サクラエビ
桜海老
エビの一種
エビ目サクラエビ科に分類されるエビ。
静岡市の由比漁港・蒲原漁港、焼津市の大井川漁港でのみ水揚げされている。
概要
日本では駿河湾および近接の東京湾・相模灘に分布するが、漁獲対象となっているのは駿河湾のみ。
台湾東方沖、西南沖にも生息し、中国語で「櫻花蝦」、「發光(正)櫻蝦」、台湾語で「花殼仔」の名で呼ばれ、近年は漁獲対象となっている。
成体は体長40mm前後。体は透明だが甲に赤い色素を多く保持し、生体は透き通ったピンク色に見え、名称の由来になっている。
第2触角は体長以上の長さがある。
産卵期は夏で、メスは交尾後に1700 - 2300個程の卵を海中に放出する。
寿命は15ヶ月ほどで、孵化後1年で成熟し、産卵後2-3ヶ月で死ぬとされる。
深海の中層を群れで遊泳する。昼間は水深200-300mほどにいて、夜には水深20-50mぐらいまで浮上する。海中を浮遊するプランクトンやデトリタスを捕らえて食べる。天敵は人間の他、外洋性のハダカイワシやイカなど。
漁業
日本国内の水揚げ量の100%は駿河湾産で、漁期は4~6月と10~12月。6/11~9/30は繁殖期のため禁漁、冬はエビが深くにいるため休漁である。
サクラエビ漁の歴史は浅く、1894年(明治27年)に由比の漁師が、アジの網引き漁の網が深く潜ってしまい、偶然大量に捕れたことが始まりとされている。
現在日本で水揚げされるのは、由比港漁協の由比漁港・蒲原漁港と大井川港漁協の大井川漁港の3箇所のみ。
地域団体商標として、由比桜えびと駿河湾桜えびが登録されている。
食材としての特徴
小型のエビのため、下処理無く丸ごと食べる。
甘みがあり、エビの風味が強い。
- 生でわさび醤油をつける
- 釜揚げ
- 素揚げ
- かき揚げ
- 干しエビをお好み焼きやかき揚げに使う
生や釜揚げを冷凍したものや干しエビが流通する。
かき揚げ
関連項目
最終更新:2017年11月21日 23:56