2009年5月韓国軍ニュース

■2009年5月の韓国軍関連ニュース履歴


【2009.05.04】特殊作戦用のAn-2が墜落
4日14時ごろ、忠清北道永同郡に空軍のL-2練習機(An-2輸送機)が不時着、大破した。乗っていた大尉と飛行教官2名が病院に運ばれたが、命に別状は無かった。空軍によると、動機は1時頃に基地を離陸し通常の訓練を行っていたが、突然機体が操縦不能に陥ったという。パイロットらは滑腔状態を維持しながら着陸地点を探し、黄潤インターチェンジから600m程離れた農家のブドウ畑に不時着した。民間人などに怪我人は出なかったが、ブドウ畑は大きな被害を受けた。
(連合ニュース)

【2009.05.04】ソマリア沖で北朝鮮貨物船を救助
4日、ソマリア沖で海賊からの護衛任務を行なっている海軍の「清海部隊」が、北朝鮮貨物船を追跡していた海賊と思われる舟を撃退した。「清海部隊」のチュンムゴン・イ・スンシン級駆逐艦「ムンムデワン(文武大王)」はインドに向けて航行中の北朝鮮貨物船から国際無線を受け、搭載していたスーパーリンクス対潜ヘリコプター1機を急派、ヘリコプターから銃器による威嚇を受けた海賊と思われる船は退散した。北朝鮮貨物船はハングルで「ありがとう」と伝えたという。
(連合ニュース/毎日新聞)

【2009.05.04】米韓でサイバー攻撃に対する協力覚書を締結
米韓の国防当局は4月30日、「米韓情報保証およびコンピューター防御協力に関する了解覚書」を締結した。この覚書は2012年の戦時統制権委譲に備え、米韓両軍の情報に対するシステムの相互運用性向上、ハッキングなどのサイバー攻撃の予測探知と対応力強化、及び防御技術の情報共有に関する協力体制を強化するもの。有効期間は15年で、双方の合意下でのみ改正・破棄できる。
(連合ニュース)

【2009.05.06】サウジアラビア空軍司令官が来韓
6日、韓国空軍の李啓勲参謀総長とサウジアラビア空軍のアブドルラフマン司令官が忠清南道鶏竜台の統合参謀本部で会談し、両国空軍間の更なる友好と軍事交流推進について話し合った。アブドルラフマン司令官はこの会談の後、国防部長官と合同参謀本部議長に面会し、航空団や航空機関連企業、板門店などを訪問した。
(連合ニュース)

【2009.05.06】2010年のコブラゴールド演習に参加決定
韓国海軍と海兵隊が2010年にタイで行われる多国籍合同軍事演習「コブラゴールド」に初めて部隊を派遣する事を決定した。「コブラゴールド」には2002年からオブザーバーを派遣してきたが、2010年の同演習には4,200トンの揚陸艦1隻と海兵隊180人及びKAAV-7水陸両用装甲兵員輸送車数輌を派遣する。
(連合ニュース)

【2009.05.07】アメリカ、韓国をBMD参加可能国に分類
アメリカ議会調査局は6日、米国防総省が韓国を海上弾道ミサイル防衛(BMD:Ballistic Missile Defense)態勢に参加可能な国と分類している事を明らかにした。
(連合ニュース)

【2009.05.06】国防相、国防改革2020の大幅修正案を報告
李相熹(イ・サンヒ)国防部長官は盧武鉉政権時代に決定された「国防計画2020」の大幅修正案を非公開で報告した。原案では2008~2020年の国防予算を毎年9.8~9.9%増額し総額約621兆ウォンとする無謀なものだったが、修正案では毎年7.5~7.6%の増額にとどめ総額599兆ウォンとする。また兵力68万人を50万人まで削減する計画だったが、2万人増の52万人を維持する事になった。軍当局者は今回の修正について「国防改革2020は盧武鉉が自主国防を無理に強調し、急いで進めすぎた」「同盟国である米軍の戦力を最大限活用する事で費用を減らす」と述べた。郭承俊未来企画委員長は「国防改革2020作製当時から、財政への負担が大きすぎ、経済構造の調整が避けられないという意見はあった」と述べた。修正案によると、2個軍団に配備される予定だったK-2戦車 は1個軍団に縮小、グローバルホークの導入は延期し米軍の情報支援を受ける、「天馬」SAMの改良計画は縮小、高級将校の増員抑制などが行なわれる。また2012年に廃止が決まっていたKATUSA(在韓米軍基地で勤務する韓国軍兵士)も、米韓体制を維持するために維持される事になった。
(中央日報)

【2009.05.07】国防改革2020の大幅修正案を提出、K-2戦車など削減。予算不足深刻に。
国防部は盧武鉉政権時代に作製された「国防改革2020」の修正案を青瓦台(大統領府)に提出した。修正案はこれまで6回提出したが、いずれも突っ返されたという。国防改革予算621兆ウォンは22兆ウォン削減されたが、そのうちの7割以上が陸軍の改革予算。海軍のイージス艦建造計画や空軍のAWACS導入計画は既に海外事業者と契約が結ばれており、大規模事業の見直しは主に陸軍が行なう事になった。修正案では2個軍団に配備予定だったK-2戦車 600輌が1個軍団分(300輌)に生産数を削減される。これによって2兆4,000億ウォンが節約できる。だが現在47個ある師団を20個に減らし、その代わり最先端兵器を配備する事で戦力を維持する計画が、予算不足のため遅れる危機に面している。そもそも部隊の改編・統合も予算不足でできない状況。
(中央日報)

【2009.05.08】次世代軍用エネルギー研究センターが開所
8日、次世代軍用電源研究センターが大田市のエネルギー技術研究院で開所された。同研究センターは韓国エネルギー技術研究所(KIER:Korean Institute of Energy Research)を中心とした共同研究施設で、将来必要と予想される高効率の兵器用エネルギーの研究開発のため、6年間で200億ウォンを投じて建設された。小型推進電源、携帯電源、次世代クリーンエネルギー、未来エンジン技術の4つの研究室から成り、172人の研究員が1kwの超軽量燃料電池や500w級マイクロ発電システムなどを開発する。同研究センターは1994年から進められている国防技術特化型長期大学支援プログラムのひとつで、安定した国防技術開発と人材の育成を目的としている。防衛事業庁は2009年中にステルス技術開発センター、生存技術開発センターを開所する予定で、今後毎年2箇所以上の施設を設立し、2011年までに13箇所、2015年までに20箇所以上まで国防特化研究センターを拡大する。
(連合ニュース)

【2009.05.09】イージスシステム要員訓練施設を開設
韓国海軍は鎮海(チンヘ)の海軍訓練司令部にイージスシステム要員を養成するための訓練施設、AOMTC(Aegis Operation Management Training Center)を開設した。米海軍の同種施設、ATRC(Aegis Training and Readiness Center)に次いで世界で二番目だとの事。自国でイージス整備を行なえるようにして経費を削減する。
(DefenseNews/Kojii.net)

【2009.05.10】次期潜水艦、空中給油機、無人偵察機などの導入事業を延期
政府消息筋が10日伝えたところによると、国防部は盧武鉉政権時代に決定された「国防改革2020」の中の大規模兵器導入事業を数年遅らせる事を決定した。海軍の次期潜水艦(KSS-III)開発計画は2018年に戦力化される予定だった1番艦を2020年に、2番艦を2022年、3番艦を2023年に順延する。空軍の空中給油機導入計画は2013~2014年に順延し、米軍の次期空中給油機の機種選定を見た上で決定する。2011年頃に予定されていた高高度無人偵察機導入計画は、2015年に順延される。国防部は2009年6月末までに「国防改革2020」の修正案を確定する予定だ。
(連合ニュース)

【2009.05.19】次期洋上試験船を発注
STX造船はADDから次期洋上試験艦船1隻を受注したと発表した。
(朝鮮日報)

【2009.05.22】赤外線センサー用技術を国内開発
韓国機械研究院(KIMM:Korea Institute of Machinery & Materials)エネルギープラント研究本部の朴博士のチームはNEXEN社と共同で軍用小型極低温冷却機を開発し、軍と防衛事業庁の運用試験をパスしたと発表した。この冷却機は赤外線センサー用として開発されたもので、最低温度-225℃、重量450g、寿命1万時間、冷却能力-196℃(0.5W)、-196℃までの到達時間5分など、アメリカやイスラエルなどの製品と同等の性能を持つ。これまで韓国はこの種の冷却機を全て輸入してきたが、1台あたり約1,000万ウォンと高価だった。
(HellowDD)

【2009.05.22】米、グローバルホークの販売を韓国に制式に伝える
米国防総省は韓国に高高度無人偵察機「グローバルホーク」を販売する意向を正式に伝えたが、韓国側は予算の問題などを挙げ、2015~2016年頃に購入すると回答した。韓国政府筋が明らかにしたところによると、14日に開かれた第22回米韓安全保障政策構想(SPI)会議で、米側がグローバルホークの販売を決定したと正式に伝え、早急に提案要求書を提出するように求めた。
(連合ニュース)

【2009.05.23】盧武鉉前大統領が自殺
盧武鉉前大統領が登山中の山から飛び降り自殺した。前大統領は戦時統制権委譲後を見据えた自主国防を強引に推し進め、米韓関係を冷え込ませた。
(朝鮮日報、中央日報、連合ニュース)

【2009.05.24】2014年をめどに海洋警備を軍から海洋警察に移管
これまで陸軍が担ってきた沿岸警備任務を海洋警察に移管する時期が2014年まで先延ばしになる事が分かった。軍消息筋は24日、沿岸警備任務の海洋警察移管は2012年を目処に計画してきたが、海洋警察が予算問題などを理由に難色を示し、軍構造改革(国防改革2020)の遅れなども鑑みて、当初の予定より2年遅らせると説明した。陸軍は任務の効率化を図る意味で、海上の治安任務を全て(最前線を除く)海洋警察に移管する予定。
(連合ニュース)

【2009.05.24】国防改革2020修正、2015年までに陸軍作戦司令部を2部併設、予備軍は185万人を維持
国防部が「国防改革2020」の修正案として李明博大統領に提出する内容の一部が判明した。陸軍は当初、アメリカから戦時統制権が委譲される2012年に最前線を担任する第1軍と第3軍を統合した地上作戦司令部を創設し、後方の第2軍司令部を改編した第2地上作戦司令部との2部態勢を目指す計画だったが、人事や軍需、教育訓練などの機能を整えるのに2年必要と判断され、2015年に遅らせる事になった。また現在300万人態勢の予備軍を150万人に半減する計画だったが、185万人を維持する方向で修正される。これ等の修正案は非公開の聴聞会を経て、6月末に大統領に報告される。
(連合ニュース)

【2009.05.25】北朝鮮、2回目の核実験を強行
青瓦台の李東官報道官は会見で、午前9時54分に咸鏡北道吉州郡豊渓里近くで震度4.5前後の人工地震を観測したと発表した。北朝鮮の朝鮮中央通信は同日「共和国の自衛的核抑止力を強化するための措置の一環として、2009年5月25日に核実験を行なった」と伝えた。同通信は「今回の核実験は爆発力と操縦技術において、新たな高い段階で安全に進められた」と主張し、「実験の結果、核兵器の威力を更に高め、核技術を絶え間なく発展させられる科学技術的問題を円満に解決する事になった」と伝えた。今回の核実験の威力は4.5キロトン(韓国地質地理院推定)で、2006年10月に行なわれたものと比べて約5倍。ロシア国防省は10~20キロトン規模の核実験だったと主張している。一般的に2回の核実験で核兵器を小型化し、本格生産できる技術的基盤を備える事ができると言われている。なお北朝鮮は核実験を行なう直前、中国には29分前、アメリカには24分前に「国連安全保障理事会が議長声明に対し謝罪しない場合、核実験を含めた措置を取る」という事前警告を行なった。
(朝鮮日報、中央日報、連合ニュース)

【2009.05.25】北朝鮮、核実験に続き短距離ミサイル3発を発射
北朝鮮は核実験後の午後5時3分頃、咸鏡北道の花台郡舞水端里から地対空ミサイル1発と江原道の元山近くから2発の合計3発を日本海(朝鮮名:東海)に向けて発射した事が確認された。ミサイルの射程距離は約130kmと見られる。軍関係者は日米の観測機を牽制する目的でミサイルを発射したものと分析している。
※後に発射されたミサイルは2発と訂正
(朝鮮日報、中央日報、連合ニュース)

【2009.05.26】韓国、大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)へ全面参加
韓国外交通商部は26日、アメリカ主導の大量破壊兵器拡散防止構想(PSI:Proliferation Security Initiative)への全面参加を発表した。交通商部の文太暎報道官は「大量破壊兵器とミサイルの拡散が世界平和に及ぼす深刻な脅威に対処するため、PSI原則を承認する事にした」と述べた。韓国はこれまで北朝鮮に配慮して部分参加に留まっていたが、25日に行なわれた北朝鮮の2回目の核実験を受け、拡散防止の姿勢を強く打ち出す必要があると判断した。ただ南北間で合意している南北海運合意書は従来どおり適用される。北朝鮮は韓国のPSI全面参加を「宣戦布告とみなす」と警告しており、今後両国関係は緊迫したものになると思われる。PSIは2003年5月に米露日など11ヶ国の発議によりWMD(Weapon of Mass Destruction:大量破壊兵器)拡散防止を目標に提唱された。韓国は95番目の参加国となる。PSIに参加すると政府は国内法及び国際法に基き、領海内でWMDを運搬中の疑いがある船舶に対する乗船・検査、領空内でWMDを運搬する疑いのある航空機に対する着陸誘導・検査などが行なえるようになる。
(毎日新聞、連合ニュース)

【2009.05.26】北朝鮮、再び短距離ミサイル3発を発射
北朝鮮が26日午後、咸鏡南道咸興市近くの日本海(朝鮮名:東海)上でミサイル3発を発射した。政府筋は射程距離130kmほどの地対空ミサイルと地対艦ミサイルと伝えている。
(連合ニュース)

【2009.05.26】韓国海軍第1艦隊、海自の舞鶴地方隊と協力強化へ
26日、韓国海軍第一艦隊(日本海)のソ・ギョンジョ司令官は司令部を訪問した海自の宮浦舞鶴地方総監と会談し、軍事交流・協力について意見を交わした。この会談についてソ司令官は「日韓間の信頼関係の構築はもちろん、日本海上で発生する海難事故等でも緊密な協力が可能になると期待している」「軍事交流の次元を超え、現場での相互理解と協力を発展させる機会となった」と述べた。これまで海軍本部レベルでの日韓相互訪問は行なわれた事があるが、現場レベルでの交流はこれが初めて。韓国海軍第一艦隊と海自舞鶴地方隊は係争地である竹島(朝鮮名:独島)にそれぞれ最も近い部隊。
(連合ニュース)

【2009.05.27】在韓米軍司令官、韓国のミサイル射程制限の改正に否定的
シャープ在韓米軍司令官は22日、最近韓国で主張が強まっている、韓国が保有するミサイルの射程距離を300km以内に制限する米韓ミサイル指針の改正について、「北朝鮮の長距離ミサイル発射能力と韓国のミサイルの射程距離は無関係だ」とし、否定的な立場を示した。
(連合ニュース)

【2009.05.27】北朝鮮の核再処理施設、再稼動
朝鮮日報は27日、北朝鮮寧辺にある核再処理施設の再稼動を確認したと報じた。政府消息筋の話として伝えており、アメリカの偵察衛星が同施設から水蒸気が出ている様子を捉えるなど、本格的な再稼動を示す動きがあるという。北朝鮮外務省報道官は4月25日に「原子力発電所から取り出した燃料棒を再処理する作業が始まった」と発表している。
(朝鮮日報、毎日新聞)

【2009.05.27】北朝鮮、韓国のPSI全面参加に「軍事的打撃で対応」と発表
北朝鮮板門店代表部報道官は27日、韓国のPSI全面参加に対して「我々に対する宣戦布告とみなす」「北朝鮮船舶に対する臨検には軍事的打撃で対応する」との声明を発表した。また黄海上の北方境界線(NLL)にある白翎島、大青島、小青島、延坪島、牛島の5島の法的地位とその周辺を航海する米韓船舶の「安全を保証することは出来なくなる」と強調した。延坪島近海は1999年と2002年に南北艦艇による砲撃戦が行なわれた地域。報道官は休戦協定について「我が軍隊はもはや休戦協定の拘束を受ける事は無い」とし、これにより朝鮮半島は直ちに戦争状態に戻り「我が革命武力は軍事的行動に移る」と主張した。また北朝鮮の祖国平和統一委員会は27日の声明で、「我々の船舶を強制停船させたり検査しようとする試みを、我々の神聖な主権と領土の侵害とみなし、どこででも断固として無慈悲に報復する」と述べた。また韓国のPSI全面参加により「朝鮮半島情勢と南北関係は引き返せない戦争危険の境界を越えることになった」とし、李明博大統領を名指しして反北朝鮮政策が招く結果の全面的責任を負う事になるだろうと強く警告した。
(連合ニュース、毎日新聞)

【2009.05.28】国連軍、休戦協定の有効を確認
北朝鮮が休戦協定の無効化を宣言した事に関連し、国連軍司令部は28日、休戦協定は北朝鮮を含めた全署名当事国にとって現在でも有効で、拘束力を持っていると述べた。
(連合ニュース)

【2009.05.28】米韓連合司令部、対北朝鮮情報監視体制をレベル2に引き上げ
米韓連合司令部は28日、対北朝鮮情報監視体制を「ウォッチコン2」に引き上げた。ウォッチコン2は北朝鮮の挑発行為が深刻な状況である事を意味する。これに伴いU-2戦略偵察機(烏山基地)などの北朝鮮に対する偵察回数を増やすとともに、情報分析要員を大幅に増強する。ウォッチコンがレベル2に引き上げられたのは今回で5回目。ただし軍の警戒レベルは平時と同じ「デフコン4」を維持している。
(連合ニュース)

【2009.05.28】ロッキード・マーチン、韓国のF-16をアップグレード
アメリカのDSCA(Defense Security Cooperation Agency)は議会に対し、韓国へFMS(対外有償軍事援助:Foreign Military Sales)経由で、F-16C block30/D block32を対象とするアップグレード用装備を輸出すると報告した。全てのオプションを含めた契約額は2億5,000万ドル。この契約額にはKF-16C/D 35機分のアップグレード改修費、テスト用器材、サポート器材、スペアパーツ、訓練費と訓練用器材、文書類、技術データ、要員の派遣費用、その他の兵站支援が含まれる。この改修によりJDAM、AIM-120「AMRAAM」、向上型モデム、秘話通信機能といった機能が加わる。担当メーカーはロッキード・マーチン社。
(Kojii.net/Defense-Aerospace.com)

【2009.05.28】レイセオン社、韓国にSM-2 blockIIIA艦対空ミサイルを輸出
アメリカのDSCA(Defense Security Cooperation Agency)は議会に対し、韓国向けにFMS(対外有償軍事援助:Foreign Military Sales)経由でSM-2 blockIIIAを輸出すると報告した。全てのオプションを含めた契約総額は1億7,000万ドル。内訳はSM-2 blockIIIA 46発、SM-2 blockIIIB 35発、SM-2 blockIIIB(テレメトリ)3発、SM-2用ミサイルコンテナ84個、テスト器材、サポート器材、スペアパーツ、訓練及び訓練用器材、文書類、技術データ、その他の兵站支援。担当メーカーはレイセオン社。
(Kojii.net/Defense-Aerospace.com)

【2009.05.29】北朝鮮、日本の敵基地攻撃能力保有論を牽制
北朝鮮労働党機関紙「労農新聞」は29日、日本で議論されている自衛隊の敵基地攻撃能力保有について「日本の反動らは、いかなる方法であれ海外侵略戦争の火をくべようとしている。我々のミサイル基地に対する空襲をその火種にしようとしている」とし、「我々の攻撃力は大変強力で限界を知らず、日本軍国主義侵略者を無慈悲な報復攻撃で一掃する」「日本は修羅場になるだろう」と書き散らした。
(連合ニュース)

【2009.05.30】北朝鮮、新型地対空ミサイル1発を発射
韓国政府筋は29日、北朝鮮が29日18時12分頃に咸鏡北道花台郡舞水端里の弾道ミサイル基地近くから日本海(朝鮮名:東海)に向け、ミサイル1発を発射したと伝えた。25日に発射しようとして中止したミサイルと思われる。このミサイルは現在知られていない新型の地対空ミサイルで、北朝鮮が独自に開発した射程距離100~160kmの新型SAMか、射程距離250km以上の旧ソ連製S-200(NATOコード:SA-5 Gammon/ガモン)を改良したものと思われる。北朝鮮と軍事的関係の深いイランは、2008年にS-200改良型の発射を成功させている。
(朝鮮日報)

【2009.05.30】北朝鮮の弾道ミサイル発射準備を確認
韓国情報当局は、北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの発射準備をアメリカ情報当局が確認したと伝えた。平壌近郊の兵器研究所からミサイル1基が貨物列車3輌に積み込まれたとの事。積み込まれたミサイルは今年4月に発射されたミサイルと同じ大きさで、テポドン2号の改良型とみられる。また消息筋は咸鏡北道花台郡舞水端里のミサイル発射施設で、車輌や人の活発な動きが確認されていると述べた。すでに列車は移動を開始しているが、発射台の設置まで2週間程かかり、早ければ6月中旬に発射される可能性があるという。
(毎日新聞、連合ニュース)


2009-07-04 20:05:57 (Sat)

最終更新:2009年07月04日 20:05
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