ミレナE型エアクッション揚陸艇(韓国)


▼1号艇(LCAC-621)
▼2号艇(LCAC-622)。ロシア製のAK-630 30mmCIWSは装備されたままだ。

性能緒元
満載排水量 150t
全長 30.4m
全幅 13.1m
全高 14.1m
主機 ガスタービンエンジン 2基(20,000hp)
最大速力 55kts
巡航速力 45kts
航続距離 370km/45kts
武装 AK-630(ADMG-630) 30mmCIWS 2基
  携帯対空ミサイル 8基
航海レーダー 2基
乗員 12名

韓国はロシア製のミレナE(Mirena-E)型LCAC(Landing Craft Air Cushion:エアクッション型揚陸艇)を、対ロシア経済協力借款の償還として3隻導入した。韓国海軍は2005年5月から操縦員と整備要員をロシア海軍教育センター及びハバロフスク造船所に派遣、実習教育を受けさせた。ミレナE型の最初の1隻は2005年11月11日に仁川港に到着した。この1号艇(LCAC-621)は11月25日に海軍に引き渡される予定だったが、運用試験を行なっていた11月22日に操縦ミスにより大破、ロシア人操縦員が重症を負った。残り2隻は2006年中に引き渡される予定だった。

韓国はこの艇を仁川での人員貨物の輸送に使用する計画。仁川空港周辺は潮の干満の差が激しく、干潮時には広大な干潟が出現するため、LCACのような特殊艇でないと船舶の運用は難しい。そのためミレナE型が仁川に配備されたものと思われる。価格は1隻およそ435億ウォン。船体は大型でペイロードは約50トンと大きく、戦車なら1輌、装甲車なら2輌を搭載できる。しかし本艇は船体が大きすぎ、ドクト級揚陸艦のウェル・ドックには搭載できない。

1号艇 LCAC-621 2006年就役
2号艇 LCAC-622 2006年就役
3号艇 LCAC-623 2006年就役

▼疾走する1号艇(LCAC-621)
▼ミレナE型の後部
▼AK-630 30mmCIWS(近接防御システム)
▼ミレナE型の操縦室
▼操縦室内部

【参考資料】
コンバットマガジン2007年1月号(株ワールドフォトプレス)
Jane's Defence Weekly
Kojii.net


2009-05-10 17:37:32 (Sun)

最終更新:2009年05月10日 17:37