国家社会主義の綱領-第ニ章-最終節


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第二章


最終節 東亜共同体


東亜共同通貨


 仮に日中戦争を回避するか、または早期に終結させる事に成功すれば、東アジアで米国の覇権が失墜します。もちろん、そうなれば日米安保は破棄すべきです。その後には、東アジアにおいて権力の空白が生まれるため、新秩序を構築する必要があります。しかし、軍拡競争は国民を疲弊させるだけなので、積極的な経済協力を目指すべきです。また、輸出先の市場という面から見ても、米国が破綻して購買力を失うため、輸出先として東アジア市場を開拓せざるを得ません。したがって、日本は自国の権益だけに視野を狭めずに、東アジア全域での経済協力と集団安全保障に積極的に参加すべきです。それは近代的な国民国家の枠組みを超えて、多国間の主権放棄によって共同体を築く思想です。その上で、日本は華僑資本との協力関係を強化すべきです。現在のASEANの背後に居るのは、華僑資本です。彼らと連帯して、日本もASEANに加盟させて頂き、将来的には東アジア共同体を目指すべきです。西洋においてはドイツが中心となって欧州連合が築かれましたが、東洋においては日本が中心となって東亜共同体の樹立を目指すべきです。
 同時にこれは、日本が積極的に東アジア全域を支援して、域内の貧困・腐敗などを一掃する手助けを行うという事です。その一環として、環境技術を中国に供与すべきです。これは中国のみならず、日本の安全保障に関わる問題です。現在の中国では、急激な経済発展に伴い、環境汚染が急激に進んでいます。しかも、中国が大量に輩出する硫黄酸化物が偏西風に乗り、それが酸性雨となって日本に降り注いでしまっています。これは日中に両国にとって不利益極まりない事です。そのため、世界一の環境技術を持つ日本は、中国に対して環境技術を供与すべきです。また、こういった高度な技術は維持点検が非常に難しいため、日本の技術に対して中国が依存する体質が出来上がるため、地域の安全保障にもつながります。
 それらを踏まえた上で、ここから東アジアでの通貨統合について論じさせて頂きます。この案が実現できれば、東アジアでは交易が活性化して、地域経済の発展が約束されます。まず、日本の経済力の失墜に伴う円安を悲観するのではなく、逆に絶好の機会と見なすべきです。なぜなら、財政破綻によって日本円の価値が劇的に下がるため、東アジア諸国と日本との間での通貨価値の差が一挙に縮まるからです。そのため、私は東アジアで通貨統合を目指すべきであると主張します。まずは通貨間での変動幅を小さくするために、多国間でのバスケット通貨を導入します。これはアジア通貨単位(英名:Asian Currency Unit 略称:ACU)です。それで通貨変動幅を漸進的に縮め、最終的には通貨統合を目指すべきです。
 ここで、次の通貨統合で生まれる新通貨を、暫定的に東亜共同通貨と呼ばせて頂きます。また、この中央銀行は金融資本家の手に下らないようにするため、完全な国営銀行とします。そして、東アジア中央銀行をシンガポールに設置すべきです。このシンガポールはという国は、その時代その時代で最も勢力の強い国と手を組む狡猾な国です。しかし、あの国を味方につけるというのは、時代を味方につけている証拠でもあります。したがって、何としてもシンガポールを取り込むべきです。この通貨統合は、まずシンガポール、香港、台湾、韓国といった経済的な先進地域から優先的に行うべきです。その上で、中国の沿岸都市などでも徐々に通貨統合を進めて行くべきです。例えば、通貨特区などと呼ばれる地区をつくり、その地域では東亜共同通貨を利用できるように法整備を進めるわけです。これが実現すれば、東京でも上海でもシンガポールでも、同じ統一通貨を利用できる体制が出来上がります。 加えて、アジア債権市場(英名:Asia Bond Market 略装ABM)を開き、東亜共同通貨建てでアジア債の販売を行うべきです。
 また、いつになるかは全く見当もつきませんが、この東亜共同通貨がユーロと融合した場合には、ユーラシア通貨なるものが誕生する事でしょう。そもそも、ユーラシア (Eurasia) の名は、ユーロ (Euro) とアジア (Asia) を足したものです。しかし、それは恐らく孫の世代の事となります。したがって、いつの日かユーラシア通貨を築くために、我々の世代は何としてでも通貨価値を長く安定させねばなりません。そのためにも、安易な通貨増刷と金融緩和は絶対にしてはなりません。したがって、消費を活性化させて経済を水増しするのではなく、工業主体の筋肉質な生産経済を築くべきです。

東亜環状鉄道


 日本国内の開発は既に限界に達しているため、開発の場を海外に求める事で雇用を創出するべきです。この海外における雇用創出は、国連を通じた前述の「世界福祉」の一巻として執り行うべきです。これは、日本国民全体での共通目標を設定するという意味合いも含まれるため、非常に分かりやすく、しかも夢を与えるような建設計画でなければなりません。
 その建設計画とは、ユーラシア大陸をぐるりと囲む超巨大な環状線を建設する案です。これは高速道路ではなく、鉄道による環状線を目指すべきです。なぜなら、長期的には人口爆発と経済成長で石油価格が高騰するため、自動車と高速道路は費用が高くなりすぎて将来的には恐らく使えなくなるからです。また、化石燃料を膨大に消費した場合、膨大な窒素酸化物が大気中に排出されるため、酸性雨や温暖化を深刻化させてしまいます。そのため、これからは公共交通機関を重視し、特に長距離大量輸送には鉄道を活用すべきです。極めて広大なユーラシア大陸における長距離輸送には、将来的にも鉄道がもっとも経済的です。この鉄道の敷設コースなのですが、具体的には、中東、インド、中国を縦断する鉄道を敷設し、それをシベリア鉄道に接続する形になります。これを前述の日韓トンネルに接続させれば、日本は陸路でユーラシア大陸と貿易ができるようになります。これは、大東亜縦貫鉄道と呼ばれるもので、戦前に考案されたものです。それを現代風に改訂して、東亜環状鉄道と命名します。仮に実現すれば、人類史上最大の建設計画となり、多国間の経済協力と平和共存の象徴となります。

東亜条約機構


 米国崩壊後の世界情勢は、ドイツを盟主とした欧州連合と、それと友好路線をとるロシアが背骨として貫かれる事になるでしょう。将来的には、欧州とロシア西部が経済的に統合される事も考えられます。冷戦時代に欧州と旧ソ連は敵対関係にあり、軍拡競争で膨大な軍事費負担を強いられた経験のある欧州とロシアは、その経験を踏まえて今後は経済協力に踏み切る可能性が高いです。また、ウイグル自治州を間接支配下においたロシアは、中国内陸部を橋頭堡に軍事的脅威を徐々に拡大しはじめるはずです。一方で、覇権失墜後の米国はモンロー主義に回帰し、他国への武力介入は控えるようになるはずです。そして、仮に日本が核武装を宣言して日米安保が破棄された後には沖縄の米軍基地も撤退を余儀なくされます。問題はその国際情勢の中における東アジアの将来です。実は白人社会において、東アジアほど恐ろしい存在はありません。圧倒的な人口と経済規模を誇る東アジアにおいて、仮に技術の日本と物量の中国が軍事同盟を組む事があれば、世界中のどの勢力も太刀打ちが出来なくなるからです。特に、米国は日中を離反させ、対立を煽る工作活動を行って来ているのはこれまで説明して来た通りです。
 仮に、こういった工作活動に東アジアが乗せられて、多国間が互いに争ったのでは、国力を疲弊して共倒れするだけです。何より、仮に中国沿岸部が倒れてしまった場合には、ロシアの軍事的脅威が高まってしまいます。ロシアは非常に手強い国です。条約を一方的に破棄する事で悪名高く、ロシア兵の規律の悪さは世界的に広く知れ渡っています。現に、あの石原莞爾が満州事変を起こして満州国を建国した理由は、ソ連の脅威に対抗するためだったと言われています。したがって、ロシアへの緩衝地帯として中国沿岸部を戦略的に支援せねばならなくなるでしょう。また、中国に武器輸出をすれば日本の産業も潤います。そのために、経済面での協力関係が完成した後には、軍事面でも東アジアにおいて集団安全保障体制を発足すべきです。同時に、この軍事同盟の真の目的は、二度と東アジアをアメリカ合衆国の支配に置かれないようにする事にあります。そのため、この軍事同盟の仮想敵国はロシアと米国となります。そして、ユーラシア大陸方面は中国、太平洋方面は日本が主に防衛を担う事なります。
 この軍事同盟に名前をつけるなら、東亜条約機構(英名:East Asia Treaty Organization 略称:EATO)となる事でしょう。このEATOの理念は東アジアの結束です。同時に、これはアジア人によるアジア人のための軍事同盟でもあります。EATOはシンガポールに本部を設置し、年に一度共同軍事演習を執り行う事にします。仮に、このEATOの構想が実現すれば、北大西洋条約機構(NATO)を超えて、質・量ともに世界最強の軍事同盟が誕生します。したがって、太平洋戦争方面の防衛のために、日本海軍を中心に東アジア連合艦隊を編成する事になるでしょう。これは現時点では全く現実性のない構想ですが、この復興計画における最終目標です。

おわりに


 これらが、国家社会主義による復興計画の要綱です。これは、これから起こるであろう変化を予測したものでもあり、いわば演劇の脚本の如き代物でもあります。また、この復興の草案で語られている内容そのものは、過去にあった北一輝の『日本改造法案大綱』によく似たものです。そのため、現代版『日本改造法案大綱』と見て頂ければ幸いです。しかし、私は暴力的なクーデターは絶対にやるべきではないと考えています。なぜなら、そういった手段に出た場合、その反動で暴力の連鎖が起こってしまうからです。そのため、私が目指しているものは革命ではなく、あくまで復興です。言い換えれば、競争や闘争による破壊ではなく、子供達のために互いに協力して祖国を復興する事こそを、私は心から願っています。そして、この綱領を書き上げるにあたって、数多くの人々から有意義な助言をして頂いた事に心から感謝します。この論文は、ゼミの教授から受けたご教鞭や、国の内外で出会った人々などの思想、意見、主張を参考にして紡ぎ上げられたものです。また、結びに申し上げたいのは、祈る事と願う事の重要性を再認識する事です。現世を共にする人々の堕落を呪うのはたやすい事です。しかし、後世の子孫のために祈るのは意外に難しいものです。そのため、後世の子供達の幸福と安泰を願う心をもう一度思い出して頂きたいと切に願います。

平成二十年四月 匿名

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