K532 107mm自走迫撃砲(Bv206)



性能緒元
重量 11.5t
全長 7.7m
全幅 2.1m
全高 3.5m
エンジン メルセデス・ベンツ W5A-580 ディーゼル 250hp
最高速度 55km/h
航続距離 300km
武装 M30 107mm迫撃砲×1
  12.7mm重機関銃×1
装甲 耐7.62mm弾防御
乗員 3名

スウェーデン・ヘグルント社の全地形車輌。プロトタイプは1989年に完成したが、少数がスウェーデン陸軍に採用されたに過ぎなかった。だが1999年にフランスが12輌、ドイツが約100輌を採用し、イタリアでも58輌が導入されるなどベストセラー車輌となった。イギリス海兵隊でも108輌を導入している。韓国では現代重工でライセンス生産され、後部車体に107mm迫撃砲を搭載した自走迫撃砲型が海兵隊の支援大隊に配備されているようだ。この自走迫撃砲型は韓国ではK532と呼ばれている。ヘグルント社は他にも120mm迫撃砲搭載型や貨物輸送型、兵員輸送型などを韓国軍に提案したが、結局採用されたのはこの107mm迫撃砲搭載型と無線通信車型だけのようだ。

Bv206はエンジンなどの動力装置及び操縦室を備えた前部車体と、各種装備を搭載できる後部車体の2台1組で1輌の車輌を構成している。後部車体は連結部の駆動軸からディファレンシャル・ボックスに伝達された動力によって履帯を駆動させ、前部車体の通った経路を正しく追随していく事ができる。車体には7.62mm弾や砲弾片に対する防御力がある。基本的に固有武装は無いが、前部車体上部のリング・マウントに7.62mmまたは12.7mm機関銃、40mmグレネード・ランチャーを装備する事ができる。後部車体には迫撃砲など様々な装備を搭載する事が可能。水上浮航は履帯を駆動させて行い、外気温-46度から+49度までの範囲で作戦可能だが、NBC防護システムは搭載されていない。

▼積雪地を進むK532の車列
▼K532は後部車体に107mm迫撃砲を搭載している。底板も装備しているので迫撃砲は降ろして射撃する事も可能。
▼ターンテーブルに載せられた107mm迫撃砲。操砲時に動き易いよう側面の板は展開して踏板になる

▼後部車体に巨大なアンテナを装備した無線通信車タイプ。形番等の詳細は不明

【参考資料】
戦車名鑑-現用編-(後藤仁、伊吹竜太郎、真出好一/株式会社コーエー)


2009-05-10 19:02:40 (Sun)

最終更新:2009年05月10日 19:02