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「lite(あらすじ)」(2007/02/23 (金) 10:55:47) の最新版変更点
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<正悟メイン。他のひとたちも混ぜつつ。><はるかインタビュー用><br>
<br>
(小学校時代から、正悟は野球部でエース、愛は水泳部)<br>
・愛は学年で二、三番目。背泳ぎなら県大会の予選は通過できるかどうかレベル。<br>
<br>
4「水泳で頂点を目指す、って感じではなかったんですね」<br>
愛「上の方って<やってる子>と<やらされてる子>がいるんだ。<br>
好きでやってるだけじゃ、やらされてる子たちには絶対適わない。<br>
でも、やらされて好きなことしたくなかったから」<br>
4「水泳のどこが好きなんですか?」<br>
愛「別世界にいる感じかな。他のスポーツでも同じかもしれないけどね」<br>
<br>
・正悟は県大会のベスト8くらい。小技の得意な二番バッター。<br>
<br>
4「野球部でエースってすごいことだと思うんですが、どんな気分でしたか?」<br>
・エースに要求されるのは忍耐力と従順さ。<br>
・全力で投げてボール球より、八割のチカラでストライクが必要。<br>
・打たれても打たれても投げるのがエース。<br>
正「そう監督が決めたら、そうするのが学校の野球部です。以上」<br>
<br>
4「野球のことが嫌いそうに聞こえますけど?」<br>
正「じゃあ、違うことについて語りますか? 学校についてとか、恋愛についてとか」<br>
・今の正悟は、何のことも嫌いなんだと思う。<br>
<br>
<br>
・小学六年生の正悟が、東ドイツへ留学する。半年。<br>
(ステラタイプとの出会い
<正悟メイン。他のひとたちも混ぜつつ。><span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"><はるかインタビュー用></span><br>
<br>
(小学校時代から、正悟は野球部でエース、愛は水泳部)<br>
・愛は学年で二、三番目。背泳ぎなら県大会の予選は通過できるかどうかレベル。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「水泳で頂点を目指す、って感じではなかったんですね」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「上の方って<やってる子>と<やらされてる子>がいるんだ。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> 好きでやってるだけじゃ、やらされてる子たちには絶対適わない。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> でも、やらされて好きなことしたくなかったから」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「水泳のどこが好きなんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「別世界にいる感じかな。他のスポーツでも同じかもしれないけどね」</span><br>
<br>
・正悟は県大会のベスト8くらい。小技の得意な二番バッター。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「野球部でエースってすごいことだと思うんですが、どんな気分でしたか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・エースに要求されるのは忍耐力と従順さ。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・全力で投げてボール球より、八割のチカラでストライクが必要。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・打たれても打たれても投げるのがエース。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「そう監督が決めたら、そうするのが学校の野球部です。以上」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「野球のことが嫌いそうに聞こえますけど?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「じゃあ、違うことについて語りますか? 学校についてとか、恋愛についてとか」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・今の正悟は、何のことも嫌いなんだと思う。</span><br>
<br>
・小学六年生の正悟が、東ドイツへ留学する。半年。<br>
(ステラタイプとの出会い�そのうち留学してきますが、ステラ。)<br>
地元に居場所がなくなって、夏丘中学を受験することに。<br>
<br>
・祖父(原)に、行けと言われたら行くしかないのが市野家。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「留学して得たこと、失ったことについて教えて下さい」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・みんな同じ、という暗黙の了解の外にいること。それはプラスでもありマイナスでもある。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・普段は誰も何も言わない。自分でも忘れてる。でも、たまに気づく。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「みんな何かを得たり失ったりしながら生きているとは思うけど」</span><br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「実は私もイギリスにいたことがあるんです」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「実は私、生まれてからずっと日本にいるんです」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「そういうレベルの話だって、分かってはいるんだ」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・文通。クラスのみんなが手紙を書くって言っていたのに、二回以上書いたのは愛だけ。<br>
正悟からは嘘ばかり書かれた手紙が来る。愛は信じている。<br>
<br>
ドイツ人はみんなヒゲもじゃです、とか。罪のないやつ。<br>
この国には冗談を言う相手なんか、どこにもいない。<br>
<br>
ステラタイプが冗談を聞いてくれる? ステラタイプにも冗談ばかり言う?<br>
いずれステラが来た時に冗談ばかり言う伏線か。本当か。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「市野くんに手紙を出し続けたのは何故?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・返事が来たから。</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「クラスの女の子から手紙が来るって、どうでしたか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・クラスの女子だって意識したことなんてない。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・嬉しかったのは、愛からの手紙だからなのか、クラスの女子だからなのか、</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> 学校の友達だからなのか、日本からだからなのか、日本語が書いてあるからなのか。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「嬉しかったけど、少し怖かったかもしれない。どうしてこんないいことが僕の上にあるんだろう、って。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> 留学しなければ、そっちがあたりまえなんだけど、多分。それはもう僕には分からない」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・愛は、博愛精神から(多分)夏丘中学についていこうと決める。<br>
(名との出会い�みんながどこにいってもどこにもいかないように願う。)<br>
(その願いは叶えられない。名の手に余る、そんなのは神様の願いだ。)<br>
恐竜が滅びなければ人間は生まれなかったかもしれない。<br>
それなのに恐竜を滅ぼさないでって人間が願うの?<br>
<br>
だからって恐竜を滅ぼして下さいって願わなきゃいけないの?<br>
みんな、あるがままにあるのはあたりまえ。<br>
何かを望んだり祈ったりするのは自由。どうなるにしても、ならないにしても。<br>
<br>
夏生と名の宿主って決めてあったっけ?<br>
41sだと、夏生は宮内?<br>
42sだと、名は由香。夏生は・・・かんなか?<br>
43sだと、名はジュン。夏生は・・・誰だっけ?<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「市野くんと同じ学校に行きたいって、よく親は反対しませんでしたね?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・もちろんそんな言い方はしない。気づいた時から静かにアピール作戦。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・正悟と同じ学校に行くことになったのは「結果」だと。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・自発性を重んじてくれたのか、特に反対する理由もなかったのか。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「恋愛感情ではなかったんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・たぶん。だって別に正悟をどうしたいとか、正悟とどうなりたいとかなかったし。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・愛にあったのは、もっと一方的な気持ち。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「みんな誰かと一緒にいるべきだと思ったんだ。特に子どもの頃は」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「それは今でも変わりませんか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・誰がいなくなっても誰かはいると思っている。気づかないときは気づかないだけで。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・正悟が戻ってくると、妹がいる。美夕。吸血鬼?<br>
どうして生まれるまで教えてもらえないんだろう。<br>
美夕との間に距離がある。好きだけど怖い。<br>
もう少し育ってから、それが朝子に抱いている感情と同じだと気付け。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「どうやって、そのショックから立ち直ったんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「いないひとには何も言う資格はない、って整理した。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> 何か言いたいことがあるなら、いつもその場所にいなきゃいけないと」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・他のあれこれもいろいろ変わっている。学校だって瞬間ヒーローだけど、</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> すぐに腫れ物扱い。でも、それは当たり前のことだって気づいたから。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
(地元と夏丘と、どのくらいの場所にしよう? 電車で一時間とか?)<br>
<br>
(中学時代は武勇伝とかある? なくていい?)<br>
<br>
・夏丘中学で運動部の正悟と愛。見ているだけ、引っ込み思案の北上はるか。<br>
運動会で、愛が正悟を応援しているのを見て、うらやましいと思う。<br>
好きな人に好きと言える勇気。そこまではなくても、普通に声くらいかけたい。<br>
<br>
はるかは声を出したくて演劇部に入る。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「覚えてますか?」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「え、全然。そんなことあったっけ?」</span><br>
<br>
<br>
・久世紀生は地元の中学に淡々と通っている。<br>
でも、夏丘学園から、そんなに遠くない。<br>
一学年下に結樹とかかんなとかいる学校か?<br>
<br>
パソコンサークル、はまだこの時代にはないよなあ。<br>
音楽部か。演劇部か。帰宅部でもいい?<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「中学時代の帰宅部って、退屈じゃなかったですか」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・家ですることはありましたし、クラスメイトとは距離があったので。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「その頃の自分に声をかけるなら」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">久「今の自分にかける言葉もないのに?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・紀生の進学の理由は「就職に有利」+「交通費のかからない学校」<br>
(自転車ならどこだっていけるけど?)<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「その選択には満足していますか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・就職に有利、はまだわからない。交通費はかかっていない。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「中学時代から通えば良かったと思うことは?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・中学の時点では、わざわざ何かを選択する理由がなかった。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・何も選ばないということを選んでいたと今なら分かる。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">久「中学時代の上野さんや正悟、はるかさんに会えなかったのは惜しまれます」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・久世紀生の第一印象は? 正門の約束の樹(=楠?)を見上げていた。<br>
どこかで見覚えのある「キャラクター」=つくりもの。無理をしているっぽい。<br>
<br>
正「別に下見になんて来なくたって、いつも見てる学校じゃないか」<br>
愛「つまんないこと言わないの。誰かにとっては特別な日かもしれないじゃない?」<br>
<br>
出会いなんて求めていない、と正悟は思う。<br>
<br>
愛「夏丘学園へようこそ」<br>
振り向いた紀生は、小さく頭を下げた。春の風が吹き抜けて、愛は目を細めた。<br>
<br>
正「なんで、わざわざ受けにくるかな。そんなにいいところじゃないのに」<br>
それは正悟が普段から思っていること。そんなにいいところじゃない。<br>
<br>
「もてる人には、もてない人の気持ちは分からない」と紀生は思う。<br>
気持ちがわからない訳じゃない。でも、僕はそれを持っていないんだ。<br>
<br>
愛「今のは正悟が悪いと思う」<br>
正「ごめん」<br>
久「上級生ですか?」<br>
愛「たぶん同級生。この春から高等部でしょ?」<br>
<br>
手を差し出す。<br>
<br>
愛「ようこそ、夏丘高校へ。よかったら校内、一緒に回らない?」<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「ありがちな展開ですね?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「はるかだって、そこにいたんだよ? なにをしてたの?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・同じクラスで隣の席の男。先頭が市野で後ろが上野で、隣の列の先頭に久世。<br>
<br>
愛「よろしくね」<br>
正悟「・・・よろしく」<br>
含むところがある。それが何かは分からない。<br>
紀生「こちらこそ、よろしくお願いします」<br>
どうして正悟は、この性格なのにオープンマインドなんだろうと紀生は思う。<br>
<br>
善人の限界。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「ふたりの第一印象を教えて下さい」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">久「どちらも、僕の予想していた高校生活の体現者みたいなイメージでした」<br>
4「今は、どう思ってますか?」<br>
久「高校生活の体現者みたいなイメージです」<br>
4「久世くんも主要登場人物ですよ?」<br>
久「僕にとっては、そうですね」<br style=
"color: rgb(0, 0, 255);"></span><br>
<br>
・中学で所属していた部活から自動的に勧誘が来る。<br>
愛も正悟も同じ「運動部」。専攻で水泳とか野球とかに別れる。筋トレ仲間。<br>
愛「久世くんもどう? 一緒に」<br>
久「考えておきます」<br>
<br>
その日の放課後から毎日、朝晩、愛の「考えてくれた?」攻撃。<br>
<br>
正「諦めて入った方がいいよ、少しでも悪くないと思ってるなら」<br>
<br>
「腕相撲で私に負けたら入部!」みたいなプチイベント。<br>
当然に紀生の方が強い。で、勝つと正悟が出てくる。<br>
正悟の方が圧倒的に強い。「鍛えてるから、さ、一応」<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「誘われなかったら入らなかった?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">久「たぶん、中学までと同じ生活を続けていたと思います」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「そのことについて」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">久「今は感謝してます。そのときは非常に困惑しましたけど」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・最初のテストで、僅差で正悟が紀生の上を行く。<br>
#ちなみに愛は下の方。<br>
<br>
附属上がりは成績が冴えないのが通例。<br>
「みんなと同じじゃ面白くないじゃないか」<br>
<br>
紀生は強く正悟を意識する。まるで、なりたかった僕だ。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「かなり勉強してたんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・優等生でいないと居心地が悪かったから。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・ライバルがいて競争ができると嬉しかった。テストとか好きだったよ。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・弁当をつくっておでかけとか。運動部イベントでいいんだけど。<br>
紀生はパン。正悟はおにぎり。<br>
愛「おかず、今度からたくさん持ってくるよ。ふたりも三人も一緒だから」<br>
久「自分で作ってるんですか?」<br>
愛「女の子だからね」<br>
正「嘘つき。おまえがそんな器用な訳がない」<br>
<br>
愛「失礼な。いつまで小学生の私だと思ってるの?」<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「おべんとうを作っていったりしてたんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・本当は特定の誰かのために作って行きたい。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> まだ、正悟でも紀生でもない。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> いつか、その時が来た時のために、今からごまかしの伏線。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「おかあさんと合作だけどね」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・姉の就職。(高校二年時)<br>
初任給で何か買ってもらう? ゲーム機とかギターとか。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「ギター、弾けるんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・コードはひとそろい押さえられるくらい。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「なんかギター弾きって、自分のことが好きな感じが苦手だけど」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
仕事が終わって、帰ってくるのはいつも夜遅く。<br>
父も母も先に寝ていたりする勢いで。<br>
<br>
「正悟も寝てていいよ?」<br>
「ん〜、勝手に起きてるだけだから」<br>
<br>
居間で本を読んだりテレビを付け流していたり、嘘に決まっている。<br>
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「それは純粋に自発的なお姉さんへの好意なんでしょうか、それとも、</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> 先に寝る家族への当てつけとか、留学した時の経験とかによるものですか」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・そんなこと決められない。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「その質問は、純粋に自発的な僕への興味なんでしょうか、それとも、</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> 何か、はるかさんの家族関係の投影とかによるものですか」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・なんか間違いもどきとか設定しますか。<br>
飲み会の後に正悟に愚痴り倒して風呂場で寝ちゃうとか。<br>
しみじみ吐くとか。<br>
<br>
「私だって、やればできるんだから」<br>
性的な意味で?<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「何があったんでしょうか」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「物理的には何もなかった、です」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「何的には何があったんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「僕的には何かがあったんです。多分」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・寮にいれられる。(祖父から言われる。):二年の夏以降か。<br>
選択の余地はなかった。大学生と同じ寮に住むことになる。<br>
どうして大事なことを決められないんだろうと思う。<br>
寮に入ることそのものは嬉しい。<br>
<br>
正「なに、また今度里帰りすると妹が増えていたりするの?」<br>
祖父に殴られる。もう二度と帰るものかと思う。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「結局、何かの理由があってのことだったんでしょうか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・わからない、知らない。自分のことは自分で決められない。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> 決められることは、いつも、どうでもいい誰かのことばかりだ。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・大学生的宴会とか不規則な生活とか。<br>
高校生である自分の世界の限界。<br>
<br>
女子高生を連れて来いとか言われて、本気で愛を一度だけ連れて行ったことがある。<br>
酒を飲んで乱暴、みたいな展開になりそうだったので大学生を殴った。<br>
「青春だ!」みんな大喜び。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「大学生からみると、高校生って子どもなんですよね」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「今の僕から見ても、当時の僕は子どもだったから仕方ないかと」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「それは言い訳っぽくないですか」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・世の中、納得できないことばかりだ。でも認めたくないじゃないか。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
もう二度と来るものかと思う。でも次、また誘われてまた参加する。<br>
<br>
愛は、正悟のことを特別に思うようになる。友達からスピンオフ。<br>
それが恋愛感情かどうかは保留。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「愛さんも大学生の飲み会に参加したことあるんですか。意外です」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「もっとすごいこといろいろ、はるかは経験してるんでしょ?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・上野愛との関係が噂になる。<br>
愛が「そんなんじゃないよ」と否定する。<br>
でも、愛は喜んでいる。<br>
そもそもが愛の作為?<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「わざとだったんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「そんなの秘密」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
正悟は、まるで全人格を否定されたような気持ちになる。<br>
別に愛とつきあっているつもりはなかったけれど。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「コメントに困るんですけど」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・いじめられっこが不登校になる理由が些細なもので、そんなことで不登校になるなよと</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> 傍目には思うけど、実際はその些細な理由が最後の一石だった、ってよくある話だろ。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・父の浮気を知る。<br>
相手は自分と同い年の女子高生。<br>
現実ってそんなことばかりだ。父親に対して恨みを持つ感じではない。<br>
でも、自分のことは嫌いになった。誰とも一緒にいるべきではないと感じる。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「ひょっとして、相手は知ってるひとですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・でも、親ってセックスしていないような幻想がある。自分がその反証だというのに。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・また誘われた飲み会で<br>
知らない誰かに御持ち帰りされる。梓?<br>
梓「嫌いじゃなきゃあ誰でもいいんだ。そういう風にできてるんだから」<br>
正「本当に?」<br>
梓「嫌いなやつとするのも悪くない、かもしれない」<br>
そういうことじゃない。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「ええと、ショックです」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「はるかさんはもっとすごいこと、いろいろ経験済みでしょ」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・野球に関しては、はるか(Mz)参照。<br>
<br>
・続けてきた野球をやめる。(高校二年の秋で引退、深宇イベント以降)<br>
とてもチームプレイを続けることはできない。<br>
僕はどこへ行こうとしているんだろう?<br>
<br>
野球大会にメンバーが足りなくて、一年生の学外の友人とかまで連れてきて試合する。<br>
ひとり余った。「呼んでおいて出番なしはないだろう」<br>
<br>
佐々木博。「野球経験は?」「体育の授業くらいです」<br>
速い球を投げてやると、すぐに速い球の投げ方を覚える。変化球も同様。<br>
<br>
自分の存在に代わりはあるのだと気づく。ベンチから試合を見ている。<br>
いつもと全然違う視点。<br>
点を取ったり取られたり、それが楽しいと思えない自分に気づく。<br>
<br>
久「正悟がやめたら、チームはどうするんですか?」<br>
正「九人なら集まるだろ? それで野球はできるよ」<br>
久「僕が言ってるのはそういうことじゃなくて」<br>
正「ごめん、もう決めたんだ」<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「その後、部活には?」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・顔を出していない。なんか、もう、同じ舞台に立つことはできない。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「戻りたいとは思いませんか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「居場所がないと思ったからやめたんだから、戻るも戻らないも、僕の意思じゃない」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・愛「なんで私には相談のひとこともないのかな?」<br>
「相談したら止めただろ。止められたくなかったんだよ」<br>
「どうして?」<br>
「理由の説明ができたら、きちんと相談してる」<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「相談されたら止めましたか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「理由を聞いて、それ次第だと思う。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> 理由が説明できないって、その気持ちも分かるんだよ。でも、友達なら相談して欲しかったなって思う」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・惰性で学校生活は続けている。成績は落ちていく。でもなんとかする気にはならない。<br>
タバコを覚えた。タバコ代稼ぎに年齢を偽って週末はバイト。<br>
自分じゃなくなるのなんて難しくない。名乗る名前は「 」。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「タバコを吸うんですか」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「言いたいことはわかってるよ、でも聞きたくない」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・進路希望を白紙で出せない自分。窓から紙飛行機で飛ばしたいくらいなのに。<br>
進学希望。その先は教員? 信じてもいない未来を描く。<br>
愛は、看護婦。<br>
紀生は、就職して働くつもり。<br>
<br>
ここにはもう居場所がない。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「どこになら居場所がありそうですか」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「そんな根源的なことを軽々しく聞かないで」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・三者面談。(二年冬とかか)<br>
紀生の家族は誰も来ない。片親だってことを、このときはじめて知る。<br>
<br>
愛「教えてくれればよかったのに」<br>
正「どうやって?」<br>
<br>
久「みんな秘密を抱えているんです。それが自分を守ってくれる」<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「知られたくないこと、だったんですね」<br>
久「今でも知らせたいことではないですよ。知られちゃったら仕方がない、くらいで」<br>
4「秘密は、まだ他にもいろいろあるんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style="color: rgb(0, 0, 255);">久「秘密です」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・どうしたいんだ、と父に詰問される。<br>
どうしたいんだろう? ただ逃げ出したいだけかもしれない。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「ただ逃げ出したいんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「逃げてどこかに落ち着くこともできないって分かっているから、ここに</span><span style="color: rgb(0, 0, 255);">しがみついてるんだと思う。<br>
逃げられるなら逃げればいいんだ。でも逃げられない」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・ここではるかの将来に関するアレコレですよ。<br>
はるかはひとりでも生きて行ける子だから、と親が言う。ホントかよ。<br>
はるかの夢は芸能人(アナウンサー)=何かを伝えるひと。<br>
<br>
「誰かに何かを伝えたい」じゃ何も伝わらない。誰に何を伝えたいの? とペンギン。<br>
はるかは、インタビュー企画を始める。自分の限界への挑戦。<br>
<br>
<br>
・正悟が先に神様を見た方が素敵か。夜の町で。危ない薬とか飲んで。<br>
世界が輝いて見える。神様だっているかもしれない。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「何をしたんですか?」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「たぶん何もしていない。全部、もともと僕の中にあったんだ」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「<光>について、もう少し説明してもらえませんか」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「何が知りたいんだろう?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「それは臨死体験で見るといわれる幻覚のようなものなんでしょうか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「死んだことがないから分からないけど、たぶん、近いものだと思う」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「それは、いつも見ていたいようなものでしたか?</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> たとえば、日常生活で得られるどんな刺激よりも快感であるとか」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「イエスでもノーでもある。どっちでもない。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> その光は僕の中に今でもある、もちろん見えないけど。それが答えかもしれない」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「特別な体験ではあったんですよね?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「特別って、どこにでもあるんだけどね」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
光の導く方に行くと紀生がいる。というか久世家アパート。「よう兄弟」<br>
久「何をしてるんですか?」<br>
正「何をしてるんだろう?」<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「久世くんの家に導いたのは<光>ですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「<光>が見せたものの中から、僕が選んだ」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「<光>は、何を見せてくれたんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「僕の見たいものを」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
久世家にあがりこむ。陽歌里(母)は看護婦、夜勤へ出かけるところ。<br>
「泊まっていけば?」<br>
市野家の息子だと分かったらどうするだろう。どうもしないか。<br>
<br>
<br>
・遊びに行こう、と誘う正悟。制服しか着ない紀生<他に服がない。<br>
夜の町で梓に出会う。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「それも<光>が?」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・相応しい場所に行きたかった。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
正悟の下宿にタクシーで移動して二次会。<br>
「こういうときのためにお金を持つべき」<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「ちなみに今、財布には?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「二万円。一晩くらいなんとかなるよね?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・その夜の出来事。<br>
正悟は酔いつぶれて寝てしまえ。<br>
紀生は梓と。これで正悟とも兄弟。<br>
「あなたは誰なんですか?」<br>
「世界」<象徴としての。高丘夏生や八木名と同じように。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「それは流されて、ですか? 自分の意思で、ですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">久「自分の意志、ということにしておいて下さい」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「どうでしたか?」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・言葉にできない。</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・朝、正悟が起きると誰もいない。というか昼。<br>
学校はずる休み。散らかった部屋、天井が遠いと思う。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「ずる休みははじめて?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「今まで皆勤賞ですよ」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「どうでしたか?」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「ずる休みというのは、したくてするものではなくて、他に選択肢がない場合に</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);"> 結果休んでいるものなんだな、と」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「なんか禅問答みたいになってきました」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
実家に戻ってみると、こっそりみつけた美夕が喜んでくれる。<br>
やっと現実に戻ってきた気持ちになる。「デートしようか」<br>
<br>
血のつながりには勝てないと思う。これが血のつながりか?<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「妹さんはおいくつでしたっけ」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「僕が小六で生まれてるから、今度小学校かな」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「可愛いですか」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style="color: rgb(0, 0, 255);">正「可愛いです」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「どのくらい?」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「お嫁に行くところを見るまでは死ねないくらい」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・どこか、ここでない遠くへ。<br>
最後の一本と思ってタバコを吸う。<br>
ここにいたら駄目になると思う。でも戻る場所なんてどこにもない。<br>
<br>
「ショーゴ兄、タバコ吸うの?」<br>
「ん、ああ、ごめんね」<何を謝っているんだろう?<br>
<br>
電車に乗って遊園地へ。帰りは当然に寝ているよなあ。<br>
家に帰ると祖父(市野原)が玄関前に立っている。<br>
<br>
<br>
・戦う? までもない?<br>
小さくなったと思う。<br>
「もう帰ってこないんじゃなかったのか」<br>
「そのつもりだったけど」<br>
<br>
「たまには帰って来い。ばあさんが喜ぶ」<br>
<br>
ばあさんって祖父が呼ぶのは、死んだ妻(ナオ)のこと。<br>
死者は喜ぶだろうか。きっと喜ぶだろう。<br>
僕たちは、そういう世界に生きている。何もかもがつながっている。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「何もかもがつながっている世界って、生きるのが大変じゃないですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「生きるのは大変だけど、それは救いでもあるんじゃないかと」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「大変であることが?」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「多分、人の手には決して収まらないくらい大変だから、生きていられるんだ」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・次の日、学校に行く。上野愛がいて、久世紀生がいて、まるで同じ日常。<br>
愛「ふたりで、どこに行っていたの?」<br>
正「下宿で寝てた」<br>
久「UFOに攫われて宇宙をさまよってました」<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「本当は何をしていたんですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">久「そんな難しいことを簡単に聞かないで下さい」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・梓と朝、別れてから<光>を追いかけていた?</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
紀生は、何をしていたんだろう? と正悟は思う。<br>
正悟は何をしていたんだろう、と紀生は思うかどうか。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「一緒ではなかったんですよね?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style="color: rgb(0, 0, 255);">久「別行動です」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「一緒に行動したかったですか?」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">久「必要はなかったと思いますけど」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
戻ってきた紀生はニューバージョン。<br>
・愛に「上野さんが好きなのは正悟でしょう?」とかいきなり聞く。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「どうなんですか、実際のところ」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「正悟のことは好きだけど、そんなの久世くんに言われることじゃないと思う」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
・正悟に「正悟みたいになりたかった」<br>
正「なに遺言みたいなことを」<br>
久「もう死んだんです」<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「死んだんですか」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">久「死にました。ここにいる僕は、もう<久世紀生>とは違う何かです」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・一度くらいは死んで生き返るんだ。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・紀生がどこか遠くに行ってしまいそうで怖い、と愛。<br>
もともと近くにいたんだろうか、と正悟は思う。<br>
<br>
つかまえておくためには身を投げ出さなきゃいけない。<br>
ウサギにできること。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「できることをした感想をお願いします」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「言えることなんて何もないです」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・きっと、これはすべてのはじまりにすぎないんだろうなって思う。<br>
4「後悔はしていますか?」<br>
愛「してたとしても言わない」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・今更のように当初計画どおり、はるかのインタビュー企画。<br>
対象は愛。はるかが好きなのは愛? 正悟? 家族構成やら何やら。<br>
<br>
質問票。名前、住所、誕生日、家族構成、趣味、特技、学歴、その他。<br>
<br>
・学校でつかまえて聞いて、それをテープ起こしして、まとめて、疑問点を書き出して、<br>
プライベートでまた聞いて。写真も自分で撮る。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">愛「どうして私なの?」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">・誰でもよかったし、愛じゃなきゃ始められなかった。</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
周辺を埋めるように、正悟や紀生にもインタビュー。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「あなたのことが好きだって女の子に頼まれてるんです」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">正「それがはるかさんだったら喜んで協力するんだけど」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「上野愛の秘密を探るための挑戦です」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">久「成果品を見せてもらえるのであれば協力します」</span><br style="color: rgb(0, 0, 255);">
<br style="color: rgb(0, 0, 255);">
したいことなんて、どんどん変わってくけど、それでいいの?<br>
それがしたいことをしない理由にはならないはず。<br>
今、したいことを今、すればそれでいい。<br>
<br>
したいことがなかったら?<br>
しなきゃいけないことをすればいいじゃないか。<br>
<br>
・はるかが告白するのかどうか、あたりが結論でいいんじゃないだろうか。<br>
しないんじゃないだろうか。<br>
インタビュー結果だけ、ペンギンの着ぐるみに提出。<br>
<br>
<span style=
"color: rgb(0, 0, 255);">4「私の卒業論文です」</span><br style=
"color: rgb(0, 0, 255);">
<br>
<br>
・後日談。<br>
愛:夏丘大学附属の看護学校へ。将来は看護婦?<br>
正悟:一年浪人して夏丘大学の心理学部へ。家族問題とか扱いたかったらしい。<br>
紀生:公務員で、夜間で大学に。文学部、社会学科。<br>
はるか:ジャーナリストになりたい? ふつうのひとを目指してみるのも悪くないかもしれない。<br>
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