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投手が投球練習をしている間、野手陣はフリーバッティングと守備をやっていた。
皆気持ちよさそうに打球を飛ばしている。その中でもひときわ目立つ選手がいる。遠藤だ。
右打ちで、長身のわりに柵越えはあまりないが、鋭いライナー性の打球を外野に飛ばしている。
「調子よさそうですね。」
「ん、ああ、梅か。もう絶好調だよ。」
遠藤に梅と呼ばれた男が話しかける。
「俺が打つとき、出きれば左投手がいいんすけど、どうしたらいいっすか。」
「だったら、俺が投げようか?」
「えっ、いいんすか。あざーす。」
「ああ。お前は主軸候補の一人だしな。」
そして、まもなくして遠藤が打ち終える。それと入れ替わりにその男が入る。
梅といわれたその男は左打席に立つ。引っ張り打者ではなく、どちらかと流し方向の打球が多い。
『バシッ』
痛烈な三遊間に打球が飛ぶ。しかし、ショートが軽くすべり、スライディングキャッチをする。
「そんな打球じゃ宮本は抜けないぞ。」
遠藤が笑いながら梅に言う。ショートは宮本というようだ。その宮本はとても動きがいい。
「あれで抜けないんじゃ打つところがないっすよ。」
梅も苦笑いをしながら答える。
「梅村。俺を抜いてみろよ。」
ショートの宮本も笑いながらそう言う。
今頃になるが、梅と呼ばれる男の名前は梅村。左投げ左打ちで外野をやっている。
結局、ライナーでのセンター前やレフト線の打球などといい打球は飛ばしていたが、最後まで宮本を抜くことはなかった。
「宮本を抜けなかったからって、、あんま落ち込むなよ。」
「大丈夫ですよ。宮本さんは別格って分かってますから。」
「あの、遠藤さん、俺も打っていいですか?」
「ああ、古野か。ピッチングは終わったのか。じゃあ打ってもいいぞ。」
「ピッチャー誰か入ってくれ。」
遠藤がグラウンドにいるやつに言う。遠藤も守備に入るのだろう。
「今から全部俺やりますよ。軽くでいいんですよね」
「ん、あ、そうか。悪いな猪瀬。頼んだぞ。」
遠藤はそういうと、ボールを猪瀬に渡す。
そして遠藤は左投げで長身、といったらもうファーストしかないだろう。
梅村も遠藤と同じでグラブを右にはめている。つまり左利きだ。そして、梅村は小走りでセンターまで走っていく。
さすがに投手の猪瀬、きれいな球道のボールを打ちやすいところにコントロールする。
古野を含めて、ほかのバッターも気持ちよさそうに打つ。
そして最後のバッターの宮本が右打席に立った。その宮本もほかのバッター同様に打っていく。
しかし内容は明らかにほかの人とは違った。
内角はコンパクトに打ちセンター前、真ん中と外角は流し打ち方向で強いゴロ。梅村同様流し方向への打球が多い。フライも少なくライナーかゴロ。二番タイプだろう。
バッティングが終わるころには日も落ちていた。そして練習も終わった。