「倫理②ソフィスト」(2005/11/27 (日) 11:45:11) の最新版変更点
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§ソフィスト
1、ソフィスト
言葉の意味は知者、賢者。前5世紀後半からポリス社会に「職業教師」(←教育専門家の始り)として出てきた人々。自らを『アルテー(徳)の教師』と自称。
「弁論術、言論術、修辞術」や「法や慣習・制度(→ノモス)の知識」を兼ね備えポリス市民としての卓越性があった。
2、ソフィスト誕生時の時代背景
ペリクレス時代と呼ばれ、法の制度(ノモス)に基く古代民主政(直接民主政)が発展。発展に伴い政治技術として弁論術の重要化。(家柄、血筋より才能が求められる時代になったという事)
3、ソフィストの思想的意義
ソフィストの基本的思想は、自然発生か人為発生か(必然の物か、必然性は無く絶対的真理でない物)という対比をする見方の啓蒙思想が一般になった。従ってソフィストは啓蒙思想家。
・ソフィスト誕生の思想史的意義
①学問の対象を自然から人間・社会に移し、自然哲学によって培われた合理的精神を一般社会の生活にもたらす。(⇔伝統的社会意識且つポリスの神に由来するという宗教的な理解)
②社会やノモスの起源についての考察で、伝統的な人々の社会意識、価値観を否定。(exノモスはただ人間の自然な欲望を束縛するものとして捉える)するとソフィストは真理の探究を目指す自然哲学(ロゴス)とは掛け離れた弁論の為だけの弁論、論手の為だけの言論術(詭弁術)を教える者へ通俗化。最終的に、詭弁家=ソフィストとなる。⇒ポリスの墜落。社会的混乱を助長。
4、代表的ソフィスト
①プロタゴラス(前485~415)参照:プリント7
『ソフィストの祖』北東ギリシャのアブデラに生まれ、ソフィストとして各地を歴訪。晩年アテネで不敬罪で追放。後に難破にあい溺死?
・教授形態-私的な集まりでの口頭での講義。時には公開で講義。
・主著-『打倒論』(人間が万物の尺度である。)『国政について』『徳について』『反対の論』など。
ソフィストの基本的思想的立場(人間中心主義)のソフィストの代表。
・思想的特徴-個人の主観、主観的真理が一切の物の基準という人間尺度論。
②ゴルギアス(前483~376)参照:プリント7
プロタゴラスと並ぶ初期の代表的ソフィスト。懐疑主義。
・主著-『有らぬものについて』『自然について』
彼の思想プリントにすべて書いてあるのでここではまとめません。
これであとはちょっとソクラテスまとめるだけで倫理は終わりです。
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