KOMPSAT-1多目的偵察衛星「アリラン1号」

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KARI(Korea Aerospace Research Institute:韓国航空宇宙研究院)とKAI(Korea Aerospace Industries:韓国航空宇宙産業)で開発された多目的偵察衛星(国際標識番号99070A)。1999年12月21日にアメリカのバンデンバーグ空軍基地からトーラス・ロケットで打ち上げられ、高度685kmの軌道に投入された。軌道傾斜角98.13度、太陽同期軌道を98.4分で周回している。搭載している電子走査式高分解能パンクロマチックカメラは地上の道路を識別できる程度(解像度6.6m級)の性能を持っており、1回の撮影で地上幅17kmをスキャンし、1/25,000地形図の作成に使用される。観測波長帯は0.510~0.730μm。データ転送レートは25Mbps以下。また2次元CCD海洋観測用マルチスペクトルイメージャーも搭載しており、世界の海の分析調査も行う。地表分解能は1,000m以下で、観測幅は約800km。宇宙物理センサー(SPS)で地球上空のイオン層に存在する電子の温度計測、高エネルギー粒子の状態について調査も行っている。衛星には自己故障診断機能があり、異常を検知した場合は自動的にセイフティ・モードに入る。設計寿命は3年。全高2.13m、直径1.33m、重量465kg。

「アリラン1号」は2004年11月に起きた北朝鮮の両江道金亨稷郡で起きた爆発事故の撮影に失敗、また2003年の北朝鮮竜川で起きた列車爆発事故の撮影にも失敗し、その性能に関する議論を呼んだ。どちらも後日改めて撮影を行い成功したが、画像の解像度が低く爆発の原因究明には全く役に立たなかった。韓国衛星開発専門企業Satrec Initiative社は「アリラン1号」の地上局をUAEに輸出しているが、総額2,000億ウォンを投じられた「アリラン1号」は商業的には完全に失敗している。衛星資料の活用は国土管理や土地計画、地図作成など幅広い分野で可能だが、当時の韓国の研究機関や企業は衛星資料を活用できる基盤(ハードウェア、ソフトウェアを含む)が無く、韓国国内で市場を形成できなかったからだと言われている。

「アリラン1号」は2007年12月30日から通信が途絶しており、使用できない状態に陥っている。原因は本来の軌道から外れてしまったからとの事。

【参考資料】
総覧 世界の地球観測衛星


2008-01-05 14:01:27 (Sat)

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