Su-25攻撃機(フロッグフット)(北朝鮮)

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▼【参考】ロシア軍のSu-25

性能緒元
重量 9,500kg
全長 15.53m
全幅 14.36m
全高 4.80m
エンジン ツマンスキー R-195(44.18kN)2基
最大速度 950km/h
航続距離 400km(戦闘行動半径)
上昇限度 7,000m
武装 AO-17A 30mm連装機関砲×1(250発)
  R-60赤外線誘導空対空ミサイル(AA-8 Aphid)
  各種爆弾等6,000kg
乗員 1名

Su-25は旧ソ連で開発された近接航空支援用の攻撃機。ソ連はそれまでSu-7やMiG-27など戦闘機を改修した攻撃機を使用してきたが、あらためて専用の前線攻撃機を開発する事が計画され、1969年3月に航空産業省が開発の指示を各設計局に出した。その要求は軽攻撃機として最大の戦闘能力を持つ事、安価で生産と運用が容易である事、目視で単一または複数の目標にピンポイント攻撃できる事、敵の戦術機やヘリコプターを排除できる事などが条件として出された。こうした要求を元にスホーイ設計局とヤコブレフ設計局、イリューシン設計局で開発が行われ、最終的にスホーイ設計局のものが選ばれた。量産仕様の初号機T8-3は1979年7月に初飛行している。

Su-25(NATOコード:Frogfoot/フロッグフット)の特徴はアメリカのA-10攻撃機と同じで、大きな兵装搭載量を有し低速でありながら低高度で高い運動性を発揮する点である。装備は全て主翼下に搭載し、合わせて10箇所のハードポイントが設けられている。基本的な攻撃兵装は通常爆弾(100kgから500kgまで各種)とクラスター爆弾、ロケット弾などで、さらにKh-25空対地ミサイル(NATOコード:AS-10 Karen/カレン)も最大で4発搭載できる。自衛用のR-60赤外線誘導空対空ミサイル(NATOコード:AA-8 Aphid/エイフィッド)も携行可能。固定武装として機首下面左側にAO-17A 30mm連装機関砲を搭載しており、この機関砲は毎分3,000発の射撃速度を有している。攻撃・航法用の電子機器としてASP-17BTs攻撃用照準器と「クリョン」PSレーザー指示・測距器を装備している。コックピットの周囲は厚さ24mmのチタン合金製防弾板が張り巡らされており、また機体そのものも単純で頑丈な構造になっているため生存性は極めて高い。防御装備としてSRO-15レーダー警戒機やレーダー妨害装置、チャフ・デコイ・ディスペンサーも搭載されている。アフガニスタン紛争に投入されたSu-25は大きな兵器搭載量と低速での機動性を生かして活躍したと言われている。

北朝鮮にSu-25がもたらされたのはMiG-29と同時期の1980年代末。1985年にモスクワを訪問した金日成は、ソ連からMiG-29戦闘機、Mi-24攻撃ヘリと共にSu-25攻撃機の供給を受けることに成功。その協定に基づき、1987年末からSu-25K(フロッグフットA)12機、複座型のSu-25UBK(フロッグフットB)2機の引渡しが開始された[4]。Su-25K/UBKの最終的な引渡し数は諸説あるが、20機説、36機説などがある[5]。Su-25KはSu-25の輸出型であり、北朝鮮に輸出されたタイプでは、暗視装置や航法システム、「クリョン」PSレーザー指示・測距器が使用できない、通信機が一世代前のR-832に変更されるなど一部の機能がスペックダウンされているが、敵味方識別装置については新型のSRO-2が搭載されている[4]。

北朝鮮空軍は、朝鮮戦争前後にソ連で製造された250kg通常爆弾FAB-250 M46を多数保有していたが、これはSu-25のパイロンには対応していなかった。ソ連から派遣された軍事教官は、アフガニスタンでのソ連空軍の事例を参考に、M46をSu-25に搭載可能とする改造方法を考案し、それに従って朝鮮側が爆弾の改修作業を行った[4]。前述の通り「クリョン」PSレーザー指示・測距器が使用できないため、北朝鮮空軍のSu-25は精密誘導兵器の運用能力はなく、通常爆弾と無誘導ロケット弾を主兵装として使用する[4]。

導入直後に二機のSu-25Kが事故を起こしており、一機は修復されたものの、もう一機は全損となりパイロットも殉職している[4]。Su-25は滑走制動の際の横滑り及び傾斜の傾向を有し、降着装置の車輪が小さなことも相まって、着陸には熟練を要する機体であったことが事故の要因とされる[4][6]。

Su-25導入の初期段階ではソ連人教官の役割が大きかったが、1990年までにソ連人教官は完全帰国し、北朝鮮側だけでSu-25の運用、整備が行い得る体制が整えられた[4]。冷戦の終結やソ連の崩壊もあって、これ以降、Su-25の北朝鮮への輸出は行われていない。現在の保有機はSu-25Kが30機、Su-25UBKが4機とされる[7]。

▼北朝鮮の順川基地(第1戦闘機師団)に駐機するSu-25

【参考資料】
[1]Jウイング特別編集 戦闘機年鑑2005-2006(青木謙知/イカロス出版)
[2]別冊航空情報 世界航空機年鑑2005(酣燈社)
[3]Grobal Security
[4]陳肇祥「飛往朝鮮的”白嘴鴨”」(『兵器』総125期/2009年10月)46~49頁
[5]SIPRI Arms Transfers Database
[6]対外情報調査部第二部-アンゴラ-アンゴラ空軍「アンゴラのSu-25」
[7]Jウイング特別編集 戦闘機年鑑2013-2014(青木謙知/イカロス出版)159頁


2013-04-18 02:41:50 (Thu)

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