「ジャベリン」携帯地対空ミサイル(韓国)


▼防空演習で発射される韓国陸軍の「ジャベリン」(肩撃ち型)

性能緒元
全長 1.39m
直径 0.07m
重量 24.3kg(システム一式)
弾頭 2.74kg(HE)
最大速度 マッハ1.4
最大射程 5,500m
誘導方式 無線SACLOS(半自動指令照準線一致誘導)

「ジャベリン」は1979~80年に英ショート社で「ブローパイプ」の後継として開発された、個人携帯型の地対空ミサイル。誘導方式は一般の携帯SAM(Surface-to-Air Missile:地対空ミサイル)のような赤外線誘導ではなく、無線SACLOS(Semi-Automatic Command to Line Of Sight:半自動指令照準線一致誘導)で、敵機が放出するフレアなどの妨害に対しては有効だが、天候の影響を受けやすいという弱点もある。また照準線を常に目標に向けていなければならないため、射手に熟練した技術が求められる。射程距離は0.3~5.5kmで、ミサイルの最大速度はマッハ1.4。2.74kgのHE弾頭は近接信管により作動する。

韓国軍は1987年に、ソウルオリンピック(1988年)の北朝鮮特殊部隊対策としてイギリスから「ジャベリン」を導入したが、その誘導方式に不満があったため(徴収兵には照準が難しすぎた)、すぐに撃ちっ放し式のフランス製「ミストラル」を導入した。「ジャベリン」は今でも陸軍の防空部隊に少数が配備されている。


2008-12-30 01:41:42 (Tue)

最終更新:2008年12月30日 01:41
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