韓国次期戦車揚陸艦計画(LST-II)


▼2007年秋に公開されたLST-IIの完成予想CG

2007年4月に公表された新型戦車揚陸艦導入計画。当初はコージュンボン級戦車揚陸艦を8番艦まで建造する予定だったが、新たに基準排水量4,500トン級のLSTを建造する事になった(LCACを搭載できる6,500トン級の揚陸艦を海軍は要求したが、予算の都合で4,500トン級に縮小されたという)。現在、基礎研究が行なわれており、2013~2016年の間に8,715億ウォンを投じて4隻建造する予定。2007年10月に公表された完成予想図によれば、自衛用に対空射撃が可能な76mm級の速射艦載砲とRAM対空ミサイルを装備し、兵員700名と戦車や水陸両用装甲兵員輸送車を搭載する。艦後部にはウェル・ドックを有し、内部にLCM(中型揚陸艇)1隻を収納できる。LCMはウェル・ドック内の他に、ヘリ発着甲板の前に2隻を搭載可能で、この2隻は大型のクレーンで海面に降ろされる。ヘリ発着甲板は2機分のスペースがあるが、格納庫は有していない。最大速力は23ノット。艦形は米海軍のホイッドビー・アイランド級に似ているが、排水量は3分の1以下である。

計画通りに進むなら、将来韓国海軍はドクト級LPDを3隻、コージュンボン級LSTを4隻、新型LSTを4隻と、有力な両用戦能力を保有する事になる。

【2007.11.09追記】
韓国防衛事業庁は2007年11月9日に開かれた防衛事業推進委員会で次期揚陸艦(LST-II)事業の導入計画を確定したと発表した。LST-II事業は2014~2017年(当初2013~2016年の計画だったが1年先送りになった)にかけて4隻の4,500トン級揚陸艦を国内建造するもので、旧式となったウンボン級揚陸艦(既に全艦退役済)を代替する。事業費は約8,000億ウォン。

1番艦       2013~2016年建造予定
2番艦       2013~2016年建造予定
3番艦       2013~2016年建造予定
4番艦       2013~2016年建造予定

▼【参考】韓国がインドネシア向けに建造したタンジュン・ダルペレ級揚陸艦

【参考資料】
世界の艦船 2006年3月号(海人社)
朝鮮日報
連合ニュース
PowerCorea
Тактико-технические характеристики


2007-12-08 16:37:18 (Sat)

最終更新:2007年12月08日 16:37