57.小悪党

    

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誰も信じられないんだよ。
だって、学校を出て、最初に見たのが誰かの死体だぞ?
あんなの見て、他の奴を信用できるかよ。
あの人を殺した奴が、今もこの島のどこかにいるんだ。
そいつは、俺を見たら間違いなく俺を殺そうとするんだ。
…そのうち、この島にはそんな奴しかいなくなるのかもしれないな。

あー!チクショウ!訳わかんねぇよ!
こんなとこで死ぬわけにはいかねぇんだよ!
いい成績残してマスコミに注目されるようになりたいし、
長谷川さんを超えるくらいモテたいし、
もっともっといい女と付き合いたいし…

クソ!どうすりゃいい!?誰なら信用できる??

───そうだな、やっぱ、100%安全なのは…大竹くらいか。
アイツどこにいんのかな。
アイツならクソ真面目だし、まぁ俺を襲うことはないだろ。それに同期で仲がいい俺なら信用してくれるはずだ。
さすがにずっと一人って訳にはいかねぇ。
寝る時無防備になるのは嫌だし、水や食いもんも調達しなきゃいけないし、
いざって時、盾になる奴がいた方がいいに決まってる。

だって俺、プロ野球選手だぜ?夢の職業だよ、コレ。
それに俺は超イケメンなんだし、こんなとこでひっそりと死ぬなんて勿体無さすぎじゃね?
普通に生きてたらあと何人女を抱ける?
野球はまぁ、しんどくなったら辞めるにしてもだよ。
元プロ野球選手。これだけで歳とってもモテんじゃん?
それが何だよ、こんな男だらけのムサい、狂った島で死ぬなんて…
ありえねぇ。絶対ありえねぇ。
バレンタインデーに俺より大竹がたくさんチョコもらうってくらいありえねぇ。
女子高生が俺より新井さんの方がイケメンだって言うくらいありえねぇ。
末永さんが嫁にプリキュアのコスプレさせるくらいありえねぇよ?ソレ。
ハァ、…嫌になるよ、全く。
早く終わってくれよ。誰でもいいからさ、ぱぱーっと、殺しまくって、さ…
誰が生き残るとかどーでもいいからさ、早く終わらせてくれよ…

この家に上がりこんで、すぐに二階の部屋の押入れの中に隠れた。
朝になったら、仲間を探しに行こうと決めていた。
暗い中で動くのは危険だ。だから、明るくなるまで待とうと思った。

今になって思えば田中さんを殺したのは軽はずみだったかもしれない。
警戒心のかけらもなかったし、あのまま一緒にいれば盾としては申し分なかったと思う。
義理人情に厚い先輩なわけだし、襲われたら多分後輩守ろうとしてくれんじゃん?
仮眠とる間、見張ってくれたりしただろうしさ。

…けどまぁ、仕方ないよ、うん。
殺しちゃったものはさ。もう戻らないし。
もう忘れよう。だって、生き残るためのライバルが1人減ったんだし。
それにあの死に際はグロすぎて思い出したくないし。思い出すと吐きそうになるんだよね…。

とりあえず、朝になったら外探してみるか。
大竹にうまい具合に会えればいいんだけどなー。
まぁ、いい仲間見つからなかったらずっとここに隠れてよっかな…。
だってさ、ほっといてもゲーム進むじゃん?
超やる気になってる奴がいれば、どんどん人殺しまくってくれるはずだし。
そういう奴に任せといて、いつの間にかゲームセット!何もしてない俺が勝利投手、なんてのも有り得るんじゃね?

あ、そう思ったらなんか外出るのも危ないよな。
そういう狂った奴って、やっぱ外にいる奴狙うよね?
こういう、2階の押入れの中にいる奴なんて絶対狙わないよね?じゃあここ超安全じゃね?俺頭良くね?
このまま引きこもりになるのもアリかもしんない。
どうする俺?どうしちゃうの??
続く。

──そんな事を考えていると、いつの間にか朝になっていた。
知らないうちに眠りに落ちていたのかもしれないが。

とりあえず一度下に降りて何か食料でも探そうかと思い、一階に下りた。
田中敬人を殺したあの屋敷でかなりの収穫はあったが、長期戦になれば物資はあるに越したことはない。

軽くあくびをしながら、全く警戒することもなく居間のドアを開けた。

_ガチャッ

「うああああああ!!!」

───それは全く同時だった。
ドアを開けたのと、家中に響くような人間の絶叫が聞こえたのは。

【生存者残り34人】



リレー版 Written by ◆CSaSPFPJ7o
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