インテグラルヘッド




ヘッドチューブ内に直接ベアリングを入れ込む方式。
数種類の規格があり、ヘッドチューブとヘッドパーツは同じ規格のものとする必要がある。また、従来のヘッドパーツを取り付けることはできない。
対応するコラムサイズはオーバーサイズで、コラムの固定はアヘッド方式。

構造

従来のヘッドパーツのようにベアリングの入ったワンを圧入するのではなく、ヘッドチューブを従来のワンの機能を兼ねるように加工し、ベアリングを直接入れ込む。

ワンをなくすことによる軽量化と、ベアリングを内部に収められるようヘッドチューブを大径化することによる剛性の向上が計れる。
また、見た目がすっきりし、ハンドルの高さを低く設定できる。


規格

現在、以下の5種類の規格があり、やや乱立している。

ゼロスタック(ロープロファイルタイプ)

  • ヘッドパーツ:Canecreek ZS、FSA Orbit Zシリーズ、クリスキングインセットなど

主にマウンテンバイクに採用されているもの。ケーンクリークの商標だが、一般的に「ゼロスタック」と呼ばれている。
セミインテグレーテッドとも呼ばれる。
ヘッドカップを圧入し、そこに工具を使わずベアリングをはめ込む。
従来のヘッドパーツがそのままヘッドチューブ内に収まったような形式といえる。

ヘッドチューブ内径 44.0mm
ヘッドカップ外径 44.05mm
ヘッドカップ高さ 12mm
ベアリング外径 41.0mm


インテグレーテッドタイプ

  • ヘッドパーツ:Canecreek IS、FSA Orbit Iシリーズなど

主にロードバイクに採用されている。
従来のベアリングカップの機能を持たせるよう、ヘッドチューブ内部に加工を施し、工具を使わずベアリングを直接はめ込む。
軽量化になるが、ヘッドの加工に精度が必要である。
使用するベアリングは、ロープロファイルと同じ。

ヘッドチューブ内径 41.2mm
ベアリング外径 41.0mm

採用ブランド
  • トランジション


カンパニョーロタイプ(ヒドゥンセット)

  • ヘッドパーツ:Campagnolo Hiddenset、FSA Orbit CF/CEなど

ロードバイクの一部、BMX、ストリートダートジャンプ系マウンテンバイクに採用される。
ヘッドチューブ内部にコーンレースを挿入してから、工具を使わずベアリングをはめ込む。

ヘッドチューブ内径 42.0mm
ベアリング外径 41.8mm

採用ブランド
  • ブラックマーケット


クリスキングタイプ(ペルディード)

  • ヘッドパーツ:Chrisking Perdido、FSA Orbit ZRなど

ロープロファイルタイプ(ゼロスタック)と同じく、ヘッドカップを圧入する。
クリスキングが提唱する独自規格で、カップのサイズが異なる。

ヘッドチューブ内径 44.45mm
ヘッドカップ外径 44.5mm
ヘッドカップ高さ 9.3mm
ベアリング外径 41.05mm


コロンバスタイプ


ロープロファイルタイプ(ゼロスタック)と同じく、ヘッドカップを圧入する。
コロンバス製チューブで製造されたフレームに、一部採用されている規格。
  • フレーム:チネリ


ピナレロタイプ


ピナレロ専用の規格。



関連項目

  • 自転車用語
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最終更新:2015年12月23日 01:23