さくら、咲く咲く。散る散る、満ちる。
ぼくは、犬。
最終更新:
匿名ユーザー
ぼくは、タロウ。
みっちゃんの犬です。
みっちゃんは、とてもやさしいです。
みっちゃんは、ぼくのことをとても可愛がってくれます。
みっちゃんは、ぼくのことを「大好きだよ。」と言いいながら抱きしめてくれます。
ぼくは、みっちゃんが大好きです。愛してます。
それは、とても寒い寒い、クリスマスイブの日でした。
ハチ公前で惨めにも捨てられたぼくに、そっと手を差し伸べてくれた、お姉さん。
世間さまの冷たい視線と好奇の眼差しさえも気に留めず、そっとぼくの首にマフラーを巻いてくれた、お姉さん。
それが、ぼくとみっちゃんの出会いでした。
その日から、ぼくのみっちゃんの犬としての生活は始まったのです。
…こんな昔の話は、つまんなかったですか?
そうですよね。すみません。
でも、ぼくにとっては忘れられない思い出なんですよ。
あ、ちょっとすみません。みっちゃんから電話です。
あ…はい……はい。わかりました。すぐ車で迎えに行きますから。
…ごめんなさい。急用ができてしまいました。
では、出かけてきますね。
あ、そうそう。このマフラーなんですよ。ほら、さっき話したのヤツ。
凄いでしょう?編み目が芸術的にバラバラで。
でも、ぼくにとっては宝物なんですよ。わかるでしょう?
では、出かけてきますね。
ぼくは、みっちゃんの犬ですから。
http://www.newvel.jp/nt/nt.cgi?links=2005-09-1-11720
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