SSM-700K対艦ミサイル「海星」(SS-760K)



性能緒元
全長 5.7m
直径 54.0cm
重量  
弾頭重量 500kg(HE)
推進方式 ターボファン
最大速度  
射程 150km
誘導方式 慣性誘導+GPS
  アクティブ・レーダー誘導(終末段階)

韓国国防省傘下のADD(Agency for Defense Development:国防科学研究所)は2003年8月21日、1990年代中期から独自開発を行っていた射程150kmの対艦ミサイル発射テストに成功したと発表した。ミサイルは東海上に配備されたポーハン級コルベットから発射され、70km程離れた標的に正確に命中したという。これまでこの対艦ミサイルの発射実験は模擬弾頭を搭載した状態で3回行われており、全て成功している。21日には初めて実際の弾頭を搭載した状態で標的に命中した。開発が成功裏に完了したことから、軍当局は2004年から第1次契約分の生産を開始し、KD-Ⅱ型駆逐艦に実戦配備した。また2006年から第2次契約分の生産を始め、2010年までに2,700億ウォンを投入して100発を生産する予定。SSM-700K 1発の生産にかかる日数は約3ヶ月。第2次契約分のミサイルはポーハン級コルベットと新型ミサイル艇(PKX)に装備される。名称は「海星(ヘソン)」で、制式番号はSSM-700K。44億ウォンを投じて建設されたSSM-700Kの国内整備工場は2005年10月に完成した。

海星の誘導方式は初期~中期がINS(Inertial Navigation System:慣性航法装置)とGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)により、終末期は自らのアクティブ・レーダーで誘導される。データ・リンク機能を有しており、発射後に飛翔経路を変更する事も可能。目標への突入時には迎撃回避運動を取ると言われている。推進方式はターボファン・エンジン。ミサイルの大きさはハープーンよりも一回り大きく、これは韓国の対艦ミサイル開発技術が稚拙なため、コンパクトにまとめる事ができなかったものと思われる。

SSM-700Kには燃料が漏れる欠陥があり、その点を改良したI型改が現在テスト中といわれる。2007年10月に行なわれたソウル・エアショーでの展示では、名称がSSM-700KからSS-760Kと変わっていた。SS-760Kが改良型の「海星」なのかもしれない。

▼2008年の健軍60周年パレードで行進するSSM-700K
▼チュンムゴン・イ・スンシン級駆逐艦から発射される「海星」
▼SSM-700K弾頭部の図解
▼三星社の工場で組み立てられる「海星」
▼「海星」のエンジン部分

▼SSM-700Kの試験動画

【参考資料】
朝鮮日報
PowerCorea


2009-05-10 18:53:03 (Sun)

最終更新:2009年05月10日 18:53