文化財
ぶんかざい
人類の文化、歴史、学術などの見地から価値があり、保存が必要な有形・無形の遺産のこと。
国または地方公共団体の指定文化財を指すことが多いが、未指定の文化財のなかにも貴重なものは多数ある。
文化財保護法による文化財の分類
- 有形文化財
建造物、美術工芸品(絵画、彫刻、工芸品、書籍典籍、古文書、考古資料、歴史資料)
- 民俗文化財
衣食住、生業、信仰、年中行事などに関する風俗習慣、民俗芸能、民俗技術など
- 記念物
貝塚、古墳、遺跡、庭園、渓谷、山岳、洞窟、泉、動物、植物、鉱物など
- 文化的景観
地域の人々の生活・生業および風土によって形成された、棚田、里山などの景観
- 伝統的建造物群
周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成している伝統的町並み、集落など
- 埋蔵文化財
土地に埋蔵されている文化財(史跡・有形文化財)
文化財保護法により、国が指定・選定・登録する文化財
指定
- 重要文化財
有形文化財のうち特に重要なものが指定。特に重要なものは国宝に指定。
- 重要無形文化財
無形文化財のうち特に重要なものが指定。個人の持つ技術・技能が指定された場合、その人は人間国宝と俗称される
- 史跡
貝塚、古墳、遺跡などのうち重要なものが指定され、特に重要なものは特別史跡に指定される。
- 名勝
庭園、渓谷、山岳、洞窟、泉などのうち重要なものが指定され、特に重要なものは特別名勝に指定される。
- 天然記念物
動物、植物、鉱物などのうち重要なものが指定され、特に重要なものは特別天然記念物に指定される。
選定
- 重要伝統的建造物群保存地区
伝統的な町並み、集落などで、市町村が条例などで伝統的建造物群保存地区を決定したもののうち、重要なものを国が選定する。
- 重要文化的景観
景観地区などとして都道府県または市町村が保存措置を講じているものの中から国が選定。
- 選定保存技術
文化財の保存に必要な制作、修理の技術などのうちから国が選定
登録
- 登録有形文化財
国または地方公共団体の指定を受けていない有形文化財(おもに近代のもの)のうち、保存と活用が特に必要なものを登録する
- 登録有形民俗文化財
国または地方公共団体の指定を受けていない有形民俗文化財(おもに近代のもの)のうち、保存と活用が特に必要なものを登録する。
- 登録記念物
国または地方公共団体の指定を受けていない記念物(おもに近代のもの)のうち、保存と活用が特に必要なものを登録する。
関連項目
最終更新:2011年10月16日 19:50