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数論20050615210929

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問題

50 名前:132人目の素数さん[sage] 投稿日:2005/06/15(水) 21:09:29
問題
 
任意の正の有理数aに対して相異なる正の整数x1・・・xnで∑1/xi=aを満たすものが
存在することを示せ。

解答

62 名前:132人目の素数さん[sage] 投稿日:2005/06/20(月) 19:45:16
>>50
高校時代に頑張って解いたな。当時の証明を引っ張り出してみたが、えらい分かりにくいので整理した。

まず、次の主張を証明する。
f:N→Nはf(n+1)-f(n)≧n+2 (n∈N)を満たす。X1={a} (2≦a∈N),X(n+1)=f(Xn)∪(1+Xn)とおくとき、
#Xn=2^(n-1)となる(元が全て異なるという意味)。…(i)

補題1:minX(n+1)=min(1+Xn)<minf(Xn)
x=minXn≧2とおくと、min(1+Xn)=1+x,minf(Xn)=f(x) このときf(x)≧f(x-1)+x+1≧f(1)+x+1≧x+2>x+1
=min(1+Xn)よりmin(1+Xn)<minf(Xn)また、X(n+1)=f(Xn)∪(1+Xn)であるから、minX(n+1)=min(1+Xn)

補題2:dn=minXnとおくとdn=a+n-1
d1=aは明らか。また、Lem1よりd(n+1)=min{dn+1,f(dn)}=dn+1 (n≧1)よってdn=a+n-1

(i)の証明:n=1のときは明らか。n=k (k≧1)のとき成り立つとすると、n=k+1のとき、#X(k+1)=#(1+Xk)∪f(Xk)
≦#(1+Xk)+#f(Xk)=2^(k-1)+2^(k-1)=2^k よって、等号が成り立つこと、すなわち(1+Xk)∩f(Xk)=φが成り
立つことを示せばよい。x∈(1+Xk)∩f(Xk)とすると、x=1+y=f(z) (y,z∈Xk)が成り立つ。まず、x=1+yより
x-1=y∈Xk=X(n-1)である。そこで、N∋m<nを、x-m∈X(n-m)を満たす最大の自然数とする。m=n-1のときは
x-m=aであるからx=m+a=a+n-1=dn=minXn<minf(X(n-1))=minf(Xk)(補題1より)となって、x∈f(Xk)に矛盾。
m≦n-2のときは、x-m∈f(X(n-m-1))である。なぜなら、もし そうでないとするとx-m∈(1+X(n-m-1))つまり
x-(m+1)∈X(n-m-1)となり、mの最大性に矛盾するから。さて、x-m∈f(X(n-m-1))よりx-m=f(p) とおける。
よってm=x-f(p)=f(z)-f(p)ここで、m>0であるから、f(z)>f(p) fは狭義単調増加よりz>pよってz≧p+1よって
m=f(z)-f(p)≧f(p+1)-f(p)≧p+2よってp+2≦m≦n-2=k-1よってf(dk)≧f(dk-1)+dk+1=f(a+k-2)+a+k
≧f(a+p+1)+a+k>f(p)+m=x 従って、やはりx<minf(Xk)となり、x∈f(Xk)に矛盾。以上より、(1+Xk)∩f(Xk)=φ
であることが分かり、数学的帰納法から(i)は成り立つ。

63 名前:132人目の素数さん[sage] 投稿日:2005/06/20(月) 19:46:28
次に、f:N∋n→n(n+1)∈N とする。X1={a} (2≦a∈N),X(n+1)=(1+Xn)∪f(Xn)とおく。次の2つが成り立つ。

I Xnの元の逆数の総和は1/aになる。
1/x+1/f(x)=1/xであるから、Σ[x∈X(n+1)]1/x=Σ[x∈Xn](1/(x+1)+1/f(x))=Σ[x∈Xn]1/x=…=Σ[x∈X1]1/x=1/a

II #Xn=2^(n-1) (n≧1)である。(Xnの元は全て異なるという意味)
f(n+1)-f(n)=2(n+2)≧n+2より、(i)から明らか。

さて、IIより、任意のn∈Nに対して1/a=Σ[x∈Xn]1/x は異なる1/xの和になっている。正の有理数b/aに対して、まず
b/a=1/a+…+1/aと分解する。初めの1/aは1/a=Σ[x∈X1]1/xと分解し、次の1/aは1/a=Σ[x∈Xn]1/x (maxX1<minXnと
なるnを持って来る)と分解し、これを次々行うことでb/aは異なる1/xの有限個の和になることが言える。従って、任意の
有理数b/aは異なる有限個の1/xの和で表せる。

68 名前:50[sage] 投稿日:2005/06/22(水) 21:31:49
せっかくなのでオレが用意してた解答かいときます。
有理数rが調和的というのをr=∑1/aiとなる相異なる正の整数があるときと
さだめておく。
(StepI) r=a/bが0<r<1でbが奇数とあらわせられるならrは調和的。
(証明)2^n≡1 (mod b)なるnをもってくる。2^n-1=bkとなる正の整数をとる。
このときr=ak/bk=ak/(bk+1)+ak/((bk)(bk+1))=ak/(2^n)+ak/((bk)(2^n))
akの2進展開をak=∑ui2^(i-1)とするとak<bk<2^nその桁数はn以下。
つまりi≧nならui=0。よって
ak/(2^n)+ak/((bk)(2^n))=∑ui/(2^(n-i-1))+∑ui/((bk)(2^(n-i-1)))
の左辺の分母はすべて正の整数。相異なることは用意。
(StepII)r=a/b、b奇数とあらわせられる正の有理数rは調和的。
(証明)∑[i≦N]1/(2i-1)≦r<∑[i≦N+1]1/(2i-1)となるNをとる。
s=r-∑[i≦N]1/(2i-1)とおくときs≦1/3。よって2sは1未満であり
容易に2s=c/d、d:奇数とあらわせられることがわかるのでStepIにより
2s=∑1/aiなる相異なる正の整数aiをとれる。よってこのとき
r=∑[i≦N]1/(2i-1)+∑1/(2ai)となるのでrは調和的。
(StepII)すべての正の有理数は調和的。
(証明)r=a/(b・2^n)、b:奇数となる正の整数a,bと非負整数nをとる。
StepIIよりa/b=∑1/aiとなる相ことなる正の整数aiをとってくる。
するとr=∑1/(ai2^n)。

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