新潟日報w @Wiki 社説051117


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日米首脳会談 同盟強化だけでいいか
 短い京都滞在であったが、ブッシュ米大統領はさぞかし満足したことだろう。
 真っ盛りの紅葉の美しさを満喫したばかりではない。古都を舞台にした日米首脳会談で、小泉純一郎首相からいくつもの約束を取り付けた。
 「日米関係が良くなればなるほど、中国や韓国をはじめ世界各国と良好な関係を築くことができる」。会談の冒頭、小泉首相はこのように述べて、日米同盟がいかに重要であるかを強調した。
 今回の会談の意義は、東アジア情勢に共同対処するため、日米同盟の結束を確認することにあるといわれた。ブッシュ大統領は待ってましたとばかりに「日米関係は死活的に大事だ」と応じ、同盟のさらなる強化の必要性に言及した。
 後は同盟強化の実践編ということなのだろう。両首脳は日米間の懸案になっている在日米軍再編について、来年三月までに決着させることを確認した。
 それに向けて小泉首相は「政府一体で最大限努力する」と、ブッシュ大統領に手形を切った。「(日本が)平和と安全の恩恵を受けるには、しかるべき代価を払わなければいけない」「反対している自治体には日本の置かれた立場をよく考えてもらう」とも付け加えた。
 首相はさらに、十二月十四日で派遣期限が切れるイラク自衛隊について「国際社会の一員として、また日米同盟の重要性を踏まえて判断する」と述べた。事実上の派遣延長の表明である。
 重大な案件に関する方針を国民に説明し理解を求める前に、まず米大統領に打ち明け、約束までしてしまう。小泉首相のいつもながらのやり方が今回の首脳会談でもまた貫かれたようだ。
 日米関係は確かに大事であるが、それにしても日米同盟重視だけが強調されすぎていないか。小泉首相の外交は米国しか念頭にないかのように見える。
 強固な日米関係を誇示し、アピールするのであれば、それが東アジアや他地域の平和や安定にどう貢献するのかを説明する必要がある。冷え込んだ中国や韓国との関係の修復も求められる。
 その前提を欠いて同盟強化を叫ぶだけでは、無用の緊張を招かないとも限らない。首脳会談で問われていたのは、日米二国間の関係だけでないはずだ。
 在日米軍再編問題では、日米安全保障協議委員会(2プラス2)の中間報告は沖縄県や関係自治体の理解がほとんど得られていない。首脳会談での首相発言でさらに反発が強まりそうだ。
 ブッシュ大統領への約束をどう果たすか。小泉首相は重い宿題を背負った。

[新潟日報11月17日(木)]


  • test -- tes (2005-11-17 22:11:24)
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