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ニュートンは光を粒だと考え、ホイヘンスは光を波だと考えた。
光の粒子説(ニュートンの主張)
物体に光があたると影ができる。仮に光が波だとすると回折現象が起き影はできない。
光の波動説(ホイヘンスの主張)
二つの光をぶつけるとお互いがすり抜ける。仮に光が粒だとすると光がぶつかり飛び散る。
光は1個、2個と数えられる小さな固まり、いわば「粒」のようなものだと考える。
ある振動数の光が持つエネルギーの値は、振動数にある定数(プランク定数)をかけたものを最小単位として、必ずその整数倍になっている。
※プランク定数
振動数ν[1/秒]
粒一つのエネルギーhν
h=6.626×10-34[J/秒]
つまり「光のエネルギーは必ずある決まったとびとびの値をとる」「光のエネルギーは連続的ではなくて非連続的に変化する」ということだ。
光電効果とはある種の金属に振動数の大きな光(例えば青い光)を当てると電子が飛び出すという現象のことである。振動数の小さな光(例えば赤い光)をいくら長時間当てても電子は飛び出してこない。ある一定の振動数以上の光をあてたときのみ電子が飛び出す。
実験結果
①あてる光の振動数を大きくすると飛び出す電子のエネルギーが大きい。振動数が小さくなるとエネルギーが小さくなりやがて電子は飛び出さなくなる。
②当てる光の強さ(振幅)を変えても飛び出す電子のエネルギーには影響を与えない。ただし強い光をあてると飛び出す電子の個数が増える。
光が波だとすると説明できないこと
①当てる光の振動数によって飛び出す電子のエネルギーが変わる。∵波のエネルギーは振動数でなく振幅に関係する
②光の波の振幅はエネルギーと関係がないことになってしまう。
光は粒であり、光電効果とは光の粒が金属中の電子にぶつかって電子を弾き飛ばす現象だと考えると、光を波だと考えたときに説明できなかったことが全てうまく説明できる。
光量子仮説
「振動数がνである光はhνのエネルギーをもった粒の集まりである」⇒光量子(光子)
実験結果②の解釈:「強い光」を「光の粒がたくさんある」と考える。つまり光を強くすれば光の粒の数は増えその結果光の粒にはじかれてたくさんの電子が飛び出す。その際電子1個のエネルギーが変わらないのはぶつかる光の粒のほうがhνという一定のエネルギーしかもっていないからである。
実験結果①の解釈:光は単に振動数が大きくなっただけで光の粒を多く出したわけではない。だから光の粒にはじかれる電子の数は変わらない。
トムソン模型→大きさが約10-10m程度のプラスに帯電した球体の中に電子が散らばっている。
ラザフォード模型→原子核の周りを回る電子はあっという間に原子核とくっつく。
黒体放射は様々な波長の光を連続的に含む→連続スペクトル
気体が放つ光はとびとびの波長の光を含む→線スペクトル
赤 青 藍紫
① ② ③④
①656.210 ②486.074 ③434.101 ④410.120
①:②:③:④=9/5:16/12:25/21:36/32
=32/32-22:42/42-22:52/52-22:62/62-22
⇒1/λ=R(1/m2-1/n2)
R:リュードベリ定数
m=1のときライマン系列(紫外)
m=2のときバルマー系列(可視)
m=3のときパッション系列(赤外)
ボーアの仮定
①原子の中で電子は決められた円軌道上だけを動く。その円軌道の半径はある条件に合うとびとびの値だけに限られる。
②この軌道上を回転運動しているとき電子は電磁波を出さない。
③電子が一つの軌道から別の軌道に移るとき電子は電磁波を出したり吸収したりする。そのエネルギーは2つの軌道をそれぞれ回っているときの電子のエネルギーの差に相当する。
電子の定常状態と遷移
電子が決められた半径の軌道上を回っているとき電子は一定のエネルギー状態を保っていて、光を放たない状態を定常状態という。電子のエネルギーは外側の軌道を回っているときのほうが高くて内側の軌道を回っているときのほうが低い。そして電子がある軌道から別の軌道に飛び移ることを遷移といい、電子はエネルギーの差を電磁波として放出・吸収する。
ボーアの量子条件(ボーアの仮定①の「ある条件」)
軌道1週の長さ(軌道半径×2×円周率)に電子の運動量(電子の質量×速度)をかけたものはプランク定数hの整数倍に限る。
2πr×mv=nh
※n=1の電子軌道をボーアの半径と言い電子はこの軌道を回っているときに最低のエネルギー状態になる。つまり電子のエネルギーには最低ラインがありそれ以下には決してならないということで電子が原子核に吸い込まれないのはこの条件のおかげである。
ボーアの振動数条件
電子が外側の軌道(Ea)から内側の軌道(Eb)に移ったとき電子が放つ光の振動数は電子がそれぞれの軌道にいたときのエネルギー差をプランク定数hで割ったもの
ν=Ea-Eb/h
なぜ水素原子は光を放つのか
もともとの実験は真空ガラス管の中に微量の水素ガスをいれてこれに高い電圧をかけて放電させたものである。このとき水素原子中の電子は放電のエネルギーをもらって通常より高いエネルギー状態になっている(励起状態)。励起した電子はより外側の軌道に遷移する。なお非常にたくさんのエネルギーを受け取ると電子は原子内にとどまっていられずに原子から飛び出していってしまう(電離)。しかし電子はその高いエネルギー状態を長時間保っていることができないためにやがてエネルギーを放出して内側の軌道に戻りこのときに光(電磁波)が出される。
励起した電子が内側の軌道に戻ってくる時間
蛍光(1/10億秒~1/10万秒)
蛍光灯のガラス管に封入された水銀蒸気から紫外線が放出されこの紫外線がガラス管内部に塗られた蛍光塗料にぶつかって蛍光を発する。
燐光(1/1000~10秒)
電灯の光のエネルギーを得ると夜光塗料の中の電子は励起して周囲が暗くなってからゆっくりと時間をかけて内側の軌道に戻る。このときに光(燐光)を放つので夜光塗料は暗闇でも光って見える。
ド・ブロイは「電子はもしかしたら波かもしれない」と考え、電子を波と考えたとき電子の波長λを求めるにはプランク定数hを運動量pで割ればいいという関係が成り立つことを発見した。
λ=h/p
この結果から原子内の電子の運動が整数倍のとびとびになる理由を軌道ではなく整数個のうねる波(定常波)で説明できる。また電子に限らず全ての物質はこの式で求められる波長を持つ波であると考えてこの波を「物質波」と名づけた。
一周してきた波の山と山がぴったり重なると波は存在し続ける。それ以外は干渉により消える
2πr=nλ
量子条件の式が導き出せる~電子の軌道に条件がつく根拠~
電子の波が原子核の周囲に存在できる条件
2πr=nλ・・・①
電子の波の波長と電子の運動量との関係式
λ=h/p=h/mv・・・②
①に②を代入すると
2πr=n×h/mv
2πr×mv=nh・・・ボーアの量子条件の式
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