トルコライス
長崎の地方料理。
コンソメ味ピラフ、具無しのナポリタンスパゲティの上にとんかつをのせ、その上からデミグラスソースをかけるのが、最も一般的な組み合わせ。
ピラフがカレー味の場合もある。
近年は長崎を紹介する旅番組で地域限定メニューとして紹介されたり、料理・グルメ漫画で取り上げられるなどメディアでの紹介も増え、2003年頃からはセブン-イレブンなどのコンビニエンス・ストアで弁当として販売されるようになったことで、長崎以外での知名度を広げている。
起源
長崎で1950年代に出現したと見られるが、初めて考案したと主張する店が多数存在し、ネーミングも含めて正確な発祥は不明。
名称にトルコとあるが、イスラム教国であるトルコで豚カツを含む料理が供されることは考えにくく、現地にはそのままで類似した料理はない。トルコ発祥ではなく日本で考案されたメニューであろう。
ただしピラフはそもそもピラウというトルコ料理であり、ピラフのことをトルコ風ライスと呼び、豚カツとスパゲティーは単なる付け合わせであるという説がある。
ピラフ(焼きめし)が中国を、スパゲティーがヨーロッパを指し、そこに豚カツが加わって架け橋になるという解釈から、両地域の中間に位置するトルコの名称を冠したというものであるが、いささか回りくどいネーミング起源説で疑わしい。
「トリコロール」がなまって「トルコ」と略されたという説。
ピラフ・スパゲティー・とんかつの三種類からというのと、喫茶店「トリコロール」が発祥という(実際にそのような喫茶店があったのかは不明)説がある。
他の地域でのトルコライス
チキンライスの上に薄い卵焼きを敷き、その上に豚カツを載せてドミグラスソースをかけた料理。
卵焼きを除くと、北海道根室市の地方料理である赤エスカロップに似ている。ネーミングの起源はこちらも不明。
ケチャップを入れないチキンライスにカレールーをかけ、生卵をトッピングした料理。
神戸の学生街の喫茶レストランで「学生達に栄養とボリュームのあるものを」ということで考案されたという説と、昭和30年代に神戸の米軍将校クラブにて出されていたメニューであったという説がある。ネーミングの起源はやはり不明。
長崎のトルコライスの発祥に関わる説の一つとして、長崎の喫茶レストラン「メーソン仔馬」(現存せず)のオーナー北原路子が神戸を訪れた際、米軍将校クラブで出されていたトルコライスを知り、長崎に戻ってからアレンジしたのが長崎風のトルコライスであるというものがある。
関連項目
最終更新:2011年05月16日 02:44