今月27日、KAIST(Korea Institute of Science and Technology:韓国科学技術院)は、航空宇宙工学科ロケット研究室の権世震(クォン・セジン)教授が小型月面着陸船の開発に成功したと発表した。この着陸船は重さ20kgのものを月面に降ろす事が出来るという。着陸船は重量25kg、高さと幅がそれぞれ40cmで、最大推力350ニュートンの液体推進ロケットエンジンを搭載している。権教授のチームは6年以上の研究の末に、この推力調整の可能なエンジンを独自開発した。このエンジンには韓国スペース・ソリューション社製の高性能推進剤バルブが装着されており、またエンジンの推進剤には毒性の無い親環境推進剤が使用されている。権教授によれば、このロケットエンジンは米NASAで開発している月着陸船の半分の費用(約5,000万ドル)で開発できるという。また現在、さらに高効率のロケットエンジンを開発中で、このエンジンの開発が完了すれば月探査宇宙船のエンジンとして使用できると話している。韓国は2013年に、中国かインドのロケットで月着陸船を打ち上げる予定。