕方なく目の前のPCを触り、美央が戻ってくるのを待つことにした。 ⇒[[MI-O 第41~50話]]

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