782 :無名草子さん:2008/10/27(月) 20:02:49
アメリカ史に定評のある本を教えてください

783 :無名草子さん:2008/10/27(月) 20:06:33
>>782
PHP「憲法で読むアメリカ史」

78 :無名草子さん:2008/12/31(水) 14:22:06
阿川尚之『憲法で読むアメリカ史』上下やっと読了。一貫して司法と憲法及び最高裁に焦点をあてたアメリカ史。
上巻は、まずブッシュとゴアの大統領選挙での訴訟騒動を導入として、独立・建国からインディアン問題や黒人奴隷問題を経て、南北戦争まで。
下巻は南北戦争後の南部再建、奴隷解放後の人種差別是正、大恐慌とニューディール、第二次大戦、戦後の自由と平等・権利の拡大まで。
最後は妊娠中絶問題をめぐる保守派と進歩派の相克、そして2004年現在における合衆国最高裁判事の陣容について。
一貫して司法と憲法に焦点が当てられたアメリカ史なので、前に書いたように入れるジャンルは「法」の方がいいだろう。
ややこしい法談義があらゆる歴史エピソードに伴うが、別に判例が直訳してあるわけではなく、
ちゃんとわかりやすく噛み砕かれているので俺らでも読める。とは言っても法学部出でもないとややこしいことには変わりない。
三権のパワーバランス、州と連邦、南部と北部、保守派と進歩派、共和党と民主党、自由と平等、経済的自由と政治的自由
などの関係も丁寧に解きほぐされているが、複雑怪奇な力関係と、それを調停したり裁いたりする法の論理を頭の中で整理するのは大変。
内容も濃い上に多岐にわたるので、ちょっと要約は無理。非常に勉強になるので読んで損はないとだけ言っときます。
歴代の最高裁判事の肖像も生き生きと描かれている。
インディアンのチェロキー族が訴訟には勝ちながら結局土地を追われたエピソードや、黒人の苦難の歴史は読んでて切ない。
アメリカ黒人の歴史についてはそれだけについて書かれた新書もあるので、そういうのも併読した方がいいでしょう。
大恐慌とニューディールの話も経済学・経済史方面から書かれたものも参照すべきかもしれない。
充分ベストに入るクォリティだと思うが、この著者の親米的スタンスを嫌う人もいるのかな?


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最終更新:2009年01月20日 01:16