城下町

じょうかまち


領主の居城を中心に成立した都市。
城…の防衛施設としての軍事機能と、行政都市・商業都市としての機能を持つ。

歴史

織田信長は、武士を城下に集住させるとともに、商工業の発達を活発にした。
豊臣秀吉は、それをさらに発展させた。
江戸時代になると、防衛都市としての色合いが薄くなり、幕府や藩による政治・経済の中心としての色が濃くなった。


構成

付近を通る幹線道路を城下に通じるように付け替え、往来が城下を通ることにより商工業を活性化させている。
都市防衛の工夫が随所に見られる。
城下の道路の両脇に家屋を隙間なく並べる事で城を見え難くしている。
道を鍵形に曲げたり袋小路を設けるなどする事で、城への到達距離を延長した。
町割ごとに柵や木戸を設けて、夜には門を閉めて門番を立たせるなど、不審者の侵入を阻んでいた。
家臣の武家屋敷は、身分の高い家臣ほど、城に近い位置に屋敷を持った。大藩の場合は家臣が多く、足軽など軽輩の者は、町人地の外側に配される事があった。
町人地は通り沿いに置かれた。
寺町は、城下町の外郭に配されて広い寺院が建ち並び、都市防衛強化の一翼を担った。


面影を残す城下町

現在の日本で、人口十万以上の都市の半分以上は城下町を起源としている。
大火や戦災、開発などで姿が変わり、往時を偲ぶことのできる城下町は少なくなってきている。
江戸時代以前の町並みが残る城下町の多くは、観光地となっている。

弘前:重要伝統的建造物群保存地区・美しい日本の歴史的風土100選に選定
角館(仙北市):重要伝統的建造物群保存地区に選定
諏訪小路(すわこうじ)(金ヶ崎町):重要伝統的建造物群保存地区に選定
水沢(奥州市)
会津若松
高田(上越市)
川越:重要伝統的建造物群保存地区に選定
松本:美しい日本の歴史的風土100選に選定
犬山:美しい日本の歴史的風土100選に選定
伊賀上野(伊賀市)
彦根:美しい日本の歴史的風土100選に選定
近江八幡:重要伝統的建造物群保存地区に選定
篠山:重要伝統的建造物群保存地区に選定
姫路:美しい日本の歴史的風土100選に選定
高梁:美しい日本の歴史的風土100選に選定
松江:美しい日本の歴史的風土100選に選定
長府(下関市郊外)
萩:重要伝統的建造物群保存地区に選定
松山:美しい日本の歴史的風土100選に選定
甘木(朝倉市):重要伝統的建造物群保存地区に選定
柳川
杵築
中津
佐賀
飫肥(日南市):重要伝統的建造物群保存地区に選定


関連項目












最終更新:2013年09月08日 04:37