P-3Cが洋上での哨戒任務に重点を置いていたのに対して、P-3CKは監視が難しい沿岸部や港湾での哨戒任務での能力向上を図ったのが特徴である[5]。これは、沿岸部からの北朝鮮小型艇の接近を探知してその浸透を阻止する狙いがある。P-3CKはALR-95捜索用レーダー、光学・赤外線センサー、ESM(Electronic Support Measures)装置、磁気検出装置などの充実した哨戒用センサーが装備され、沿岸部での目標探知能力はP-3Cの五倍に向上している[5]。ALR-95捜索用レーダーは港湾に停泊中の艦艇や地上で動く陸上標的も探知することが出来るとされる[8]。対地攻撃も可能なAGM-84LハープーンBlock II空対艦ミサイルの運用能力が付与された事により、近年脅威度が増している北朝鮮の沿岸砲や地対艦ミサイル陣地を射程外から攻撃することが出来る様になった。
【参考資料】
[1]DCN 海上情報「P-3Cオライオン対潜哨戒機」
[2] e Miltary News!!!「40歳になった航空機が最新哨戒機として復活」
[3]The Korean Times「Navy Planes Fail to Get US Sensor」(2010年1月17日)
[4]The Korean Times「Delivery of P-3 Maritime Surveillance Aircraft Delayed」(2008年7月6日)
[5] KDN自主国防ネットワーク「海軍、機動部隊航空戦力P-3CK引き渡し」
[6]The Korean Times「Navy Planes Fail to Get US Sensor」(2010年2月22日)
[7]The Korea Herald「Navy aquires upgraded patrol planes」(2010年2月23日)
[8]聨合ニュース「海上哨戒機8機を年内戦力化、北海岸砲も打撃可能」(2010年2月22日)
[9]国防日報「海軍、性能が改良されたP-3CK初めての受領」(2010年2月23日)