経済人類学シリーズ「経済と文明」-part9


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638 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/16(月) 08:56:11 ID:2tDLIM61
経済人類学シリーズ「経済と文明」要約No.2-1

■第2部 経済の諸形態 第2章 互酬-相互扶助と共同

1. 日々の生活は国家と関わらず、むしろ地方的な要素が中核にある
2. つまり、隣人・親族・信仰等
3. 社会的生産手段(道具、原料)は、共同体の外に求める
4. 家庭の世帯主の能力を超える作業には、相互扶助による労働集団が召集された
  • 病気の主人の持つ田畑の耕作
  • 土壁、屋根をふくこと
  • 儀礼用の食べ物の手配(結婚葬式等)
5.道路建設や宮殿修復にもこの労働集団ドックプウェは召集された
  • 王は食事を提供し労い、労働に対して子安貝を支払った。
6.労働集団ドックプウェの提供する労働の互酬性
  • 労働負担(労務)を成員で相互に分担する(職能組合)
  • 物資の再配分も成員で相互に扶助する(相互扶助集団)

639 名前:名無しさん@3周年 ◆9YzZouIJBw [sage] 投稿日:2008/06/16(月) 09:12:51 ID:2cWU1HRT
おはようございます。
糞スレランキングって面白いですね。いろいろみてしまいました。

なんかアクセスカウンタはひとつの板ごとに出しているんですね。
トップページは175人ですが現状は42人と出ました。

後カウンタって重複もありにしてるんですか?

641 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/16(月) 11:01:28 ID:2tDLIM61
639
ども。

どうも重複もありのようです。

642 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/16(月) 11:31:00 ID:2tDLIM61
■作業集団ドックプウェ

1.ダホメの男は畑を伐採開墾する方法、壁を作る方法、家に屋根をふく方法を十分に知っていなくてはならない。
つまり、この三つの仕事は互酬性によって求められるものである
2.ドックプウェの仕事内容
  • ドックプウェは、農民が不可能な場合代わりに耕作する
  • 病気や高齢によれば彼を助ける
  • 若いときや青年の時、他人のために援助したことが将来援助を受ける証になる
  • 妻の親に対する義務、つまり義理の母の家を十分手入れした状態に保つ
  • 世帯を確立するまで息子は父の畑で仕事をする義務がある、これを助ける
  • どのダホメ人が死んだときでも葬式のために召集される
  • いくつかの仕事では、2組に分けられお互いに競争する
3.ダホメの一人前の村人は全てドックプウェに属す
4.例えば貧しいものと首長が援助を必要とする時、ドックプウェは要求の順序で実施する
5.ドックプウェの頭は村の首長と補佐役に次ぐ地位である
6.ドックプウェの頭の命令を許可なく従わないなら、村仲間から追放され妻は別居し
この反抗で罰せられ貧乏になる。彼もその縁者も埋葬してもらうこともない
7.王さえドックプウェに従う
8.ドックプウェの頭は世襲であり、王室の流れを組む。相続は宮殿の王の面前で実施される

643 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/16(月) 11:54:42 ID:2tDLIM61
■職能組合ソ
1.手工業者の組合も同様である
鉄、衣服、土器の職人はソガという頭のもとで組織化されている
2.原材料を提供した構成員のために働き、販売は原材料を提供した構成員個人が販売する
3.集団に対する義務を怠れば懲戒に従わねばならない
4.構成員が病気になれば、仲間は彼のために仕事をする

■家族的扶助
1.構成メンバーが血の繋がった兄弟関係の場合の相互扶助組織
2.家族間の義務を果たす時、援助が期待できる

■友人関係
1. 最良の友のために、娘を妻に差し出すか、自分の家族から妻となる女を差し出す
2. 花嫁が結婚目前に駆け落ちした場合、花嫁の親族である女は全て離婚され、
花嫁を探索する義務がある。相手の男の親族は全て離婚することになる。
花嫁は、当初予定の男や、駆け落ち相手の男とは無関係の男の妻になる。
結婚予定の男は花嫁の親族の最も若い少女を妻に娶り、最後に
離婚していた家族は元に戻る

645 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/16(月) 12:06:02 ID:2tDLIM61
■抵当
1.どうしても支払えない罰金が生じた場合、資金を借り、借りた相手に
抵当として子供を与える
2.奴隷は抵当物にならない
3.抵当物が貸し手のために働き、利子は請求されない
4.借り手に資金を返却できず、抵当をうけもどせない時は、期間の延期がある
5.期間の延期でも間に合わない時
  • 娘であれば、貸し手の妻になる
  • 息子であれば、新たな期間の設定とともに2番目の息子を抵当にできる
  • また、息子であれば、貸し手は負債を弁済するような特別な大仕事を請け負う
  • 最後に、村の首長が話し合って一定期間の仕事とその量を決める
これをこなせば、負債者は貸し手の資金を返済したことになる

647 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/16(月) 12:21:09 ID:2tDLIM61
互酬性については次の通りです。

1. 日本でも「村八分」というように、村落共同体には相互に助け合う風習があったこと
これと非常によく似ている。

2. 職能組合としての相互扶助の精神があったこと、これは今でも日本にも
若干残っているようだ。従業員の親族が亡くなった場合弔電が送られたり、
かかわりの深い従業員同僚が葬式に手伝いに来たりする。

3. 家族間の義務はおそらく日本にはみられない

4. 友人関係の義務もおそらく日本にはみられないが、
結婚相手を紹介しあう「見合い」が半分は該当するであろう。
明治-大正-昭和初期までの地域社会では、夫より妻が先に死ぬと
後妻を娶るのはまま普通だった。
駆け落ちに対する罰則は、日本にはみられない

5. 制度としての抵当はないが、困窮した時の皿洗い等、お金の代替で
労働して返却する習慣は日本にもあった(高度成長期までか?)

6.自分が村落出身ということもあり、実感として、の労働の相互融通は
今でも村落で有効に働いている。農産物はたいてい、作りすぎになるため
農産物の融通もなされる。

村落以外の出身である、核家族世帯にはそうした相互融通の精神が
希薄なため、物を贈られた時、非常に困惑することがほとんどである。
物を送り返さないといなけない気分になるからであろう。

649 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/16(月) 12:32:34 ID:2tDLIM61
今回はここまでです。
次回は、家族経済-土地と宗教 になります。

706 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/17(火) 08:49:34 ID:rDpgHgry
649
家族経済は、他のところよりも見るべきところがなかったので、
予定を変更して、本日は、4章 交換-孤立していた諸市場にいたします。



716 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/17(火) 20:33:24 ID:rDpgHgry
経済人類学シリーズ「経済と文明」要約No.4-1

■第2部 経済の諸形態 第4章 交換-孤立していた諸市場

■非価格形成市場
■貨幣の強制的使用
■信用の欠如と現金だけの取引
■小売商人の報酬・二重勘定
■価格の設定法
■設定価格の変更
■安価な食糧
■市場から分離された対外貿易

すいません、今日はあんまりできなかったのでレジュメだけでも。

ダホメ王国の経済システムで重要なのは、4番目の
「小売商人の報酬・二重勘定」であり、

特徴は、2番目と3番目です。
「貨幣の強制的使用」「信用の欠如と現金だけの取引」

ここで言う、「信用」は、おそらくcreditの訳だと思うのですが、
「支払いの前に商品を受け取ること」が「信用」なのだそうです。
経済用語、金融用語としての用法なのでしょうね。腑に落ちました。

757 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/18(水) 18:43:47 ID:SjulLJAC
716 つづき
■非価格形成市場

1.ダホメの市場では、小売食物が定価格で売られた。ある程度は手工業品も売られた
2.物々交換は許されず、商品は貨幣に対して売られ、貨幣は購買に用いられた
3.信用も卸売りもなく、生産者組織が価格を調整した
4.地方市場間で価格差があっても、市場間で財の流動はなかった
5.他の市場に持ち越される信用や債務が生じず、市場間の投機で利潤が得られることはなかった。つまり、交換の場としての<市>であって<市場システム>ではなかった
6.食物分配市場は、家族経済の大規模化という延長上にあり、王は毎日家臣に食物を分配した
7.国内交通において、商人や旅行者は道端の市場で糧食をまかなった
8.ダホメの市場は需給関係が変化しても徹底して価格が固定された
9.買い物における交渉の観点は、
 -商品と設定価格がつり合っているか
 -小売商人のはかりが公正か
 -支払われる別の通貨との割合が正しいか

■貨幣の強制的使用
1. 十分に貨幣である子安貝が供給され、不足することはなかった。
(2. なぜ、強制的に使用されたかはダホメ王の発案に由来する; 後述)

■信用の欠如と現金だけの取引-<市場システム>の欠如
1.市場では商品を受け取る前に支払いを済ませる
2.「信用」取引は存在しないため、各取引は「完全に独立した明確な出来事である」
3.そのため、市場から市場へ取引効果が移動することはなかった

■小売商人の報酬・二重勘定
1.卸売商人が小売商人に売る場合、製品価格を20%割引する
2.つまり、小売商人にとって、常に製品価格の20%が労働代価である
3.すなわち、10000個の子安貝分の大量商品を買った小売り人は8000個分を支払う

758 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/18(水) 19:02:11 ID:SjulLJAC
ダホメの市場において主な商品は食糧ですが、重要なのは、

大量に買い付けた小売人は潜在的に20%の利益を得ており、
わざわざ利益を減らす割引行為は、相互に行われなかった。

という点です。つまり、小売の値引き合戦はするだけ*無駄*なのです。

現代の企業間取引でも、大量買付けする時はたいてい資材部が
値引き交渉します。値引き分が資材部の仕事の成果です。
事業部門が一生懸命売り上げを伸ばしても、
資材部の値引き総額の方が大きくなることがあります。

大量に買ってもらった方が、梱包、集荷、配送の手間を考えると
都合がいいので大抵値引きには応じてもらえます。
(1000個までは1箱に収まったり、200箱までは2トン車に収まったり)

このあたりは現代に通じるものがあります。

残りは、また明日です。
■価格の設定法
■設定価格の変更
■安価な食糧
■市場から分離された対外貿易

759 名前:名無しさん@3周年[] 投稿日:2008/06/18(水) 19:07:51 ID:+XnFeza4
ダホメ王国が「小売食物とある程度の手工業品」しか生産できなかった一方で、
なぜ同時代のヨーロッパは産業革命を経て急速に豊かになったのか?
両者の違いは一体何か? 知りたければ>>751 >>757-758

760 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/18(水) 20:06:59 ID:SjulLJAC
759

産業革命の内幕、技術的な裏で金融業が発達したことが
非常に大きいんでしょうね。同じコインの裏表というところでしょうか。

761 名前:名無しさん@3周年[sage] 投稿日:2008/06/18(水) 20:24:18 ID:SwgHWflC
759
豊かさのモデルがあったから、じゃない?

767 名前:lambda ◆GLPLA.M.6I [] 投稿日:2008/06/19(木) 07:40:31 ID:c1WiEr3j
761
そうかも。産業に適した貿易モデルもあったことだし。
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