大悲山 塩船観音寺
だいひざん しおふねかんのんじ
東京都青梅市にある真言宗醍醐派の寺院。
本尊は十一面千手千眼観世音菩薩。
室町時代後期に建てられた本堂、阿弥陀堂、仁王門は、本堂内の厨子とともに
重要文化財に、本尊の十一面千手千眼観世音菩薩(千手観音)像、眷属の二十八部衆像などは東京都指定有形文化財となっている。
ツツジが有名で、毎年春(特に5月)にはつつじ祭りが開催されている。多くの観光客が押し寄せるが、この時期には入山料が必要。
歴史
伝説によると、大化年間(645年 - 650年)に、若狭国の八百比丘尼が、紫金の千手観音像を安置したことに始まるという。
「塩船」の名は、天平年間(729年 - 749年)に行基がこの地を訪れた際、周囲が小丘に囲まれて船の形に似ているところから、仏が衆生を救おうとする大きな願いの船である「弘誓の舟」になぞらえて、名付けられたものと伝えられている。
貞観年間(859年 - 877年)には、安然が12の坊舎を建てるなど、興隆を極めた。
鎌倉時代、武蔵七党の流れを汲む金子氏の庇護を受けた。
室町時代、青梅・奥多摩方面に勢力をもっていた三田氏の帰依を得て栄えた。
伽藍
仁王門
- 竣工:室町時代後期(1467-1572)
- 形式:三間一戸八脚門
- 屋根形状:切妻
- 屋根材:茅葺
阿弥陀堂
- 竣工:室町時代後期(1467-1572)
- 規模:桁行4間、梁間3間
- 屋根形状:寄棟
- 屋根材:茅葺形銅板葺
本堂
- 竣工:室町時代後期(1467-1572)
- 形式:桁行5間、梁間5間
- 屋根形状:寄棟
- 屋根材:茅葺
関連項目
最終更新:2024年02月22日 20:17