C-130H輸送機「ハーキュリーズ」(韓国)


▼C-130H-30

性能緒元
重量 34,690kg
全長 29.79m
全幅 40.41m
全高 11.66m
エンジン アリソンT56-A-15(4,508shp)×4
最大速度 583km/h
巡航速度 556km/h
航続距離 3,600km
上昇限度 8,075m
乗員 4名

アメリカ空軍と陸軍の統合使用によって開発されたアメリカ初のターボプロップ輸送機。耐久性に富み、信頼性が高いばかりでなく絶えず改良が続けられた結果、軍用戦術輸送機の決定版となった。空中指揮、捜索救難、空中給油、洋上監視、早期警戒、電子戦、ドローン発射母機、ガンシップ、特殊部隊回収など70種類以上の用途に使われている。C-130は1954年に原型機が初飛行し、量産型が1955年4月に飛んで実用段階に入った。以来アメリカ空・海軍・海兵隊のほか、世界60ヶ国以上で使用されている。C-130HはエンジンをアリソンT56-A-15に換装した型。

C-130は高翼形式の太い胴体とリアローディング方式、胴体側面の主脚収容バルジなど、現代の軍用輸送機の標準仕様を確立した機体で、車輌の自走搭載を可能にすると共に、大型貨物の空中投下や空挺降下の機能をもち、最前線の不整地でも離着陸できる。貨物搭載方式としては463Lパレット搭載システムを最初に実用した機体で、C-130Hでは幅3.12m、高さ2.81m、長さ12.5mという貨物室をもち、463Lパレットを6枚まで搭載可能。兵員輸送の場合は通常92名(空挺兵64名)の搭乗が可能。

韓国空軍が運用しているのはC-130H 8機と長胴型のC-130H-30 4機。戦術混成航空団の第257軍事輸送飛行隊と第5戦術輸送航空団の第255戦術輸送飛行隊に配備されている。

【2007.12.10追記】
韓国軍はGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を装着した貨物投下用パラシュートを導入すると発表した。これはパラシュートにGPSと降下制御システムを装着したもので、事前に入力した投下地点を自動で検知し、その誤差を制御システムで修正する。これによりC-130などの輸送機から夜間や悪天候下でパレットを投下しても、パラシュートの落下誤差は半径100m以内になるという。米軍などでは既に使用されており、アフガニスタンやイラクで効果を挙げている。韓国軍はこのGPS付きパラシュートを2009~2013年に導入する予定だ。

▼C-130H

▼長胴型のC-130H-30

【参考資料】
月刊航空ファン(文林堂)
別冊航空情報 世界航空機年鑑2005(酣燈社)
連合ニュース


2008-02-03 18:14:36 (Sun)

最終更新:2008年02月03日 18:14